写真右©フォート・キシモト
陸上競技の世界ナンバーワンを決める世界陸上競技選手権(以下、世界選手権)が7月15日から7月24日までの10日間、米国・オレゴン州ユージンのヘイワード・フィールドで行われている。
Day9の午後セッションで最初に登場する日本勢は日本時間24日9時40分(以下文中は日本時間)からの男子4×400mリレー予選だ。日本はメダル常連の米国とジャマイカと同じ1組に登場。400mで準決勝に進出したウォルシュ・ジュリアン(富士通)と佐藤風雅(那須環境技術)を軸に、まずは日本記録(3分00秒76)の更新と予選突破がターゲットとなる。
10時25分からは女子5000m決勝が行われ、日本からは田中希実(豊田自動織機)が出場する。ここまで1500m予選&準決勝、5000m予選、800m予選と4レースをこなしており、すでに疲労は限界まで蓄積されているはず。8位入賞を達成し、22歳の真夏の大冒険を有終の美で飾れるか。
10時35分からの男子やり投決勝にはディーン元気(ミズノ)が出場する。ディーンにとっては2012年ロンドン五輪以来となる世界ファイナルの舞台。予選は全体7位の82m34で通過しており、十分入賞の可能性は秘めている。ロンドン五輪は10位に終わったが、自己記録(84m28)を超える投てきを見せれば、2009年ベルリン大会の村上幸史以来となるメダル獲得が見えてくる。
この他にもDay9の午後セッションでは男子800m、同三段跳、男女4×100mリレーで決勝が行われる。特にリレーでは、男子は米国、女子はジャマイカが100m、200mを席巻しており、金メダルはもちろん、世界記録更新なるかにも注目が集まる。
DAY10の午前セッションでは、24日22時15分からスタートする男子35km競歩にメダル獲得の期待が高まる。
出場するのは4月の日本選手権輪島競歩で1位〜3位を占めた川野将虎(旭化成)、松永大介(富士通)、野田明宏(自衛隊体育学校)の3人。なかでも川野は50kmで日本記録を持ち、昨年の東京五輪では6位入賞を果たした。20kmでも世界歴代10位の1時間17分24秒を持つスピードを生かし、20kmで銀メダルを獲得したチームメイトの池田向希に続く表彰台なるか。
松永は2014年の世界ジュニア選手権10000mを制し、16年リオ五輪では20kmで7位入賞を果たした実力者。その後は思うような戦績をあげられなかったが、35kmに距離を延ばして完全復活をアピールしたいところだ。
野田は50kmで2018年に日本記録(3時間39分47秒/現・歴代3位)を樹立したものの、前回大会では途中棄権に終わった苦い過去がある。今年のシーズンベストでは川野、松永、野田の順で1位、2位、4位につけており、複数メダルも射程圏内。20kmに続くトリプル入賞も現実味を帯びている。

RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.08.18
チームメイト対決の男子棒高跳 大森蒼以が5m05の大会新V 片柳中3連覇達成/沖縄全中
2025.08.17
栁田大輝 トワイライト・ゲームス欠場「連日のレースの疲労を考慮」福井で100m自己新
-
2025.08.17
-
2025.08.17
2025.08.16
100mH・福部真子12秒73!!ついに東京世界選手権参加標準を突破/福井ナイトゲームズ
2025.08.16
100mH・福部真子12秒73!!ついに東京世界選手権参加標準を突破/福井ナイトゲームズ
-
2025.07.24
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2023.04.01
-
2022.12.20
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.08.18
チームメイト対決の男子棒高跳 大森蒼以が5m05の大会新V 片柳中3連覇達成/沖縄全中
◇沖縄全中(8月17日~20日/沖縄・沖縄県総合運動公園陸上競技場)1日目 第52回全日本中学校選手権(以下、全中)が行われ、男子棒高跳では大森蒼以(片柳3埼玉)が5m05の大会新記録で優勝を飾った。 大森は前回大会で3 […]
2025.08.17
栁田大輝 トワイライト・ゲームス欠場「連日のレースの疲労を考慮」福井で100m自己新
東洋大陸上競技部は8月17日夜、短距離部門のSNSを更新し、第20回トワイライト・ゲームス男子100m(8月20日/神奈川・日産スタジアム)にエントリーしていた同部所属の栁田大輝が棄権すると発表した。 SNSによると、理 […]
2025.08.17
森凪也1500mで2戦連続自己新 青木アリエ300m4位 田島愛理3000m初8分台で5位/WAコンチネンタルツアー
世界陸連(WA)コンチネンタルツアーチャレンジャーのミーティング・ボル・モンが8月16日、ベルギー・ルーバンで行われ、多数の日本選手が出場した。 この大会は、種目によって実績やタイムなどで上位カテゴリーと下位カテゴリーに […]
2025.08.17
円盤投日本記録保持者・湯上剛輝が63m36で3位 有効試技すべて60m以上
米国・オクラホマで8月16日に行われたオクラホマ・スロー・シリーズのエリート男子円盤投で湯上剛輝(トヨタ自動車)がセカンドベストの63m36を放って3位に入った。 4月下旬に同地で行われた競技会で64m48の日本記録をマ […]
2025.08.17
400mHワルホルムがセカンドベストでV、ボル今季世界最高 3000mキピエゴン世界歴代2位/DLシレジア
ダイヤモンドリーグ(DL)第12戦のシレジア・カミラ・スコリモフスカ記念が8月16日、ポーランド・シレジアで開催され、男子400mハードルは世界記録(45秒94)保持者のK.ワルホルム(ノルウェー)が自己2番目となる46 […]
Latest Issue
最新号

2025年9月号 (8月12日発売)
衝撃の5日間
広島インターハイ特集!
桐生祥秀 9秒99