2025.07.01
日本陸連のアスリート委員会が7月1日、アスリートの迷惑撮影行為の根絶に向けて声明を発表した。
SNSが発達した近年、特に問題視されるようになったアスリートの迷惑撮影行為。写真や動画が性的目的でSNSやインターネット上に投稿される例が増え続けている。
日本陸連アスリート委員会は「極めて深刻な問題」と捉え、「アスリートが安心してスポーツに取り組める環境づくり」のために、さまざまな対策や啓発活動を行っている。改めてこうした行為について「アスリートのプライバシーを著しく侵害」「安全で公正な競技環境を損なうだけでなく、スポーツの価値の根幹をなす『スポーツ・インテグリティ』を脅かすもの」とし「断じて容認できない」と厳しく批難する。
一部の競技会では撮影の全面禁止などの措置も取られており、「写真や動画の撮影はスポーツ観戦の楽しみを構成する大切な要素」であるとし、「健全な撮影文化が失われつつある現状に危機感を抱いている」と警鐘を鳴らす。
そうしたなか、アスリート委員会は選手側の立場として「私たちアスリート自身も迷惑撮影根絶のために意識を高めていく必要がある」と唱える。
SNSの普及により選手自身がさまざまな発信をするようになっているが、「アスリート自身が性的な目的に利用されかねない発信を行っている事例が確認されている」とも。
事態を踏まえ「アスリート自身もより良い環境づくりをになっている一員であり、自らの行動に責任を持つことが求められます」と訴えかけ、「一人ひとりの意識と行動が健全な競技環境を守ることにつながる自覚を持ち、発信の前にその行動が与える影響について考えてみてください」と呼びかけた。
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