HOME 国内、世界陸上、日本代表
橋岡優輝「悔しいの一言」初の予選敗退、状態上向き「明日跳びたかった」 パリ五輪に向け準備/世界陸上
橋岡優輝「悔しいの一言」初の予選敗退、状態上向き「明日跳びたかった」 パリ五輪に向け準備/世界陸上

故障から急ピッチで仕上げて臨んだだものの、実力を発揮できなかった橋岡優輝

◇ブダペスト世界陸上(8月19日~27日/ハンガリー・ブダペスト)5日目

ブダペスト世界陸上5日目のモーニングセッションが行われ、男子走幅跳の橋岡優輝(富士通)は予選全体17番目となり、12位までに入れず決勝進出はならなかった。

広告の下にコンテンツが続きます

1、2回目は「8mくらいを置きにいった」と橋岡。ファウルのあと、2回目に7m97(-0.2)で決勝ラインが見える位置に上がった。しかし、順位を落とした3回目は、歓声が沸くほどのビッグジャンプだったもののわずかにファウル。19年ドーハ(8位)、22年オレゴン(10位)と3大会連続の決勝はならず。21年東京五輪(6位)も含めて、世界大会で初めての予選敗退となった。

「悔しいの一言。終わったばかりで頭の中がグチャグチャです」

昨年から度重なるケガで苦しみ、今季も7月にスウェーデンの競技会で左脚ハムストリングスを肉離れ。初めて参加標準記録を突破できず、ワールドランキングでの出場となった。

「2週間くらい前に完治した」状態だったが、「ケガの最中もできるトレーニングを積んできた」と橋岡。現地に入ってから跳躍練習を再開し、「動きも良かった」。それだけに、予選を終えても「ピンピンしているので、明日(決勝)跳びたかったですね」と悔しがった。

広告の下にコンテンツが続きます

ジュニア時代からこれまで数々の金字塔を打ち立ててきた日本陸上界のエースの一人。その能力を考えれば世界のメダル争いの常連になることは誰もが認めるところ。

昨シーズン後から米国に渡り、スプリント主体の新たな助走に着手。日本選手権では「迷子」だったところから、「だいぶ感覚がわかって安定してきました」。その感覚を研ぎ澄ませていくためにも「ケガをしないのが第一」だと言う。

「ここまで苦戦しているのがダメ。ダイヤモンドリーグやコンチネンタルツアーなど、強度の高い試合を回って結果を残せるようなシーズンにしないといけない」

来年にはパリ五輪が控える。もちろん、橋岡にとって2度目のオリンピックも重要な大会となる。これまでも敗北や挫折を成長の糧としてきた橋岡。屈辱の予選落ちから「良くない流れを絶つためにパリに来たと言えるような準備をしていきたい」。この苦しみは、大いなるジャンプへの助走となる。

広告の下にコンテンツが続きます
◇ブダペスト世界陸上(8月19日~27日/ハンガリー・ブダペスト)5日目 ブダペスト世界陸上5日目のモーニングセッションが行われ、男子走幅跳の橋岡優輝(富士通)は予選全体17番目となり、12位までに入れず決勝進出はならなかった。 1、2回目は「8mくらいを置きにいった」と橋岡。ファウルのあと、2回目に7m97(-0.2)で決勝ラインが見える位置に上がった。しかし、順位を落とした3回目は、歓声が沸くほどのビッグジャンプだったもののわずかにファウル。19年ドーハ(8位)、22年オレゴン(10位)と3大会連続の決勝はならず。21年東京五輪(6位)も含めて、世界大会で初めての予選敗退となった。 「悔しいの一言。終わったばかりで頭の中がグチャグチャです」 昨年から度重なるケガで苦しみ、今季も7月にスウェーデンの競技会で左脚ハムストリングスを肉離れ。初めて参加標準記録を突破できず、ワールドランキングでの出場となった。 「2週間くらい前に完治した」状態だったが、「ケガの最中もできるトレーニングを積んできた」と橋岡。現地に入ってから跳躍練習を再開し、「動きも良かった」。それだけに、予選を終えても「ピンピンしているので、明日(決勝)跳びたかったですね」と悔しがった。 ジュニア時代からこれまで数々の金字塔を打ち立ててきた日本陸上界のエースの一人。その能力を考えれば世界のメダル争いの常連になることは誰もが認めるところ。 昨シーズン後から米国に渡り、スプリント主体の新たな助走に着手。日本選手権では「迷子」だったところから、「だいぶ感覚がわかって安定してきました」。その感覚を研ぎ澄ませていくためにも「ケガをしないのが第一」だと言う。 「ここまで苦戦しているのがダメ。ダイヤモンドリーグやコンチネンタルツアーなど、強度の高い試合を回って結果を残せるようなシーズンにしないといけない」 来年にはパリ五輪が控える。もちろん、橋岡にとって2度目のオリンピックも重要な大会となる。これまでも敗北や挫折を成長の糧としてきた橋岡。屈辱の予選落ちから「良くない流れを絶つためにパリに来たと言えるような準備をしていきたい」。この苦しみは、大いなるジャンプへの助走となる。

