◇第101回関西インカレ(5月22日~25日/京都・たけびしスタジアム京都)
関西インカレのT&Fの部初日が行われ、男子2部棒高跳で原口篤志(東大阪大3)が大会新の5m47で優勝した。
2位以下が4m80で競技を終えてからピットに登場。5m10を1回、続く5m31を2回目にクリアする。「5m57を跳ぶために」と昨年自らが作った大会記録を17㎝更新する5m47も、1回で悠々と越えた。2年ぶりの自己記録(5m45)更新でもある。
学生歴代6位タイの関西学生記録(5m56)を1㎝上回る5m57は惜しくも失敗に終わったが、「(5m30で8位だった10日前の)木南記念の時の反省を生かし、今日は助走からしっかりコントロールできました」と原口。だが、「追い風でコンディションもよかったので目標の関西学生記録は更新しておきたかった、決め切れずに残念です」と悔しさがにじむ。
奈良・王寺工高時代から全国の舞台で活躍してきた原口。高2で5m15、高3ではインターハイ2位、5m35をクリアした。大1で5m45に記録を伸ばし、U20世界選手権で7位に入賞。昨年は日本選手権で3位タイ、日本インカレも3位に食い込んでいる。ただ、自己ベストは更新できなかったため、冬季は体力強化に努めてきた。
「2年までは、ウエイトトレーニングなどもただこなしているだけでしたが、どこを鍛えているのかなどしっかり考えながら前向きに取り組むことができました」
昨年まで50kg台だった体重も、筋力がアップで64kgまで増量。そのお陰もあり、「助走スピードがアップし、マックスポールも昨年までの17フィート・180ポンドから185ポンドを使えるようになり、ここにきてそれがようやく安定してきました」と好調の要因を口にする。
5m57へのトライも、「大会では初めての高さでしたが、身体は浮いており、跳べない高さではなかった」と手応えをつんだ様子。「今回はあと一歩、記録更新には届きませんでしたが、今後はさらに技術面の精度を上げ、日本選手権や日本インカレなどで5m60を確実に跳べるよう練習を積んでいきたい。日本選手権では3位以内、日本インカレはひとつ上の先輩方や関東勢に勝って優勝が目標です」と力を込める。
体力アップに努め、肩周りなどは大きくなったが、182㎝の長身はまだまだ細身だ。「さらに硬いポールにも負けない体力を付け、それをしっかり助走や技術面に結びつけられるようにし、風などコンディションに左右されない“強さ”を身に付けたい」ときっぱり。大会3連覇をステップに、ここからさらにギアを上げていく心構えだ。
文/花木 雫
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