HOME 国内

2023.09.17

やり投・北口榛花 23年シーズン世界一に君臨!世界陸上Vに続きまたも日本人初の大偉業/DLファイナル
やり投・北口榛花 23年シーズン世界一に君臨!世界陸上Vに続きまたも日本人初の大偉業/DLファイナル

女子やり投の北口榛花(JAL)

ダイヤモンドリーグ(DL)ファイナルとなるプリフォンテーン・クラシックが米国オレゴン州ユージンで開かれ、1日目(9月16日)の女子やり投で北口榛花(JAL)が優勝した。

ブダペスト世界選手権金メダリストとして臨んだ自身2度目のDLファイナル。舞台は昨年、世界選手権で銅メダルを獲得したオレゴン・ユージンだった。

北口は1回目に59m36の3位になると、2回目に63m78を投げてトップに躍り出る。2位以下が61m台にとどまるなか、北口は6回目にも62m76を投げて完勝。世界選手権に続いて『世界一』の座をつかんだ。また、現時点で世界リスト(67m38)でもトップに立っている。

広告の下にコンテンツが続きます

DLファイナルで日本人が勝つのは男女全種目を通じて初の大偉業。賞金30000ドルと、年間王者だけが手にすることができるダイヤモンド・トロフィーを手にした。DLではこの種目アジア人初でもある。

DLは年間を通じて争われるリーグ戦で、ポイントを獲得した上位のみがファイナルに出場し、年間チャンピオンを決定する、まさに『世界最高峰』の舞台となる。今年は北口のほか、男子110mハードルの泉谷駿介(住友電工)、3000m障害の三浦龍司(順大)、走幅跳の橋岡優輝(富士通)、女子5000mの田中希実(New Balance)と5人が進んだ。

北口は昨年のパリ大会でDL初出場ながら日本人初優勝の快挙。その後も一度もトップ3から落ちたことはなく、今回までで今季4勝、通算で6勝目を挙げている。

これまでも数々の歴史を塗り替えてきた北口。高校から陸上を始めると1年目は水泳と掛け持ちでインターハイに出場し、2年目にインターハイを制した。高3時には18歳未満の世界大会となる世界ユース選手権で日本投てき史上初優勝を成し遂げる。58m90の高校記録は今も残る。

日大に進学してからはU20世代でただ1人大台となるU20日本記録(61m38)も樹立。チェコに練習拠点を移して迎えた2019年に64m36の日本新を打ち立てた。秋には66m00まで記録を更新。東京五輪決勝進出、昨年はDL初優勝、オレゴン世界選手権で日本女子フィールド種目初メダルとなる3位に入り、DLファイナル3位となった。

今季は7月のDLシレジア大会で自身の日本記録を4年ぶりに更新する67m04をマークすると、ブダペスト世界選手権で女子トラック&フィールド種目初の世界一に輝いてパリ五輪代表の内定第一号に。9月8日のDLブリュッセルで67m38と日本記録をさらに更新。DLファイナルで日本人初優勝を成し遂げた。

◎きたぐち・はるか/1998年3月16日生まれ、25歳。北海道旭川市出身。北教大旭川中→旭川東高→日大→JAL。幼い頃から水泳とバドミントンに励み、高校から陸上部。2、3年とインターハイ連覇。3年時には世界ユース選手権で優勝し、秋には高校記録(58m90)を樹立。日大1年時にU20日本記録(61m38)をマークすると、4年時には5月に64m36、10月には66m00と日本記録を樹立した。19年ドーハ世界選手権代表、昨年の東京五輪では同種目日本勢57年ぶりとなる決勝に進出(12位)。昨年6月のダイヤモンドリーグ(DL)パリ大会で日本人初の優勝。オレゴン世界選手権では女子フィールド種目初メダルとなる3位に入った。初出場のDLファイナルで日本人初表彰台となる3位。今年7月のDLシレジア大会で4年ぶり日本新となる67m04をマーク。ブダペスト世界選手権で金メダルを手にしてパリ五輪代表に内定した。DLブリュッセルで67m38と今季2度目の日本新。DLファイナルで日本人初優勝を成し遂げた。趣味はK-popとバスケットボール観戦。

