HOME 国内、大学

2024.09.21

400mH井之上駿太が48秒46!!「喜びより驚き」世界陸上標準突破/日本IC
400mH井之上駿太が48秒46!!「喜びより驚き」世界陸上標準突破/日本IC

24年日本インカレ男子400mハードル準決勝3組で48秒46の好記録をマークした井之上駿太(法大)

◇天皇賜盃第93回日本学生対校選手権(9月19日~22日/神奈川県・Uvanceとどろきスタジアムby Fujitsu)3日目

日本インカレの3日目が行われ、男子400mハードル準決勝3組で井之上駿太(法大)が48秒46の日本歴代7位、学生歴代5位の好記録をマークした。来年9月に開催される東京世界選手権の参加標準記録48秒50を突破した。同種目での標準突破者は初となる。

「追い風参考です」と苦笑いする井之上。確かに、ぐるっと回る風は背中を押したかもしれないが「どん詰まりだった」ところをしっかり刻んだ対応力と技術、そしてスピードがなければ出るタイムではない。

広告の下にコンテンツが続きます

東京世界選手権の参加標準記録(48秒50)について、「秋に出したいと思っていましたが、まさか準決勝で出るとは思っていなくて、喜びよりも驚きが勝っています」と言う。

「強風だったので、その風にうまいこと押されて」前半からしっかり13歩で押していく。6台目以降、「少しずつ前に出られました」。ラストは「抜かれないか心配でしたが、最後まで駆け抜けられました」とレースを振り返る。

大阪・平田中ではジュニア五輪200m2位。名門・洛南高(京都)に進んでからもロングスプリントをメインとし、U18大会300m2位、インターハイ4×400mリレー優勝にも貢献し、主将として木下祐一(現・法大)、藤原孝輝(現・東洋大)らタレント軍団をまとめた。

法大に入学してから本格的に400mハードルに取り組み始め、苅部俊二監督もそのポテンシャルを早くから評価。2年目の秋に49秒77をマークした。ただ、「長期間練習を積むことができない3年半でした」と、ケガに泣かされてきた。

それでも腐ることなく、「4年目で結果が出せるように」とトレーニングに励み、昨年からは「関節も弱い」ことからウエイトトレーニングでしっかり補強し、負荷に耐えられる身体を作った。この夏も「ようやくトレーニングを積めた」と力強くなり、「47秒台も夢ではない」。

これで来年の日本選手権で3位以内に入れば東京世界選手権に近づける状況となった井之上。これまで、苅部監督はもちろん、為末大、岸本鷹幸(現・富士通)、豊田将樹(同)、黒川和樹(現・住友電工)といった“法大ハードラー”に続き、「JAPANのユニフォームで走りたい」と世界を見据えている。

まずは、「明日(決勝)勝たないと意味がない。中学生からずっと2番が多かったので、最後は優勝して飾れたら」と、悲願の“日本一”を手土産にシニアに乗り込むつもりだ。

◇天皇賜盃第93回日本学生対校選手権(9月19日~22日/神奈川県・Uvanceとどろきスタジアムby Fujitsu)3日目 日本インカレの3日目が行われ、男子400mハードル準決勝3組で井之上駿太(法大)が48秒46の日本歴代7位、学生歴代5位の好記録をマークした。来年9月に開催される東京世界選手権の参加標準記録48秒50を突破した。同種目での標準突破者は初となる。 「追い風参考です」と苦笑いする井之上。確かに、ぐるっと回る風は背中を押したかもしれないが「どん詰まりだった」ところをしっかり刻んだ対応力と技術、そしてスピードがなければ出るタイムではない。 東京世界選手権の参加標準記録(48秒50)について、「秋に出したいと思っていましたが、まさか準決勝で出るとは思っていなくて、喜びよりも驚きが勝っています」と言う。 「強風だったので、その風にうまいこと押されて」前半からしっかり13歩で押していく。6台目以降、「少しずつ前に出られました」。ラストは「抜かれないか心配でしたが、最後まで駆け抜けられました」とレースを振り返る。 大阪・平田中ではジュニア五輪200m2位。名門・洛南高(京都)に進んでからもロングスプリントをメインとし、U18大会300m2位、インターハイ4×400mリレー優勝にも貢献し、主将として木下祐一(現・法大)、藤原孝輝(現・東洋大)らタレント軍団をまとめた。 法大に入学してから本格的に400mハードルに取り組み始め、苅部俊二監督もそのポテンシャルを早くから評価。2年目の秋に49秒77をマークした。ただ、「長期間練習を積むことができない3年半でした」と、ケガに泣かされてきた。 それでも腐ることなく、「4年目で結果が出せるように」とトレーニングに励み、昨年からは「関節も弱い」ことからウエイトトレーニングでしっかり補強し、負荷に耐えられる身体を作った。この夏も「ようやくトレーニングを積めた」と力強くなり、「47秒台も夢ではない」。 これで来年の日本選手権で3位以内に入れば東京世界選手権に近づける状況となった井之上。これまで、苅部監督はもちろん、為末大、岸本鷹幸(現・富士通)、豊田将樹(同)、黒川和樹(現・住友電工)といった“法大ハードラー”に続き、「JAPANのユニフォームで走りたい」と世界を見据えている。 まずは、「明日(決勝)勝たないと意味がない。中学生からずっと2番が多かったので、最後は優勝して飾れたら」と、悲願の“日本一”を手土産にシニアに乗り込むつもりだ。

男子400mH日本歴代&学生歴代10傑をチェック!

