HOME 国内

2024.09.16

やり投世界一・北口榛花「悩み、もがき続けた1年」五輪金メダルとDLトロフィーとともに凱旋帰国
やり投世界一・北口榛花「悩み、もがき続けた1年」五輪金メダルとDLトロフィーとともに凱旋帰国

パリ五輪の金メダルとダイヤモンドリーグのトロフィーを手する北口榛花

女子やり投の北口榛花(JAL)が9月16日に帰国し、都内で会見を開いた。

光り輝くパリ五輪金メダルとダイヤモンドリーグ(DL)ファイナルを手に帰国した北口。冒頭で「オリンピックとダイヤモンドリーグ・ファイナルと重要な試合を勝ち切れたことはすごく大きいことだと思います」と話す。

今季を「悩み続け、もがき続けた1年」と振り返る。春先から「今シーズンはじめはあまり調子が良くなかった」と言うように、身体の状態を整えるのに苦労。「自分の武器は身体を大きくしなやかに使えるところ。それができる状況下で、あまり試合をできていなかったように感じています」。

広告の下にコンテンツが続きます

パリ五輪後は初めて腰痛も出て、連覇が懸かったDLファイナルも出場するかどうか、ぎりぎりまで迷うほど。そうした中で、最終6投目で66m13のシーズンベストを投げて逆転優勝。「今シーズン、無事に終えられた達成感のほうが大きいです」と胸をなで下ろした。

記録も自己ベスト(67m38=)を更新できず「悔しい」というが、「完璧な状態で試合をできなかったのは反省ですが、それでも65m、66mを投げられた」と収穫も。そうした苦しんだ1年で得たのは、「自分が動けるなという自信がある状態で試合に臨まないと、いい結果や記録が出ないというのがわかりました。動けるという感覚が距離とつながっているというのが、今年1年で再確認できた。自分の感覚を信じていいものだと思った」と、ある意味で実りの多い1年でもある。

今季はDLファイナルでシーズンオフ。地元・北海道の旭川ではパレードも予定されており、「光栄ですし、想像もできません」と喜び、「ラーメンやお寿司など、北海道のおいしい物を食べたい」と久しぶりの帰郷を楽しみにしている。

この冬の予定はこれからだが、「原点である水泳やバドミントンを積極的にトレーニングに結びつけていきたい。室伏(広治)さんのように、自分に合ったトレーニングを突き詰めていきたい」。来年は東京世界選手権が最大の目標。「日本のみなさんに良い投てきをお見せできるように戦略的にスケジュールを立てていきたい」とし、記録面でも「アジア記録(67m98)を出したい」と意欲を見せていた。

女子やり投の北口榛花(JAL)が9月16日に帰国し、都内で会見を開いた。 光り輝くパリ五輪金メダルとダイヤモンドリーグ(DL)ファイナルを手に帰国した北口。冒頭で「オリンピックとダイヤモンドリーグ・ファイナルと重要な試合を勝ち切れたことはすごく大きいことだと思います」と話す。 今季を「悩み続け、もがき続けた1年」と振り返る。春先から「今シーズンはじめはあまり調子が良くなかった」と言うように、身体の状態を整えるのに苦労。「自分の武器は身体を大きくしなやかに使えるところ。それができる状況下で、あまり試合をできていなかったように感じています」。 パリ五輪後は初めて腰痛も出て、連覇が懸かったDLファイナルも出場するかどうか、ぎりぎりまで迷うほど。そうした中で、最終6投目で66m13のシーズンベストを投げて逆転優勝。「今シーズン、無事に終えられた達成感のほうが大きいです」と胸をなで下ろした。 記録も自己ベスト(67m38=)を更新できず「悔しい」というが、「完璧な状態で試合をできなかったのは反省ですが、それでも65m、66mを投げられた」と収穫も。そうした苦しんだ1年で得たのは、「自分が動けるなという自信がある状態で試合に臨まないと、いい結果や記録が出ないというのがわかりました。動けるという感覚が距離とつながっているというのが、今年1年で再確認できた。自分の感覚を信じていいものだと思った」と、ある意味で実りの多い1年でもある。 今季はDLファイナルでシーズンオフ。地元・北海道の旭川ではパレードも予定されており、「光栄ですし、想像もできません」と喜び、「ラーメンやお寿司など、北海道のおいしい物を食べたい」と久しぶりの帰郷を楽しみにしている。 この冬の予定はこれからだが、「原点である水泳やバドミントンを積極的にトレーニングに結びつけていきたい。室伏(広治)さんのように、自分に合ったトレーニングを突き詰めていきたい」。来年は東京世界選手権が最大の目標。「日本のみなさんに良い投てきをお見せできるように戦略的にスケジュールを立てていきたい」とし、記録面でも「アジア記録(67m98)を出したい」と意欲を見せていた。