ダイヤモンドリーグ(DL)ファイナルとなるプリフォンテーン・クラシックが米国オレゴン州ユージンで開かれ、1日目(9月16日)の女子やり投で北口榛花(JAL)が優勝した。 ブダペスト世界選手権金メダリストとして臨んだ自身2度目のDLファイナル。舞台は昨年、世界選手権で銅メダルを獲得したオレゴン・ユージンだった。 北口は1回目に59m36の3位になると、2回目に63m78を投げてトップに躍り出る。2位以下が61m台にとどまるなか、北口は6回目にも62m76を投げて完勝。世界選手権に続いて『世界一』の座をつかんだ。また、現時点で世界リスト(67m38)でもトップに立っている。 DLファイナルで日本人が勝つのは男女全種目を通じて初の大偉業。賞金30000ドルと、年間王者だけが手にすることができるダイヤモンド・トロフィーを手にした。DLではこの種目アジア人初でもある。 DLは年間を通じて争われるリーグ戦で、ポイントを獲得した上位のみがファイナルに出場し、年間チャンピオンを決定する、まさに『世界最高峰』の舞台となる。今年は北口のほか、男子110mハードルの泉谷駿介(住友電工)、3000m障害の三浦龍司(順大)、走幅跳の橋岡優輝(富士通)、女子5000mの田中希実(New Balance)と5人が進んだ。 北口は昨年のパリ大会でDL初出場ながら日本人初優勝の快挙。その後も一度もトップ3から落ちたことはなく、今回までで今季4勝、通算で6勝目を挙げている。 これまでも数々の歴史を塗り替えてきた北口。高校から陸上を始めると1年目は水泳と掛け持ちでインターハイに出場し、2年目にインターハイを制した。高3時には18歳未満の世界大会となる世界ユース選手権で日本投てき史上初優勝を成し遂げる。58m90の高校記録は今も残る。 日大に進学してからはU20世代でただ1人大台となるU20日本記録(61m38)も樹立。チェコに練習拠点を移して迎えた2019年に64m36の日本新を打ち立てた。秋には66m00まで記録を更新。東京五輪決勝進出、昨年はDL初優勝、オレゴン世界選手権で日本女子フィールド種目初メダルとなる3位に入り、DLファイナル3位となった。 今季は7月のDLシレジア大会で自身の日本記録を4年ぶりに更新する67m04をマークすると、ブダペスト世界選手権で女子トラック&フィールド種目初の世界一に輝いてパリ五輪代表の内定第一号に。9月8日のDLブリュッセルで67m38と日本記録をさらに更新。DLファイナルで日本人初優勝を成し遂げた。 ◎きたぐち・はるか/1998年3月16日生まれ、25歳。北海道旭川市出身。北教大旭川中→旭川東高→日大→JAL。幼い頃から水泳とバドミントンに励み、高校から陸上部。2、3年とインターハイ連覇。3年時には世界ユース選手権で優勝し、秋には高校記録(58m90)を樹立。日大1年時にU20日本記録(61m38)をマークすると、4年時には5月に64m36、10月には66m00と日本記録を樹立した。19年ドーハ世界選手権代表、昨年の東京五輪では同種目日本勢57年ぶりとなる決勝に進出(12位)。昨年6月のダイヤモンドリーグ(DL)パリ大会で日本人初の優勝。オレゴン世界選手権では女子フィールド種目初メダルとなる3位に入った。初出場のDLファイナルで日本人初表彰台となる3位。今年7月のDLシレジア大会で4年ぶり日本新となる67m04をマーク。ブダペスト世界選手権で金メダルを手にしてパリ五輪代表に内定した。DLブリュッセルで67m38と今季2度目の日本新。DLファイナルで日本人初優勝を成し遂げた。趣味はK-popとバスケットボール観戦。

