富士山麓で準高地&クロカン練習
裾野市が長距離トレーニング施設を整備

富士山麓にある静岡県裾野市は準高地でのトレーニング環境が充実。写真の水ヶ塚公園クロスカントリーコースは標高1450mに1周最長950mのウッドチップコースが整備されている
静岡県東部、富士山を間近に望む裾野市が長距離ランナーのトレーニングに最適な環境を整えている。標高1000m超の準高地環境に複数のクロスカントリーコースやロードコースを完備。陸上競技場と合わせてさまざまなトレーニングが可能だ。宿泊地も標高1000m付近にあり、夏は暑さを避けながら走り込みに集中できる。都心からは車で約1時間とアクセスも抜群。裾野市が長距離合宿のメッカになるかもしれない。
準高地での練習環境が充実
標高1000m級に複数のクロカンコース
長距離ランナーをターゲットにした合宿地は日本全国にあるが、その中でも静岡県裾野市の環境は特筆すべきものがある。最大の特徴は準高地での練習コースの充実ぶりだ。周辺自治体を含めると標高0mから2450mまで、バリエーションに富んだトレーニングが可能となっている。
標高1000m前後の練習場所だけでも、標高1450mの水ヶ塚公園クロスカントリーコースをはじめ、1周最大3kmを取れる富士山こどもの国クロカンコース(富士市)、「遊園地ぐりんぱ」ゴルフ場跡のクロカンコース、片道11kmのふじ山夢ロードなどがあり、滞在拠点にできるペンションも標高1000m付近。そのほかに標高590mから2450mまで一気に駆け上がるトレイルランコースや陸上競技場もあり、選択肢には事欠かない。

1周3kmと2kmの芝生コースがある富士山こどもの国クロカンコース(富士市)。標高は約920m

梅園の芝生を走れる梅の里公園クロカンコース。標高約470mで、温泉施設「ヘルシーパーク裾野」に隣接している

「遊園地ぐりんぱ」ゴルフ場跡地にあるクロカンコース。標高約1345m。クロカンコースは水ヶ塚公園を含めて4ヵ所もあり、目的に応じて使い分けられそうだ
高所環境下でのトレーニングに注目が集まっている昨今の長距離界において、準高地でのクロカンとロード、トラックを自在に活用でき、夏は涼しい気候の中でトレーニングに集中できる裾野市は絶好の合宿スポットと言えるだろう。

片道約11kmの「ふじ山夢ロード」(富士市・富士宮市)。標高860mから1040mにあり、適度な起伏が特徴

富士山に向かって進む「パノラマロード」。標高330mから550mまで総延長5kmのコース

400m×8レーンの全天候型である裾野市運動公園陸上競技場。公園内には1周最長1.5kmのジョギングコースもある
都心から約1時間でアクセス
車なら抜群の利便性
裾野市では2018年にスポーツツーリズム推進協議会が発足し、スポーツ合宿を誘致しようという機運が高まった。そこで水ヶ塚公園にウッドチップ型クロカンコースを新設し、温泉施設「ヘルシーパーク裾野」に隣接する梅の里公園クロカンコースも2021年中に再整備が完了。環境整備にあたっては実業団陸上チーム監督が監修し、練習コースはどれも極端な傾斜にならないように設計されている。選択肢が豊富な上にトレーニングの強度をコントロールしやすいのはランナーにとってもありがたいだろう。
ハード面だけでなくソフト面も充実。各宿泊施設には日本大学短期大学部食物栄養学科と協力して開発したアスリート向けの献立が提供され、栄養面をバックアップ。また、準高地でのトレーニングについては静岡大学教育学部の杉山康司教授が研究を進めており、医科学的見地からも効果が実証される見込みだという。官民が一体となって長距離ランナーをサポートする体制が整いつつある。

ペンション街は標高1000m付近にあり、夏は涼しくて快適。アスリート向けレシピも提供され、合宿での利用には柔軟に対応してくれる。写真は「COUNTRY HOTEL REDFOX」の菅原頼之オーナー

室内温水プールがある温泉施設「ヘルシーパーク裾野」。源泉100%で疲労回復にも最適

JR岩波駅から徒歩2分の「HOTEL COONEL INN(ホテルクーネルイン)」にも天然温泉がある

バーベルやマシンなどのウエイトトレーニング機器のほか、東京大学小林寛道名誉教授が開発した「認知動作型トレーニングマシン」も設置している裾野市民体育館
そして、これほどの環境が都心から約1時間という場所にあるのが大きい。東名高速道路の裾野インターチェンジを使えば日帰りや短期合宿も容易で、使い勝手は抜群だ。12月までは積雪もほぼないため、年末年始の駅伝に向けた調整にも活用できる。
すでに実業団のカネボウや資生堂、国士舘大学などが合宿で利用しているほか、裾野市から近い東海大学は日帰りでの練習も行っている。長距離ランナーに最適な練習場所として裾野市はますます人気を集めそうだ。
※この記事は『月刊陸上競技』2021年2月号に掲載しています
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2020年スポーツ庁補助事業
「標高が高く、コースの起伏も適度で使いやすい」
東海大学 両角速駅伝監督
「裾野市は標高が高いですし、気候も涼しく、コースの起伏が適度にあるので使いやすいです。交通量が少なく、信号もないロードで集団走ができるのも助かります。本学では春先や秋に日帰りで『ふじ山夢ロード』や水ヶ塚公園、富士山こどもの国のクロカンコースを利用しています」
裾野市へのアクセス

