HOME 国内、世界陸上、日本代表
女子35km初入賞7位の園田世玲奈「この1年のしんどさを忘れるぐらいうれしい」前回9位の雪辱/世界陸上
女子35km初入賞7位の園田世玲奈「この1年のしんどさを忘れるぐらいうれしい」前回9位の雪辱/世界陸上

23年ブダペスト世界選手権女子35km競歩で7位となった園田世玲奈

◇ブダペスト世界陸上(8月19日~27日/ハンガリー・ブダペスト)6日目

ブダペスト世界陸上6日目のモーニングセッションが行われ、女子35km競歩に出場した園田世玲奈(NTN)が2時間46分32秒で7位に食い込み、「この1年間すごくしんどいこともいっぱいあったんですけど、そのしんどさを忘れるぐらい、今日入賞できたことがとてもうれしいです」と誇らしげに語った。

広告の下にコンテンツが続きます

世界大会初挑戦だった昨年のオレゴン世界選手権では、2時間45分09秒の当時日本最高をマークする健闘を見せたが、8位との差はわずかに7秒。「9位という順位がとても悔しくて、今大会でリベンジするという思いが強かった」と言う。

その姿勢はレースぶりにも表れ、序盤は積極的に先頭集団に食らいつた。「速いペースになることはわかっていたんですが、前半からどんどん積極的に行かないと、後半は暑さがあるので粘るレースができないと思ったんです」。その裏には、米国・ボルダーでの高地合宿や、「40kmや30kmを何回もやってきた」というこの1年の取り組みへの自信があった。

9km過ぎに5人の集団から離れてからも、「(順位を)上げるのは厳しくても、後ろを把握して維持するということを目標に」ペースを守る。一時は7位に下がったが、上位選手の途中棄権で6位に浮上した。

苦しい場面では、前日に腰椎捻挫のため欠場となった日本記録保持者・岡田久美子(富士通)の顔が浮かんだ。「出られない岡田さんが一番悔しいと思う。その分もがんばろう」。レース前には「がんばってね、と温かい言葉をいただきました」。

広告の下にコンテンツが続きます

残り1kmを切って1人に抜かれたが、堂々の7位。「練習でやってきた粘りのあるレースができました」。園田は両手を広げ、笑顔でフィニッシュした。

滋賀・草津東高、中京大出身の26歳。トラックや20kmで主要タイトルを手にしたことはなかったが、35kmという距離で世界への道が開けた。

来年のパリ五輪ではこの種目が実施されないことが決まっているが、「20kmでもリレー(42.195kmを男女各1名で4つの区間を交互につなぐ)でも、スピードという部分は変わらないので、しっかり勝負していきたい」と言葉に力を込めた。

◇ブダペスト世界陸上(8月19日~27日/ハンガリー・ブダペスト)6日目 ブダペスト世界陸上6日目のモーニングセッションが行われ、女子35km競歩に出場した園田世玲奈(NTN)が2時間46分32秒で7位に食い込み、「この1年間すごくしんどいこともいっぱいあったんですけど、そのしんどさを忘れるぐらい、今日入賞できたことがとてもうれしいです」と誇らしげに語った。 世界大会初挑戦だった昨年のオレゴン世界選手権では、2時間45分09秒の当時日本最高をマークする健闘を見せたが、8位との差はわずかに7秒。「9位という順位がとても悔しくて、今大会でリベンジするという思いが強かった」と言う。 その姿勢はレースぶりにも表れ、序盤は積極的に先頭集団に食らいつた。「速いペースになることはわかっていたんですが、前半からどんどん積極的に行かないと、後半は暑さがあるので粘るレースができないと思ったんです」。その裏には、米国・ボルダーでの高地合宿や、「40kmや30kmを何回もやってきた」というこの1年の取り組みへの自信があった。 9km過ぎに5人の集団から離れてからも、「(順位を)上げるのは厳しくても、後ろを把握して維持するということを目標に」ペースを守る。一時は7位に下がったが、上位選手の途中棄権で6位に浮上した。 苦しい場面では、前日に腰椎捻挫のため欠場となった日本記録保持者・岡田久美子(富士通)の顔が浮かんだ。「出られない岡田さんが一番悔しいと思う。その分もがんばろう」。レース前には「がんばってね、と温かい言葉をいただきました」。 残り1kmを切って1人に抜かれたが、堂々の7位。「練習でやってきた粘りのあるレースができました」。園田は両手を広げ、笑顔でフィニッシュした。 滋賀・草津東高、中京大出身の26歳。トラックや20kmで主要タイトルを手にしたことはなかったが、35kmという距離で世界への道が開けた。 来年のパリ五輪ではこの種目が実施されないことが決まっているが、「20kmでもリレー(42.195kmを男女各1名で4つの区間を交互につなぐ)でも、スピードという部分は変わらないので、しっかり勝負していきたい」と言葉に力を込めた。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.12.30

城西大が2冠達成!2区・本間香が区間新、順位下げるも7区で再逆転/富士山女子駅伝

◇2025富士山女子駅伝(12月30日/静岡・富士山本宮浅間大社前~富士総合運動公園陸上競技場:7区間43.4km) 学生女子駅伝2大タイトルの一つ、富士山女子駅伝が行われ城西大が2時間22分35秒(速報値)で初優勝を飾 […]

NEWS 城西大初優勝へ!!2区・本間香が圧巻区間新でトップへ「自分のペースで走ることできた」/富士山女子駅伝

2025.12.30

城西大初優勝へ!!2区・本間香が圧巻区間新でトップへ「自分のペースで走ることできた」/富士山女子駅伝

◇2025富士山女子駅伝(12月30日/静岡・富士山本宮浅間大社前~富士総合運動公園陸上競技場:7区間43.4km) 学生女子駅伝2大タイトルの一つ、富士山女子駅伝が行われ、2区終了時点で城西大がトップ中継した。 広告の […]

NEWS 100m日本記録保持者の山縣亮太が結婚報告「より一層競技に邁進」

2025.12.30

100m日本記録保持者の山縣亮太が結婚報告「より一層競技に邁進」

男子100m日本記録保持者の山縣亮太(セイコー)が自身のSNSを更新し、2025年に結婚したことを報告した。 山縣は今季を振り返り「激動の一年でした」と綴る。膝の手術から復帰を果たし、再びの代表入りを目指していたが、24 […]

NEWS 【大会結果】2025全日本大学女子選抜駅伝(2025年12月30日)

2025.12.30

【大会結果】2025全日本大学女子選抜駅伝(2025年12月30日)

◇全日本大学女子選抜駅伝(富士山女子駅伝、12月30日/静岡・富士山本宮浅間大社前〜富士総合運動公園陸上競技場:7区間43.4km) ●総合成績 広告の下にコンテンツが続きます ●区間賞 1区(4.1km) 佐藤ゆあ(立 […]

NEWS 【テキスト速報】2025富士山女子駅伝

2025.12.30

【テキスト速報】2025富士山女子駅伝

◇全日本大学女子選抜駅伝(富士山女子駅伝、12月30日/静岡・富士山本宮浅間大社前〜富士総合運動公園陸上競技場:7区間43.4km) ※タイム、距離地点は速報値 広告の下にコンテンツが続きます 7区(8.3km) 遠州ト […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2026年1月号 (12月12日発売)

2026年1月号 (12月12日発売)

箱根駅伝観戦ガイド&全国高校駅伝総展望
大迫傑がマラソン日本新
箱根駅伝「5強」主将インタビュー
クイーンズ駅伝/福岡国際マラソン
〔新旧男子100m高校記録保持者〕桐生祥秀×清水空跳

page top