【動画】日本に帰国し、出迎えを受けた北口榛花

次ページ:

ページ: 1 2

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.11.07

編集部コラム「追いかけっこ」

毎週金曜日更新!? ★月陸編集部★ 攻め(?)のアンダーハンド リレーコラム🔥 毎週金曜日(できる限り!)、月刊陸上競技の編集部員がコラムをアップ! 陸上界への熱い想い、日頃抱いている独り言、取材の裏話、どーでもいいこと […]

NEWS メモリードが実業団陸上部の活動終了を発表 今後は個人アスリート支援へ

2025.11.07

メモリードが実業団陸上部の活動終了を発表 今後は個人アスリート支援へ

11月7日、実業団のメモリードは、27年3月をもって実業団陸上部としての活動を終了すると発表した。今後は「チーム単位での支援」から「個人アスリート支援」へと方針を転換し、陸上競技に限らず幅広いスポーツ分野の選手を対象に支 […]

NEWS 110mH学生世界一の阿部竜希がエターナルホスピタリティG内定!「勇往邁進の精神で」棒高跳・柄澤、短距離・木梨もアスナビ就職

2025.11.07

110mH学生世界一の阿部竜希がエターナルホスピタリティG内定!「勇往邁進の精神で」棒高跳・柄澤、短距離・木梨もアスナビ就職

公益財団法人日本オリンピック委員会(JOC)が実施するアスリート支援ナビゲーション「アスナビ」を活用し、陸上3選手の就職・内定が決まった。 男子110mハードルで13秒12(学生歴代3位、日本歴代4位)を持つ阿部竜希(順 […]

NEWS 日本陸連・有森裕子会長に岡山市市民栄誉賞「本市の名を高めることに特に顕著な功績」五輪2大会メダル

2025.11.07

日本陸連・有森裕子会長に岡山市市民栄誉賞「本市の名を高めることに特に顕著な功績」五輪2大会メダル

岡山市は11月7日、女子マラソンで五輪2大会連続メダリストの日本陸連・有森裕子会長に、岡山市市民栄誉賞を授与し同日授与式が執り行われた。 有森会長は岡山県岡山市出身の58歳。女子マラソンにおいて、1992年バルセロナ五輪 […]

NEWS 神奈川県高校駅伝で誤誘導により4校記録無効 嘆願書提出の三浦学苑が関東大会に異例のオープン参加 高体連が認める

2025.11.07

神奈川県高校駅伝で誤誘導により4校記録無効 嘆願書提出の三浦学苑が関東大会に異例のオープン参加 高体連が認める

11月3日の神奈川県高校駅伝(横浜市のフィールド小机・日産スタジアム付設ハーフマラソンコース)で誤誘導による4校が記録無効となり、記録無効となった4校のうち三浦学苑について、高体連が関東高校駅伝(11月22日/埼玉・熊谷 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年11月号 (10月14日発売)

2025年11月号 (10月14日発売)

東京世界選手権 総特集
箱根駅伝予選会&全日本大学駅伝展望

page top