2025.05.19
広島インターハイ(7月25日~29日)に向けた都府県大会が5月上旬から各地で行われ、高校生たちが熱い戦いを繰り広げている。神奈川県大会は5月10、11日、17、18日に三ツ沢公園陸上競技場で2週にわたって行われ、全国上位を狙う選手たちが好記録で勝ち上がった。
女子は東海大相模に勢いがあった。5種目の優勝を含め、3位以内は12を数え、短距離、長距離、跳躍、投てき、混成の各ブロックで入賞を重ね、113点を挙げて初の総合優勝を飾った。
東海大相模は10日の4×100mリレー予選で46秒10。加藤美都(3年)、江口美玲(2年)、望月美希(2年)、エゼ・アマカ(3年)が高速でバトンをつなぎ、大会前の学校ベスト46秒28や、そして大会記録の46秒21(相洋=2019年)を更新してきた。
そして翌11日、望月とエゼが個人の100m3本(2、4位)を経た後の決勝で45秒92。2位以下を1秒近く突き放し、圧巻の強さで3連覇を遂げた。
「納得いく走りではなかったし、チームとしてもまだまだ通過点」(加藤)。「大きく力強く、後半の伸びを焦らず引き出しました。優勝は嬉しいけどもっと上を目指していきたい」(江口)。「45秒台は目標にしていたのでまずはこの県大会の舞台で出せたのは良かったです。調子は上がってきましたがまだ100%ではありません」(望月)。「1年生の頃からの3連覇を果たせて安心した気持ち。45秒台が出たからにはインターハイ優勝を目指していきたいです」(エゼ)。メンバーは口々に「通過点」を強調した。
加藤とエゼが1年時からのメンバー。昨年は2023年U16大会100m3位の望月や四種競技で全中制覇の江口が入学。昨年に望月が、今年スプリント力の進境著しい江口がメンバーに加わり、強力カルテットが完成。バトンパスにも余裕を残す。
個人種目の活躍も目覚ましい。江口は大会後半の七種競技と100mハードルで2冠を達成した。1年時は100mハードルのみに取り組んで足場を固め、2年生となった今季は、計画通り七種競技に参戦。初試合の今大会は4995点をマークしたが、初日は風雨の悪天候で200m(26秒00)が5.7mの向かい風。2日目はやり投で思うように得点を伸ばせなかった。
七種競技内の100mハードルで13秒85(-0.8)を出し、七種競技2日目の合間を縫った100mハードルは決勝で13秒86(-1.4)と向かい風の中で好記録。それも「『これからまだまだ速くなりたいな』と感じることができた、課題のある走りでした」と、出し切っていない。
リレーと合わせて3冠を取り、いよいよ本領発揮の予感。上昇カーブの要因は、「同期の鴨田(るな)の刺激が大きいです」と言う。その鴨田は中2の全中から昨年のインターハイまで夏の全国大会を3年連続優勝の実績を持つ。今大会は走高跳で連覇、三段跳(11m70/+1.5)との2冠を達成した。
このほかの女子種目では、ガードナ・レイチェル麻由(法政二3)が400mを55秒23、400mハードルを59秒28の大会新で制した。400mハードルのインターバル間歩数を減らし、持ち味のバネが生かしたレース。昨年のインターハイで4位に入っている七種競技は棄権した。
對馬マリアム(荏田3)は100m(11秒87/+0.3)、200m(25秒26/-4.2)の2冠。アカイ・メアリー(白鵬女2年)は800mが2位で3冠にあと1歩だったが、3000m(9分25秒13)は800m決勝からわずか1時間50分後の激走。1500m(4分22秒61)は2連覇だった。
女子棒高跳の鶴田瑛梨奈(横浜清風)はバーを揺らしながら3m81の県高校新、大会新をクリアする勝負強さ。5人の複数種目優勝者をおさえ女子MVPに選ばれた。
男子の戦いも熱かった。5000m競歩の及川集雅(保土ケ谷3)は大会3日目の風雨のなか、20分27秒31。男子個人種目ではただ1人の大会新記録を打ち立ててMVPに。もう1つの大会新は保土ケ谷による4×100mリレーで40秒54をマーク。荏田以来となる県立校20年ぶりの優勝でもあった。
保土ケ谷勢は男子円盤投の小島平(3年)が41m05で勝ったほか、2位には砲丸投の小島、4×400mリレーが入るなど、勝負強さが光った。
米山和磨(桐蔭学園3)が100m(10秒67/-0.4)と200m(22秒23/-3.6)の2冠。3000m障害では谷崎悠(川崎橘3)が9分02秒77の好記録で制した。
相洋は4×400mリレーで力強い男女Vを達成。昨年インターハイ2位の男子が3分12秒29、全国連覇を目指す女子は3分42秒50をマークした。
男子学校対抗は川崎橘。谷崎を含めて優勝種目は3つだったが、トラック、フィールド、混成競技とまんべんなく入賞を積み重ねて85.5点で6年ぶり3回目の総合Vを遂げた。
南関東大会は6月13日から4日間、栃木・カンセキスタジアムとちぎで行われる。
文/奥村 崇
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