<関連リンク>
裾野市スポーツツーリズム推進協議会
YouTubeチャンネル(裾野市のトレーニング環境を動画で紹介)
富士山麓で準高地&クロカン練習 裾野市が長距離トレーニング施設を整備
富士山麓にある静岡県裾野市は準高地でのトレーニング環境が充実。写真の水ヶ塚公園クロスカントリーコースは標高1450mに1周最長950mのウッドチップコースが整備されている
静岡県東部、富士山を間近に望む裾野市が長距離ランナーのトレーニングに最適な環境を整えている。標高1000m超の準高地環境に複数のクロスカントリーコースやロードコースを完備。陸上競技場と合わせてさまざまなトレーニングが可能だ。宿泊地も標高1000m付近にあり、夏は暑さを避けながら走り込みに集中できる。都心からは車で約1時間とアクセスも抜群。裾野市が長距離合宿のメッカになるかもしれない。
準高地での練習環境が充実 標高1000m級に複数のクロカンコース
長距離ランナーをターゲットにした合宿地は日本全国にあるが、その中でも静岡県裾野市の環境は特筆すべきものがある。最大の特徴は準高地での練習コースの充実ぶりだ。周辺自治体を含めると標高0mから2450mまで、バリエーションに富んだトレーニングが可能となっている。 標高1000m前後の練習場所だけでも、標高1450mの水ヶ塚公園クロスカントリーコースをはじめ、1周最大3kmを取れる富士山こどもの国クロカンコース(富士市)、「遊園地ぐりんぱ」ゴルフ場跡のクロカンコース、片道11kmのふじ山夢ロードなどがあり、滞在拠点にできるペンションも標高1000m付近。そのほかに標高590mから2450mまで一気に駆け上がるトレイルランコースや陸上競技場もあり、選択肢には事欠かない。
1周3kmと2kmの芝生コースがある富士山こどもの国クロカンコース(富士市)。標高は約920m
梅園の芝生を走れる梅の里公園クロカンコース。標高約470mで、温泉施設「ヘルシーパーク裾野」に隣接している
「遊園地ぐりんぱ」ゴルフ場跡地にあるクロカンコース。標高約1345m。クロカンコースは水ヶ塚公園を含めて4ヵ所もあり、目的に応じて使い分けられそうだ
高所環境下でのトレーニングに注目が集まっている昨今の長距離界において、準高地でのクロカンとロード、トラックを自在に活用でき、夏は涼しい気候の中でトレーニングに集中できる裾野市は絶好の合宿スポットと言えるだろう。
片道約11kmの「ふじ山夢ロード」(富士市・富士宮市)。標高860mから1040mにあり、適度な起伏が特徴
富士山に向かって進む「パノラマロード」。標高330mから550mまで総延長5kmのコース
400m×8レーンの全天候型である裾野市運動公園陸上競技場。公園内には1周最長1.5kmのジョギングコースもある
都心から約1時間でアクセス 車なら抜群の利便性
裾野市では2018年にスポーツツーリズム推進協議会が発足し、スポーツ合宿を誘致しようという機運が高まった。そこで水ヶ塚公園にウッドチップ型クロカンコースを新設し、温泉施設「ヘルシーパーク裾野」に隣接する梅の里公園クロカンコースも2021年中に再整備が完了。環境整備にあたっては実業団陸上チーム監督が監修し、練習コースはどれも極端な傾斜にならないように設計されている。選択肢が豊富な上にトレーニングの強度をコントロールしやすいのはランナーにとってもありがたいだろう。 ハード面だけでなくソフト面も充実。各宿泊施設には日本大学短期大学部食物栄養学科と協力して開発したアスリート向けの献立が提供され、栄養面をバックアップ。また、準高地でのトレーニングについては静岡大学教育学部の杉山康司教授が研究を進めており、医科学的見地からも効果が実証される見込みだという。官民が一体となって長距離ランナーをサポートする体制が整いつつある。
ペンション街は標高1000m付近にあり、夏は涼しくて快適。アスリート向けレシピも提供され、合宿での利用には柔軟に対応してくれる。写真は「COUNTRY HOTEL REDFOX」の菅原頼之オーナー
室内温水プールがある温泉施設「ヘルシーパーク裾野」。源泉100%で疲労回復にも最適
JR岩波駅から徒歩2分の「HOTEL COONEL INN(ホテルクーネルイン)」にも天然温泉がある
バーベルやマシンなどのウエイトトレーニング機器のほか、東京大学小林寛道名誉教授が開発した「認知動作型トレーニングマシン」も設置している裾野市民体育館
そして、これほどの環境が都心から約1時間という場所にあるのが大きい。東名高速道路の裾野インターチェンジを使えば日帰りや短期合宿も容易で、使い勝手は抜群だ。12月までは積雪もほぼないため、年末年始の駅伝に向けた調整にも活用できる。
すでに実業団のカネボウや資生堂、国士舘大学などが合宿で利用しているほか、裾野市から近い東海大学は日帰りでの練習も行っている。長距離ランナーに最適な練習場所として裾野市はますます人気を集めそうだ。
※この記事は『月刊陸上競技』2021年2月号に掲載しています
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「標高が高く、コースの起伏も適度で使いやすい」 東海大学 両角速駅伝監督
「裾野市は標高が高いですし、気候も涼しく、コースの起伏が適度にあるので使いやすいです。交通量が少なく、信号もないロードで集団走ができるのも助かります。本学では春先や秋に日帰りで『ふじ山夢ロード』や水ヶ塚公園、富士山こどもの国のクロカンコースを利用しています」裾野市へのアクセス
<関連リンク>
裾野市スポーツツーリズム推進協議会
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