HOME 国内、大学

2024.05.23

東大阪大・原口篤志が5m47クリア!男子2部棒高跳で大会新「日本選手権や日本インカレで確実に5m60を」/関西IC
東大阪大・原口篤志が5m47クリア!男子2部棒高跳で大会新「日本選手権や日本インカレで確実に5m60を」/関西IC

24年関西インカレ男子2部棒高跳を大会新で制した原口篤志(東大阪大)

◇第101回関西インカレ(5月22日~25日/京都・たけびしスタジアム京都)

関西インカレのT&Fの部初日が行われ、男子2部棒高跳で原口篤志(東大阪大3)が大会新の5m47で優勝した。

2位以下が4m80で競技を終えてからピットに登場。5m10を1回、続く5m31を2回目にクリアする。「5m57を跳ぶために」と昨年自らが作った大会記録を17㎝更新する5m47も、1回で悠々と越えた。2年ぶりの自己記録(5m45)更新でもある。

学生歴代6位タイの関西学生記録(5m56)を1㎝上回る5m57は惜しくも失敗に終わったが、「(5m30で8位だった10日前の)木南記念の時の反省を生かし、今日は助走からしっかりコントロールできました」と原口。だが、「追い風でコンディションもよかったので目標の関西学生記録は更新しておきたかった、決め切れずに残念です」と悔しさがにじむ。

奈良・王寺工高時代から全国の舞台で活躍してきた原口。高2で5m15、高3ではインターハイ2位、5m35をクリアした。大1で5m45に記録を伸ばし、U20世界選手権で7位に入賞。昨年は日本選手権で3位タイ、日本インカレも3位に食い込んでいる。ただ、自己ベストは更新できなかったため、冬季は体力強化に努めてきた。

「2年までは、ウエイトトレーニングなどもただこなしているだけでしたが、どこを鍛えているのかなどしっかり考えながら前向きに取り組むことができました」

昨年まで50kg台だった体重も、筋力がアップで64kgまで増量。そのお陰もあり、「助走スピードがアップし、マックスポールも昨年までの17フィート・180ポンドから185ポンドを使えるようになり、ここにきてそれがようやく安定してきました」と好調の要因を口にする。

5m57へのトライも、「大会では初めての高さでしたが、身体は浮いており、跳べない高さではなかった」と手応えをつんだ様子。「今回はあと一歩、記録更新には届きませんでしたが、今後はさらに技術面の精度を上げ、日本選手権や日本インカレなどで5m60を確実に跳べるよう練習を積んでいきたい。日本選手権では3位以内、日本インカレはひとつ上の先輩方や関東勢に勝って優勝が目標です」と力を込める。

体力アップに努め、肩周りなどは大きくなったが、182㎝の長身はまだまだ細身だ。「さらに硬いポールにも負けない体力を付け、それをしっかり助走や技術面に結びつけられるようにし、風などコンディションに左右されない“強さ”を身に付けたい」ときっぱり。大会3連覇をステップに、ここからさらにギアを上げていく心構えだ。