【動画】あとわずかのところでファイナルを逃した橋岡優輝。男子走幅跳の跳躍をチェック!

次ページ:

ページ: 1 2

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2024.05.01

パリ五輪マラソン・ケニア代表発表!3連覇目指すキプチョゲ、駅伝で活躍のムティソ 女子は東京五輪金・ジェプチルチルら強力布陣

ケニア陸連は5月1日、パリ五輪のマラソン代表を発表し、リオ、東京と五輪の男子マラソンで2大会連続金メダルを獲得しているエリウド・キプチョゲをはじめ男女6人が選ばれた。 男子の代表はキプチョゲのほか、今年の東京マラソンで世 […]

NEWS 「2023年度中部実業団陸上 of The Year」に赤松諒一と園田世玲奈が選出 特別賞に太田智樹

2024.05.01

「2023年度中部実業団陸上 of The Year」に赤松諒一と園田世玲奈が選出 特別賞に太田智樹

5月1日、中部実業団連盟は2023年度の「中部実業団陸上 of The Year」受賞者を発表し、男子は走高跳の赤松諒一(西武・プリンスホテルズワールドワイド)、女子は競歩の園田世玲奈(NTN)が選ばれた。 赤松は4月3 […]

NEWS セイコーGGP女子5000mにブダペスト代表の五島莉乃&佐藤早也伽が追加出場!高島由香、小海遥、米澤&山﨑の学生コンビも

2024.05.01

セイコーGGP女子5000mにブダペスト代表の五島莉乃&佐藤早也伽が追加出場!高島由香、小海遥、米澤&山﨑の学生コンビも

日本陸連は4月24日、セイコーゴールデングランプリ陸上2024東京(5月19日/東京・国立競技場)の女子5000mの追加出場選手16人を発表した。 ブダペスト世界選手権1000m代表の五島莉乃(資生堂)、同マラソン代表の […]

NEWS 女子5000m・廣中璃梨佳、男子やり投・スミトがセイコーGGPを欠場

2024.05.01

女子5000m・廣中璃梨佳、男子やり投・スミトがセイコーGGPを欠場

日本陸連は5月1日、セイコーゴールデングランプリ陸上2024東京(5月19日/東京・国立競技場)の欠場者を発表し、女子5000mの廣中璃梨佳(日本郵政グループ)が出場しないことが明らかとなった。コンディション不良を理由と […]

NEWS 田澤廉が日本選手権10000m欠場を発表「コンディション不良のため」初五輪への道険し

2024.05.01

田澤廉が日本選手権10000m欠場を発表「コンディション不良のため」初五輪への道険し

日本陸連は、5月3日に行われる第108回日本選手権10000mにおいて、男子の田澤廉(トヨタ自動車)がコンディション不良のため欠場すると発表した。 田澤は駒大在学中に、22年オレゴン世界選手権に出場。社会人1年目の昨年は […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2024年5月号 (4月12日発売)

2024年5月号 (4月12日発売)

パリ五輪イヤー開幕!

page top