■400mH日本歴代10傑 47.89 為末  大(法大4) 2001. 8.10 47.93 成迫 健児(筑波大4) 2006. 5. 6 47.99 豊田  兼(慶大4) 2024. 6.28 48.26 山崎 一彦(デサントTC) 1999. 5. 8 48.34 苅部 俊二(富士通) 1997.10. 5 48.41 岸本 鷹幸(法大4) 2012. 6. 9 48.46 井之上駿太(法大4) 2024. 9.21 48.51 渡邊  脩(日体大3) 2024. 9.21      48.58 黒川 和樹(法大4) 2023. 8.21 48.58 筒江 海斗(スポーツテクノ和広)  2024. 5.12 ■400mH学生歴代10傑 47.89 為末  大(法大4) 2001. 8.10 47.93 成迫 健児(筑波大4) 2006. 5. 6 47.99 豊田  兼(慶大4) 2024. 6.28 48.41 岸本 鷹幸(法大4) 2012. 6. 9 48.46 井之上駿太(法大4) 2024. 9.21 48.51 渡邊  脩(日体大3) 2024. 9.21  48.58 黒川 和樹(法大4) 2023. 8.21 48.59 下田 隼人(東洋大1) 2024. 9.21 48.65 千葉 佳裕(順大4) 2001. 5.20 48.68 齋藤 嘉彦(法大4) 1993. 6.12

次ページ:

ページ: 1 2

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.11.25

アディダス新シューズ発売イベントに箱根駅伝を沸かせた太田蒼生と平林清澄が登壇!

アディダス ジャパンは11月25日、「ADIDAS EKIDEN DAY」を都内で開き、ゲストトークセッションにGMOインターネットグループで青学大出身の太田蒼生、ロジスティードで國學院大出身の平林清澄が一緒に登壇した。 […]

NEWS 正月の駅伝へ意気込み!GMO・嶋津雄大「勝ち抜いてニューイヤーを」東京国際大・菅野裕二郎「雰囲気良くトレーニングができている」

2025.11.25

正月の駅伝へ意気込み!GMO・嶋津雄大「勝ち抜いてニューイヤーを」東京国際大・菅野裕二郎「雰囲気良くトレーニングができている」

ミズノの新シューズ発表イベントが11月25日に行われ、嶋津雄大(GMOインターネットグループ)、髙久龍(ヤクルト)、東京国際大の菅野裕二郎(4年)と小柴裕士郎(2年)が出席した。 実業団勢はニューイヤー駅伝、東京国際大勢 […]

NEWS 2025年最も輝きを放ったCrystalAthleteは中島佑気ジョセフ!選手、ファン、メディア投票の「GetsurikuAwards2025」発表

2025.11.25

2025年最も輝きを放ったCrystalAthleteは中島佑気ジョセフ!選手、ファン、メディア投票の「GetsurikuAwards2025」発表

月陸Onlineが2022年に創設した「Getsuriku Awards」。選手やファン、メディアからの投票によって、そのシーズンで『最も輝きを放った選手=Crystal Athlete』として表彰しています。 期間内に […]

NEWS 大学女子駅伝2冠へ!城西大の主将・金子陽向「10年間の集大成の走りを」本間香「優勝へ区間賞・区間新を」

2025.11.25

大学女子駅伝2冠へ!城西大の主将・金子陽向「10年間の集大成の走りを」本間香「優勝へ区間賞・区間新を」

ミズノの新シューズ発表イベントが11月25日に行われ、10月の全日本大学女子駅伝で優勝した城西大の主将・金子陽向(4年)と本間香(1年)が参加した。 1区区間新で優勝への流れを作った本間と、アンカーとして1分以上の差を跳 […]

NEWS 日本選手権混成競技は6月6日、7日 木南記念は5月10日開催 2026年競技日程の一部が発表

2025.11.25

日本選手権混成競技は6月6日、7日 木南記念は5月10日開催 2026年競技日程の一部が発表

日本陸連は、ホームページで2026年度の主催競技会日程の一部を発表した。 日本選手権混成競技(岐阜・長良川)は6月6日、7日の両日に開催されることが新たに判明した。日本選手権(愛知・瑞穂)はすでに6月12日~14日に行わ […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年12月号 (11月14日発売)

2025年12月号 (11月14日発売)

EKIDEN REVIEW
全日本大学駅伝
箱根駅伝予選会
高校駅伝&実業団駅伝予選

Follow-up Tokyo 2025

page top