HOME 国内

2023.10.29

中村明彦 母校・中京大で最後の十種競技「ありがとうございましたでは足りない」
中村明彦 母校・中京大で最後の十種競技「ありがとうございましたでは足りない」

中村明彦の引退試合。多くの関係者に見送られた

今季限りで現役を引退する男子十種競技でリオ五輪代表の中村明彦(スズキ)が、10月28、29日に母校で行われた中京大土曜競技会に出場。最後の十種競技は6965点の4位だった。

愛知・岡崎城西高では八種競技でインターハイに優勝。中京大時代に400mハードルでロンドン五輪(12年)に出場した後、改めて十種競技に本格挑戦し、14年には日本人2人目の8000点超え。同年、右代啓祐とともにアジア大会に出場して銀メダルを獲得。2016年の日本選手権では8180点の自己ベストを叩き出して参加標準記録を突破して初優勝し、リオ五輪代表を勝ち取った。

近年はケガなどに苦しみ、今年の日本選手権を前に現役引退を表明。今年の日本選手権では脚を痛めながら最後まで戦い抜き、「最後は母校で十種競技をしたい」とリハビリの後にトレーニングしてこの日を迎えた。

後輩や中京大で同期だった盟友・二枚田一平も2年ぶりに十種競技に参戦。2日目の棒高跳の4m50は3回目にクリアするなど、これまで見せてきた勝負強さを発揮して、大きな拍手が沸き起こった。

家族、仲間、チームスタッフ、学生たちなど種目を問わず応援に駆けつけ、得意としてきた最後の1500mは大歓声の中でフィニッシュ。抱えきれないほどの花束やプレゼントを手に涙を浮かべる。

中村は「ずっと支えていただき、ともに汗を流してくださってありがとうございました。一番近くで支えてくれた家族、スズキ、中京大だったり、本当にたくさんの方のサポートでここまでやってこられました。後半はつらい競技人生だったと思いますが、こんなに集まってくださと思っていなくて幸せだったのに自分でつらくしていたのかな。ありがとうございましたという言葉では足りないですが、それ以上の言葉が見つからない。ありがとうございました」と締めくくった。

日本選手権で16、17、20、21年と4度の優勝。日本十種競技の偉大なキングは、その人柄を象徴するようにたくさんの笑顔に囲まれて戦場を後にした。

今季限りで現役を引退する男子十種競技でリオ五輪代表の中村明彦(スズキ)が、10月28、29日に母校で行われた中京大土曜競技会に出場。最後の十種競技は6965点の4位だった。 愛知・岡崎城西高では八種競技でインターハイに優勝。中京大時代に400mハードルでロンドン五輪(12年)に出場した後、改めて十種競技に本格挑戦し、14年には日本人2人目の8000点超え。同年、右代啓祐とともにアジア大会に出場して銀メダルを獲得。2016年の日本選手権では8180点の自己ベストを叩き出して参加標準記録を突破して初優勝し、リオ五輪代表を勝ち取った。 近年はケガなどに苦しみ、今年の日本選手権を前に現役引退を表明。今年の日本選手権では脚を痛めながら最後まで戦い抜き、「最後は母校で十種競技をしたい」とリハビリの後にトレーニングしてこの日を迎えた。 後輩や中京大で同期だった盟友・二枚田一平も2年ぶりに十種競技に参戦。2日目の棒高跳の4m50は3回目にクリアするなど、これまで見せてきた勝負強さを発揮して、大きな拍手が沸き起こった。 家族、仲間、チームスタッフ、学生たちなど種目を問わず応援に駆けつけ、得意としてきた最後の1500mは大歓声の中でフィニッシュ。抱えきれないほどの花束やプレゼントを手に涙を浮かべる。 中村は「ずっと支えていただき、ともに汗を流してくださってありがとうございました。一番近くで支えてくれた家族、スズキ、中京大だったり、本当にたくさんの方のサポートでここまでやってこられました。後半はつらい競技人生だったと思いますが、こんなに集まってくださと思っていなくて幸せだったのに自分でつらくしていたのかな。ありがとうございましたという言葉では足りないですが、それ以上の言葉が見つからない。ありがとうございました」と締めくくった。 日本選手権で16、17、20、21年と4度の優勝。日本十種競技の偉大なキングは、その人柄を象徴するようにたくさんの笑顔に囲まれて戦場を後にした。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2024.07.27

混合競歩代表の川野将虎「自分らしい粘り強い歩きで上位を目指したい」/パリ五輪

パリ五輪・陸上競技に向けて日本代表選手団が7月27日午前、出国前に羽田空港で会見を行い、意気込みを語った。 男女混合競歩リレー代表の川野将虎(旭化成)は前回の東京大会に続くオリンピック。「前回から3年間。一つの集大成」と […]

NEWS 北口榛花「新たな歴史を作れるよう」田中希実「それではみんなで、よーいどん!」日本代表コメント集/パリ五輪

2024.07.27

北口榛花「新たな歴史を作れるよう」田中希実「それではみんなで、よーいどん!」日本代表コメント集/パリ五輪

100年ぶりにフランス・パリを舞台に五輪が開幕した。陸上競技は8月1日から11日までの日程で行われる。開幕に合わせて日本オリンピック委員会(JOC)は日本代表の意気込みコメントを発表した。 2大会連続出場で女子主将を務め […]

NEWS 中大ルーキー・岡田開成が3000m7分55秒41! U20歴代4位の好タイム

2024.07.27

中大ルーキー・岡田開成が3000m7分55秒41! U20歴代4位の好タイム

7月26日、中大多摩キャンパス競技場で「Summer Night Run Festival in CHUO」が行われ、男子3000mで岡田開成(中大1)が7分55秒41とU20歴代4位のタイムをマークした。 同大会はこれ […]

NEWS 実業団 VS 大学生! 日本一を決める駅伝大会「EXPO EKIDEN 2025」の出場チーム要件決定

2024.07.26

実業団 VS 大学生! 日本一を決める駅伝大会「EXPO EKIDEN 2025」の出場チーム要件決定

7月26日、朝日放送グループホールディングスは大阪・関西万博開催を記念して実業団と大学生のトップチームがタスキをつなぐ駅伝「大阪・関西万博開催記念 ACN EXPO EKIDEN 2025」の大会概要を発表した。 この大 […]

NEWS ナイキがオストリッチデザインとオレンジを組み合わせた「エレクトリック パック」を発表 アルファフライ3などに採用

2024.07.26

ナイキがオストリッチデザインとオレンジを組み合わせた「エレクトリック パック」を発表 アルファフライ3などに採用

ナイキが7月26日、24年夏に向けた新たなラインナップ「エレクトリックパック」の発売を発表した。 55のユニークなシューズから構成される「エレクトリックパック」には、1987年の「エア サファリ」に採⽤されたアニマルプリ […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2024年8月号 (7月12日発売)

2024年8月号 (7月12日発売)

W別冊付録
パリ五輪観戦ガイド&福岡インターハイ完全ガイド

page top