◇第25回アジア選手権(7月12日~16日/タイ・バンコク)3日目
アジア選手権の3日目午後セッションが行われ、男子3000m障害では青木涼真(Honda)が8分34秒91で金メダルに輝いた。3位にも8分39秒17で砂田晟弥(プレス工業)が続き、日本勢が2つのメダルを獲得。ともにワールドランキングでのブダペスト世界陸上代表入りに前進した。
スタートして砂田がすかさず前へ。その後ろに青木がつく。日本勢が集団をコントロールして、1000mを2分46秒で通過。1300mからは青木が前に出て、レースを支配する。
ヤセル・サレム・バグハラブ(クウェート)と一騎打ちになった終盤も、青木は冷静だった。残り2周に入る前にバクハラブが前に出たが、後方で勝負の時を待つ。その間に、いったんは離された砂田も浮上し、ラスト1周へ。
バックストレートで青木が前に出ると、障害を越えるごとにバグハラブとの差を広げていく。盤石のレースぶりを見せ、アジアの頂点に立った。日本勢の同種目の金メダルは1987年シンガポール大会の音喜多正志以来、17大会ぶりだ。
青木は「まずはホッとしています。周りの力をうまく利用しながら、この暑いコンディションの中で勝ち切れたのは、世界陸上の決勝を狙う上でプラスになった」と振り返った。
6月の日本選手権では障害手前で転倒するアクシデントに見舞われ、7位にとどまった。そのため、今回は世界陸上代表入りへ重要な大会となり、「いろいろとプレッシャーがかかるレースだった」と心境を明かす。
ただ、その中でも「ここで失敗しないことを考えるよりも、ここでどう戦ったら世界陸上の決勝が見えるのかを意識する。そうすれば、代表権までのポイントを取れると思っていた」と言う。
ワールドランキングで出場圏内に入りそうな日本選手権上位選手が砂田のみになりそうで、一昨年の東京五輪、昨年のオレゴン世界陸上に続く世界大会がしっかりと見えてきた。
冬季は近年参加している米国のプロチーム「バウワーマン・トラッククラブ」でトレーニングを積み、室内レースに積極的に出場するなどスピードに磨きをかけた。屋外シーズンに入っても、4月末の織田記念を8分35秒60で制すなど、日本選手権以外はしっかりと力を示してきた。
三浦龍司(順大)に対しても、「彼だがどれだけ強くなっても、彼に勝ちたいという目標を持っています」。その力を証明するために、3度目の世界の舞台に向けて、青木は「まずは着実に決勝進出を。来年のパリ五輪、再来年の東京世界陸上もあるので、そこへの進化の過程を応援してくださる人に見せられば」と飛躍を誓った。
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
-
2025.12.14
-
2025.12.14
-
2025.12.14
-
2025.12.14
2025.12.14
【大会結果】第33回全国中学校駅伝女子(2025年12月14日)
2025.12.14
【大会結果】第33回全国中学校駅伝男子(2025年12月14日)
-
2025.12.14
-
2025.12.14
-
2025.12.14
2025.12.14
【大会結果】第33回全国中学校駅伝女子(2025年12月14日)
2025.12.14
【大会結果】第33回全国中学校駅伝男子(2025年12月14日)
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2023.04.01
-
2022.12.20
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.12.15
木瀬が中盤から圧倒的なタスキリレー 「勝ちたいという気持ちが強かった」 群馬県勢10年ぶりの中学駅伝日本一/全中駅伝
◇第33回全国中学校駅伝・男子(12月14日/滋賀・希望が丘文化公園:男子6区間18km) 第33回全国中学校駅伝が12月14日、滋賀県野洲市と湖南市にまたがる希望が丘文化公園で行われ、男子は初出場の木瀬(群馬)が57分 […]
2025.12.15
重圧に打ち勝った京山が女子3連覇 逆転の下田千紗都「苦しい時期を乗り越えられた」/全中駅伝
◇全国中学校駅伝(12月14日/滋賀・希望が丘文化公園:女子5区間12km) 第33回全国中学校駅伝の女子が行われ、京山(岡山)が42分07秒で優勝を飾った。第5~7回の御殿場(静岡)、第22~26回に5連覇を達成した桂 […]
2025.12.14
中学チャンピオンが実力発揮! 女子・是枝愛香、男子・出田隆之助がそろって区間賞 「都道府県対抗駅伝でも区間賞を取りたい」/全中駅伝
◇全国中学校駅伝(12月14日/滋賀・希望が丘文化公園 男子6区間18km、女子5区間12km) 第33回全国中学校駅伝が行われ、男子は木瀬(群馬)が初出場で初優勝、女子は京山(岡山)が史上3校目の3連覇を飾った。 今大 […]
2025.12.14
5000m競歩・馬場康成が高校歴代6位の19分47秒71!インターハイ14位も秋に躍進
長崎陸協競歩が12月14日に行われ、男子高校5000m競歩で馬場康成(鳥栖工高3佐賀)が高校歴代6位となる19分47秒71をマークした。 馬場は三日月中時代は800m、1500m、3000mや駅伝に取り組んでいた。高3か […]
2025.12.14
大淀が宮崎県勢最高の銀メダル! 「きつい練習を乗り越えた最高の仲間」/全中駅伝
◇全国中学校駅伝(12月14日/滋賀・希望が丘文化公園 男子6区間18km、女子5区間12km) 第33回全国中学校駅伝の男子が行われ、初出場の木瀬(群馬)が57分01秒で優勝を飾った。 木瀬には引き離されたものの、前回 […]
Latest Issue
最新号
2025年12月号 (11月14日発売)
EKIDEN REVIEW
全日本大学駅伝
箱根駅伝予選会
高校駅伝&実業団駅伝予選
Follow-up Tokyo 2025