文/花木 雫

◇第101回関西インカレ(5月22日~25日/京都・たけびしスタジアム京都) 関西インカレのT&Fの部初日が行われ、男子2部棒高跳で原口篤志(東大阪大3)が大会新の5m47で優勝した。 2位以下が4m80で競技を終えてからピットに登場。5m10を1回、続く5m31を2回目にクリアする。「5m57を跳ぶために」と昨年自らが作った大会記録を17㎝更新する5m47も、1回で悠々と越えた。2年ぶりの自己記録(5m45)更新でもある。 学生歴代6位タイの関西学生記録(5m56)を1㎝上回る5m57は惜しくも失敗に終わったが、「(5m30で8位だった10日前の)木南記念の時の反省を生かし、今日は助走からしっかりコントロールできました」と原口。だが、「追い風でコンディションもよかったので目標の関西学生記録は更新しておきたかった、決め切れずに残念です」と悔しさがにじむ。 奈良・王寺工高時代から全国の舞台で活躍してきた原口。高2で5m15、高3ではインターハイ2位、5m35をクリアした。大1で5m45に記録を伸ばし、U20世界選手権で7位に入賞。昨年は日本選手権で3位タイ、日本インカレも3位に食い込んでいる。ただ、自己ベストは更新できなかったため、冬季は体力強化に努めてきた。 「2年までは、ウエイトトレーニングなどもただこなしているだけでしたが、どこを鍛えているのかなどしっかり考えながら前向きに取り組むことができました」 昨年まで50kg台だった体重も、筋力がアップで64kgまで増量。そのお陰もあり、「助走スピードがアップし、マックスポールも昨年までの17フィート・180ポンドから185ポンドを使えるようになり、ここにきてそれがようやく安定してきました」と好調の要因を口にする。 5m57へのトライも、「大会では初めての高さでしたが、身体は浮いており、跳べない高さではなかった」と手応えをつんだ様子。「今回はあと一歩、記録更新には届きませんでしたが、今後はさらに技術面の精度を上げ、日本選手権や日本インカレなどで5m60を確実に跳べるよう練習を積んでいきたい。日本選手権では3位以内、日本インカレはひとつ上の先輩方や関東勢に勝って優勝が目標です」と力を込める。 体力アップに努め、肩周りなどは大きくなったが、182㎝の長身はまだまだ細身だ。「さらに硬いポールにも負けない体力を付け、それをしっかり助走や技術面に結びつけられるようにし、風などコンディションに左右されない“強さ”を身に付けたい」ときっぱり。大会3連覇をステップに、ここからさらにギアを上げていく心構えだ。 文/花木 雫

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2024.07.27

女子走幅跳日本記録保持者・秦澄美鈴 目標は決勝進出「自己ベストを狙っていきたい」/パリ五輪

パリ五輪・陸上競技に向けて日本代表選手団が7月27日午前、出国前に羽田空港で会見を行い、意気込みを語った。 女子走幅跳に出場する秦澄美鈴(住友電工)は「緊張しています」と言いながらも「シーズン初めに比べて調子が上がってい […]

NEWS 混合競歩代表の川野将虎「自分らしい粘り強い歩きで上位を目指したい」/パリ五輪

2024.07.27

混合競歩代表の川野将虎「自分らしい粘り強い歩きで上位を目指したい」/パリ五輪

パリ五輪・陸上競技に向けて日本代表選手団が7月27日午前、出国前に羽田空港で会見を行い、意気込みを語った。 男女混合競歩リレー代表の川野将虎(旭化成)は前回の東京大会に続くオリンピック。「前回から3年間。一つの集大成」と […]

NEWS 北口榛花「新たな歴史を作れるよう」田中希実「それではみんなで、よーいどん!」日本代表コメント集/パリ五輪

2024.07.27

北口榛花「新たな歴史を作れるよう」田中希実「それではみんなで、よーいどん!」日本代表コメント集/パリ五輪

100年ぶりにフランス・パリを舞台に五輪が開幕した。陸上競技は8月1日から11日までの日程で行われる。開幕に合わせて日本オリンピック委員会(JOC)は日本代表の意気込みコメントを発表した。 2大会連続出場で女子主将を務め […]

NEWS 中大ルーキー・岡田開成が3000m7分55秒41! U20歴代4位の好タイム

2024.07.27

中大ルーキー・岡田開成が3000m7分55秒41! U20歴代4位の好タイム

7月26日、中大多摩キャンパス競技場で「Summer Night Run Festival in CHUO」が行われ、男子3000mで岡田開成(中大1)が7分55秒41とU20歴代4位のタイムをマークした。 同大会はこれ […]

NEWS 実業団 VS 大学生! 日本一を決める駅伝大会「EXPO EKIDEN 2025」の出場チーム要件決定

2024.07.26

実業団 VS 大学生! 日本一を決める駅伝大会「EXPO EKIDEN 2025」の出場チーム要件決定

7月26日、朝日放送グループホールディングスは大阪・関西万博開催を記念して実業団と大学生のトップチームがタスキをつなぐ駅伝「大阪・関西万博開催記念 ACN EXPO EKIDEN 2025」の大会概要を発表した。 この大 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2024年8月号 (7月12日発売)

2024年8月号 (7月12日発売)

W別冊付録
パリ五輪観戦ガイド&福岡インターハイ完全ガイド

page top