2025.05.09
5月10日、11日の両日、中国・広州で2025世界リレーが開催される。
大会では男女の4×100mリレー、4×400mリレー、男女混合の4×400mリレー、そして大会初実施となる男女混合4×100mリレーの計6種目が行われる。男女混合4×100mリレーを除く種目は、東京世界選手権(9月13~21日)の出場枠を懸けたレースとなっており、上位14ヵ国(決勝進出8ヵ国と、敗者復活ラウンドの各組2着以内に入った6ヵ国)に出場資格が与えられる。
日本は世界選手権において開催地国枠を有していることから、今大会は男子4×100mリレーのみのエントリー。陸連が定めた基準記録や昨年からの競技会の成績を元に、サニブラウン・アブデル・ハキーム(東レ)、鵜澤飛羽(JAL)、西岡尚輝(筑波大)、井上直紀(早大)、大上直起(青森県庁)、愛宕頼(東海大)が代表に選出された。
東京世界選手権でのメダル獲得を目指している日本は、世界リレーで上位に入り、世界選手権の予選で優位なレーンを獲得することがターゲットだ。
パリ五輪代表のサニブラウンは今回の代表では最年長。チームをまとめる立場となった。4月26日のDL厦門100mではスタート直後に脚をつるアクシデントもあって10秒42(+0.2)。脚の状態も心配されるが、日本のエースとして若いメンバーを牽引してくれるだろう。
静岡国際200mで20秒13(+0.8)と20秒05(+2.1)をマークし、絶好調なのが鵜澤だ。23年世界選手権、24年パリ五輪に出場してきたが、これまで日本代表としてリレーを走ったことはまだない。「リレーが得意。どの区間でも速く走れる自死がある」と話しており、走順にも期待が集まる。
また、春の日本GPシリーズで優勝している愛宕、井上の学生コンビも好調。世界を相手に決勝進出はもちろん、上位を目指していく。予選は4組行われ、上位2チームが決勝に進む。
一方、海外勢も強力なメンバーがそろった。
米国はパリ五輪100m金のN.ライルズこそいないが、参考記録ながら今季100m9秒79を出しているK.ベドナレクを中心に、E.ナイトン、C.リンジーなどがメンバー入りしており、優勝候補の筆頭に挙げられている。
パリ五輪金メダルのカナダは、優勝メンバーのA.ブラウン、J.ブレイク、B.ロドニー、A.デ・グラスが全員エントリー。今季37秒87のオセアニア記録を出している豪州も注目のチームだ。このほか、英国やジャマイカ、イタリア、中国などが日本のライバルとなるだろう。
男子4×100mリレー以外の種目でも層の厚い米国が優勝争いの軸。不得手といわれるバトンパスの課題を克服すれば、全種目制覇の偉業の可能性もある。
注目は男女混合4×100mリレーのジャマイカ。男子のY.ブレイク、女子のS.-A.フレイザー・プライスとレジェンドの2人の出場が見込まれており、大会前から大きな注目を集めている。
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