HOME 国内

2025.03.21

ハードルの豊田兼がトヨタ自動車へ「世界に挑戦している環境」パリ五輪の悔しさバネに今季は400mHに注力
ハードルの豊田兼がトヨタ自動車へ「世界に挑戦している環境」パリ五輪の悔しさバネに今季は400mHに注力

トヨタ自動車入社会見に臨んだ豊田兼(慶大)

トヨタ自動車は今春入社するアスリート社員の入社会見を都内で開き、男子400mハードルでパリ五輪に出場した豊田兼(慶大)が登壇した。

400mハードルで47秒99(日本歴代3位)のベストを持ち、昨年は日本選手権を制してパリ五輪に出場した豊田。「世界に挑戦している環境はここだ、と思いました。社会人として結果に責任が伴いますし、身の引き締まる思い」と決意を新たにし、トヨタ自動車の印象について「幼い頃にフランスにいた時はトヨタ自動車の車がたくさんだったので親しみがありました」と話し、名前も読み方(豊田兼は、とよだ)は違えど「近い名前だなと思っていました」と笑顔を見せる。

広告の下にコンテンツが続きます

昨年は13秒29が自己ベストの110mハードルとあわせ、ハードル2種目での五輪出場に挑戦。だが、日本選手権では400mハードルで内定を得たものの、110mハードルで左ハムストリングスを肉離れ。パリ五輪本番直前にも再び同じ箇所を肉離れし、予選に出場したものの脚を引きずるかたちでフィニッシュするのがやっとだった。

「10、11月くらいには走り始めましたが、まずは左右差が残っていたので、まずは(ケガを)再発させない身体作り」に力を入れた。課題だった左右差は、片脚でのウエイトトレーニングやエクササイズの時間も「倍くらいにした」と増やすなどし、少しずつバランスを整えた。見た目でも明らかに身体つきがしっかりしたが、「体組成を計っても筋肉量は過去最高」だという。

1月からは徐々に出力を上げていき、「ロングスプリントの練習が中心」。400mのフラットでも45秒57が自己記録だが、「日本代表のマイルリレー(4×400m)でも(世界選手権に)出場したいという思いがあります。44秒台を目標値に練習しています」と明かす。

改めて父の祖国でルーツもあるフランス・パリでの五輪について「4年間、目標にやってきたので出場できたのは大きいことですが、その舞台で活躍するのが一番大事だと思っていました。出るだけで終わってしまったのは非常に悔しいです」。決勝の舞台はスタンドから見届け「傲慢かもしれませんが、自分もそこにいられたかもしれない、と思って見ていました」と景色を焼き付けた。

その経験があったからこそ、大学院進学などいろいろな選択肢がある中で「世界で活躍したいという思いが一番にある」と実業団入りを決めたという。そして、これまでハードル2種目に取り組んできたが、東京世界選手権が控える今年に関しては「400mハードルで」と注力することを決めた。

2001年から動いていない為末大の日本記録まであと0.1秒。近づいたからこそ「簡単ではない」。苦手としていた逆脚にも挑戦中。まずは4、5月で東京世界選手権の参加標準記録(48秒50)の突破を見据えている。昨年は連戦によるハードスケジュールだったことを考慮し、「リカバリーを見直したり、試合スケジュールにも余裕をもって」進んでいく。

目指すのは「3年後のオリンピックでメダル」。この春から背負う“TOYOTA”のごとく世界を席巻するつもりだ。

豊田と同期入社には、パラ陸上走幅跳の石山大輝(順大院)、パラ水泳の南井瑛翔(近大)が名を連ねる。石山は「昔から物作りが好きで時計を壊して怒られたことも何度かあります。世界レベルの会社で刺激を受けながら競技できるのが楽しみ」と語り、豊田兼とは生年月日が同じと縁がある南井は「小さい頃から車が好きでトヨタの車に乗っていました。先輩たちも声援を受けているのを見ているので、僕もその声援を受けて頑張りたい」と意気込みを話した。

