2025.04.11
東京世界選手権の代表選考会を兼ねた第109回日本選手権10000mを前日に控えた4月11日、有力選手が前日会見に登壇した。
2年ぶり優勝と、3大会連続の代表入りを目指す廣中璃梨佳(日本郵政グループ)は、「自信を持って明日を迎えられるかなと思っています」と笑顔で語る。
トラックの10000mは2023年12月の日本選手権以来。その後、膝を痛めた影響で、昨年はシーズン前半を棒に振り、代表入りが確実視されていたパリ五輪も夢と消えた。
だが、11月のクイーンズ駅伝3区で復帰を果たすと、12月には2024年唯一のトラックレースとなったエディオンディスタンスチャレンジ5000mで15分33秒25にまとめ、冬季練習入り。そこからは、「ここ数年は脚を痛めたりしたことがあったけど、冬季の練習は順調に練習ができています」。
特に、「寒い時期になると足首周りが硬くなったりすることが多い」課題を、「冷えないような対策」を徹底したことでしっかりと乗り切ったことが大きい。
今大会に向けては1週間前まで米国で高地トレーニングを敢行。「苦手なトレーニングをこなしたうえで、スピードへの移行がしっかりできたかなと思います」。
3大会連続の世界選手権代表入りに向けては、参加標準記録(30分40秒00)を突破して優勝すれば即時内定を得られる。だが、5月のアジア選手権も視野にいれ、「まずはポイントをしっかりと積み重ねること」を目指して勝負を重視する。
そのためのレースプランは、「まずは前半、余裕を持ってどこまでいけるか。後半の5000mが大事になるので、そこでいかにキープしつつ、ラストに向けて上げていけるか」。この種目で7入賞を果たした21年東京五輪では無観客で「本当に五輪なの? というさまざまな思いがあった」が、「声援を感じながら走れる」東京世界選手権への思いを強くする。
走れなかった時期を乗り越えたことは、「今後に大きくつながるかなと思っています」と廣中。24歳でまた新たなキャリアを積み重ねるべく、「4月からトラックに帰ってこられた喜びも感じて」1年半ぶりの10000mを力強く駆け抜ける。
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