2025.01.12
ライバルで友の部長と県大会へ

月陸を見ながら自分の中学時代を思い出す
――好きだった練習や、大変だったメニューは覚えていますか。
坂巻 楽しかったのはスキップやラダーなど、ステップの練習です。やっぱり弾むのが得意だったので。助走ではリズム感も大事なのですが、あまり苦労しなかったです。技術練習も好きで、脚が流れないようにすることや、地面をつかむようにするのを意識していました。
朝練習が毎日あって、ちゃんと行っていたのですが、今でも忘れられないのは、毎週水曜日の朝練です。近所は坂道が多いのですが、坂の全力ダッシュを十数本もやりました。それはきつかったですね…。
――隠れて練習したり…。
坂巻 していましたね。どうせやるなら一生懸命やって楽しみたかったので、自分なりに追い込んでいました。自主練習で走り込みをしていました。
――印象に残ってる試合は?
坂巻 中2の市大会で、すごく調子が良くて1位の記録を跳べた!と思ったら、審判の先生が「髪の毛がついたからここだよ」って3位になってしまいました。見た目ではわからなかったのですごく悔しかったです。しかも、その先生が実は砲丸投に誘ってくれた方なんです(笑)
――それは、砲丸投をさせるために仕掛けたのかもしれませんね(笑)。3年間通して、思い出に残っていることは何ですか。
坂巻 やっぱり部長との思い出が一番です。その子は走高跳をしていたのですが、いつも2人で県大会に行って、互いの種目を応援し合っていました。良きライバルであり、仲間であり。部長はストイックでまじめ。練習メニューも立てていたのですが自分にも仲間にも厳しかったです。私が副部長で、悪いなと思いながら、他の部員の愚痴を聞く役でした。部長は仕切らないといけないので、厳しい立ち回りを買ってでてくれていました。今も仲良しなんです!

身振り手振りで競技について語る
――それだけのめり込んでいた陸上。高校では続けなかったのですか。
坂巻 中3の最後の大会の前に肉離れをしたんです。体育の授業で走幅跳をやる時間があって、教える時にかっこつけてやる気満々で跳んだら、やってしまいました…。踏み切った瞬間に右の太腿をケガしたのがすぐにわかりました。プライドが邪魔したんです。
病院では「今後も陸上を続けたいなら最後の大会は出ないほうがいい」と言われました。私は陸上が大好きだったし、続けるつもりだったので最後の大会を出ないという選択をして、基礎的な筋力トレーニングなどをしながら、試合でもみんなのサポートに回ったんです。
受験までの間も練習こそしていませんでしたが、陸上は続ける気でいました。でも、引退してからも脚は痛くて、完治まで時間がかかりました。高校に入った時も陸上をやる気満々だったんです! でも、高校生になってから体験入部に行ってもやっぱり痛くて。それに、結構強いチームだったので中学とは違う雰囲気に圧倒されてしまいました。そのタイミングで、ソフトボール部に熱心に誘われて、その熱意に負けました。

強肩を見出されつけられた異名が「所沢の強肩」
――中学時代に陸上をされていたそうですね! 坂巻 ガッツリ3年間やっていました。砲丸投をした時は『所沢の強肩』『所沢の星』と言われていたんです! ――すごい肩書きですね! 幼い頃から運動をされていたのですか。 坂巻 身体を動かすのは好きでした。習い事はピアノや塾だったのですが、自然がたっぷりの所沢育ちなので、休日には父とサイクリングに行くなどしていました。元気はつらつで、トンボやザリガニを捕まえたり、野原を駆け回ったりしていましたね。両親に「日焼け止めを塗りなさい!」とよく怒られたのですが、ベタベタ感が苦手で…。お陰で日焼けし放題でした。 [caption id="attachment_159287" align="alignnone" width="800"]
ライバルで友の部長と県大会へ
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肺気胸で運動ができなかったからこそ…
――それだけの運動少女が芸能活動を始めたきっかけを教えてください。 坂巻 ソフトボールを始めてすぐに、肺気胸になってしまいました。突然、息苦しくなって。父もなったことがあって遺伝のようです。穴も大きかったので内視鏡手術をしました。運動再開は2年生の時でした。それまで体育テストでも1番だったのに、気胸の後は3位になってしまいました。 スポーツが好きで生きてきたのに、できなくなった時に「何ができるんだろう」って自分探しが始まりました。もともと、小さい時から「テニミュ」(『テニスの王子様』のミュージカル)など2.5次元が好きなのもあって、芸能に興味があったんです。ただ、父が厳格な人なのでなかなか、きっかけがありませんでした。 [caption id="attachment_159281" align="alignnone" width="800"]

さかまき・ありさ/2000年9月23日生まれ、24歳。埼玉県所沢市出身。中学時代に陸上部に所属し、走幅跳や砲丸投で県大会に出場した。高校生の時に芸能活動をスタート。2020年からクイーンズカンパニーに所属し、2023年は『仮面ライダーガッチャード』のラケシスを演じて注目を集める。同10月には配信リリース『素直にI Love youを』で歌手デビュー。昨年8月には1st写真集『私を見て…』を発売。FANY :Dにて主演ドラマ『たまごの復讐』が配信中。東映特撮ファンクラブで今春に配信される『冥黒の黙示録 ラケシス』で主演を務める。 公式HP、X(Twitter)、Instagram、TikTok |

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