トヨタ自動車は今春入社するアスリート社員の入社会見を都内で開き、男子400mハードルでパリ五輪に出場した豊田兼(慶大)が登壇した。 400mハードルで47秒99(日本歴代3位)のベストを持ち、昨年は日本選手権を制してパリ五輪に出場した豊田。「世界に挑戦している環境はここだ、と思いました。社会人として結果に責任が伴いますし、身の引き締まる思い」と決意を新たにし、トヨタ自動車の印象について「幼い頃にフランスにいた時はトヨタ自動車の車がたくさんだったので親しみがありました」と話し、名前も読み方(豊田兼は、とよだ)は違えど「近い名前だなと思っていました」と笑顔を見せる。 昨年は13秒29が自己ベストの110mハードルとあわせ、ハードル2種目での五輪出場に挑戦。だが、日本選手権では400mハードルで内定を得たものの、110mハードルで左ハムストリングスを肉離れ。パリ五輪本番直前にも再び同じ箇所を肉離れし、予選に出場したものの脚を引きずるかたちでフィニッシュするのがやっとだった。 「10、11月くらいには走り始めましたが、まずは左右差が残っていたので、まずは(ケガを)再発させない身体作り」に力を入れた。課題だった左右差は、片脚でのウエイトトレーニングやエクササイズの時間も「倍くらいにした」と増やすなどし、少しずつバランスを整えた。見た目でも明らかに身体つきがしっかりしたが、「体組成を計っても筋肉量は過去最高」だという。 1月からは徐々に出力を上げていき、「ロングスプリントの練習が中心」。400mのフラットでも45秒57が自己記録だが、「日本代表のマイルリレー(4×400m)でも(世界選手権に)出場したいという思いがあります。44秒台を目標値に練習しています」と明かす。 改めて父の祖国でルーツもあるフランス・パリでの五輪について「4年間、目標にやってきたので出場できたのは大きいことですが、その舞台で活躍するのが一番大事だと思っていました。出るだけで終わってしまったのは非常に悔しいです」。決勝の舞台はスタンドから見届け「傲慢かもしれませんが、自分もそこにいられたかもしれない、と思って見ていました」と景色を焼き付けた。 その経験があったからこそ、大学院進学などいろいろな選択肢がある中で「世界で活躍したいという思いが一番にある」と実業団入りを決めたという。そして、これまでハードル2種目に取り組んできたが、東京世界選手権が控える今年に関しては「400mハードルで」と注力することを決めた。 2001年から動いていない為末大の日本記録まであと0.1秒。近づいたからこそ「簡単ではない」。苦手としていた逆脚にも挑戦中。まずは4、5月で東京世界選手権の参加標準記録(48秒50)の突破を見据えている。昨年は連戦によるハードスケジュールだったことを考慮し、「リカバリーを見直したり、試合スケジュールにも余裕をもって」進んでいく。 目指すのは「3年後のオリンピックでメダル」。この春から背負う“TOYOTA”のごとく世界を席巻するつもりだ。 豊田と同期入社には、パラ陸上走幅跳の石山大輝(順大院)、パラ水泳の南井瑛翔(近大)が名を連ねる。石山は「昔から物作りが好きで時計を壊して怒られたことも何度かあります。世界レベルの会社で刺激を受けながら競技できるのが楽しみ」と語り、豊田兼とは生年月日が同じと縁がある南井は「小さい頃から車が好きでトヨタの車に乗っていました。先輩たちも声援を受けているのを見ているので、僕もその声援を受けて頑張りたい」と意気込みを話した。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

         

Latest articles 最新の記事

2026.05.08

名古屋アジア大会懸けた“一発勝負”10000m選考レースに鈴木芽吹、田中希実ら

名古屋アジア大会代表選考において、男女10000mの最重要競技会に設定されている木南記念が5月10日にヤンマースタジアム長居で行われる。 32年ぶり自国開催となるアジア大会。各種目の代表枠は最大で男女各2名となるが、昨年 […]

NEWS ラ・コルーニャ国際グランプリに藤井菜々子、勝木隼人らがエントリー 海外勢もボンフィム、ペレスらトップが参戦/WA競歩ツアー

2026.05.08

ラ・コルーニャ国際グランプリに藤井菜々子、勝木隼人らがエントリー 海外勢もボンフィム、ペレスらトップが参戦/WA競歩ツアー

世界陸連(WA)競歩ツアー・ゴールドの第39回ラ・コルーニャ国際グランプリ(スペイン/5月23日)のエントリーが発表され、日本からは東京世界選手権メダリストの勝木隼人(自衛隊体育学校)、藤井菜々子(エディオン)らがエント […]

NEWS セイコーGGP3000mに森凪也、矢田みくにがエントリー 田中希実は1500mにも登録 海外勢ではやり投・ヴァドレイヒが出場

2026.05.08

セイコーGGP3000mに森凪也、矢田みくにがエントリー 田中希実は1500mにも登録 海外勢ではやり投・ヴァドレイヒが出場

日本陸連は5月8日、セイコーゴールデングランプリ2026東京(5月17日/東京・国立競技場)のエントリー選手の第7弾を発表した。 昨年の世界選手権代表では男子5000mに出場した森凪也(Honda)が3000mにエントリ […]

NEWS 6月20日に東京で「GINZA MILE」が開催 ナイキプロデュースの公認レース

2026.05.08

6月20日に東京で「GINZA MILE」が開催 ナイキプロデュースの公認レース

ナイキは5月8日、公認1マイルレースの「GINZA MILE」を6月20日に東京・銀座で開催することを発表した。 コースはかつて高速道路として使用されていた、東京高速道路(KK線)の日本陸連公認コースが設定され、大会は世 […]

NEWS いざ滋賀インターハイへ、都府県大会が開幕!東京、栃木、山梨、神奈川など皮切りに6月上旬まで開催

2026.05.08

いざ滋賀インターハイへ、都府県大会が開幕!東京、栃木、山梨、神奈川など皮切りに6月上旬まで開催

7月の滋賀インターハイ(7月30日~8月5日/滋賀・平和堂HATOスタジアム)を目指し、都府県大会がスタートした。 インターハイ(全国高校陸上競技対校選手権)は、5月上旬から6月上旬までの都府県大会を経て、6月中旬の地区 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2026年5月号 (4月14日発売)

2026年5月号 (4月14日発売)

2026シーズン展望
中距離特集ほか

page top