北口榛花のダイヤモンドリーグ全成績と年次ベスト

22年 パリ大会 優勝 63m13 シレジア大会 優勝 65m10 モナコ大会 2位 62m37 ブリュッセル大会 2位 63m45 チューリヒ大会(ファイナル) 3位 63m56 23年 パリ大会 優勝 65m09 ローザンヌ大会 2位 63m34 シレジア大会 優勝 67m04=日本新 ブリュッセル大会 優勝 67m38=日本新 ユージン大会(ファイナル) 優勝 63m78 ●年次ベスト 13年(高1) 49m31 14年(高2) 53m15 15年(高3) 58m90=高校記録 16年(大1) 61m38=U20日本記録 17年(大2) 61m07 18年(大3) 60m48 19年(大4) 66m00=日本新 20年     63m45 21年     62m06 22年     65m68 23年     67m38=日本記録

次ページ:

ページ: 1 2

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.11.05

全国高校駅伝都道府県代表出そろう 前年V佐久長聖&長野東など 最速は男女とも仙台育英 6日から地区大会順次開幕

全国高校駅伝の出場権を懸けた都道府県高校駅伝が11月4日の埼玉をもってすべて終了し、都道府県代表がすべて出そろった。 昨年の全国大会は男子が佐久長聖、女子は長野東といずれも長野勢が優勝を遂げた。全国2連覇中の佐久長聖は県 […]

NEWS 神戸マラソンの招待選手発表 荒生実慧、平田幸四郎らがエントリー 21年パリ優勝のロティッチも参戦

2025.11.05

神戸マラソンの招待選手発表 荒生実慧、平田幸四郎らがエントリー 21年パリ優勝のロティッチも参戦

11月5日、神戸マラソンの主催者は16日に開催される神戸マラソン2025の招待選手を発表した。 国内からは、8月末のシドニーで2時間7分42秒の6位に入った荒生実慧(NDソフト)がエントリー。前回大会で日本人トップの4位 […]

NEWS 日本陸連と広島テレビ放送が 「スポーツを通じて誰もが自分らしく活躍できる社会づくりに関する連携協力協定」を締結

2025.11.05

日本陸連と広島テレビ放送が 「スポーツを通じて誰もが自分らしく活躍できる社会づくりに関する連携協力協定」を締結

11月5日、日本陸連は広島テレビ放送株式会と「スポーツを通じて誰もが自分らしく活躍できる社会づくりに関する連携協力協定」を結んだことを発表した。陸上競技を通じて人と人をつなぎ、すべての人が心身ともに健やかで、自分らしく生 […]

NEWS 仙台国際ハーフの来年大会の日程が決定 国内レースによる「ジャパンプレミアハーフシリーズ」

2025.11.05

仙台国際ハーフの来年大会の日程が決定 国内レースによる「ジャパンプレミアハーフシリーズ」

仙台国際ハーフマラソン大会実行委員会は、2026年大会の日程が5月10日に決まったと発表した。定員は10,000人とし、エントリーは11月18日から順次開始される。 国内主要ハーフマラソン6大会が連携する「ジャパンプレミ […]

NEWS 「アスリート・オブ・ザ・イヤー」最終候補にデュプランティス、ライルズら12人!

2025.11.05

「アスリート・オブ・ザ・イヤー」最終候補にデュプランティス、ライルズら12人!

世界陸連(WA)はワールド・アスレティクス・アワード2025「ワールド・アスリート・オブ・ザ・イヤー」の最終候補者を発表した。 トラック、フィールド、競技場外種目の各部門で、10月に発表された候補者の中から男女2選手ずつ […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年11月号 (10月14日発売)

2025年11月号 (10月14日発売)

東京世界選手権 総特集
箱根駅伝予選会&全日本大学駅伝展望

page top