◇日本インカレ(9月17~19日/埼玉・熊谷スポーツ公園)3日目
第90回日本インカレ3日目に行われた男子400mハードル決勝で東京五輪代表が激突した。
今夏の東京五輪に出場した法大2年の黒川和樹と、早大4年の山内大夢。今季はことあるごとに激突してきたが、日本選手権を制した黒川が常にリードしてきた。だが、東京五輪では山内が準決勝に進出した一方、黒川は自分の走りができず予選敗退。そんな中で迎えた日本インカレだった。
決勝では黒川が積極的な走りを取り戻し、13歩でグイグイと前半から突っ込む。後半が得意な山内がじりじりと追い上げていく。ラストの直線に入ると山内の勢いが黒川を上回る。最後の1台で並び、内側の山内がかわした。49秒28で万感のフィニッシュ。ついに背中を見続けた黒川を抑え、4年目で悲願の頂点に立った。
「黒川にはずっと負けていたのでマークしていました。最後は気持ちで押し切りました」。福島・会津高3年時のインターハイで2位。以降はケガに泣き、本領を発揮し始めた咲くシーズンは日本インカレ4位、日本選手権5位と、「日本一」にあと一歩届かなかった。飛躍の年となった今年も、静岡国際で3位、五輪参加標準記録を突破したREADY STEADY TOKYOと関東インカレでも黒川に敗れて2位。最後のインカレで悲願の日本一となり、トラックにうずくまって感極まった。
準決勝に進んだ五輪は「終わってみると悔しい思いだけ。もっと世界で勝負したい」と強く思ったという。「今後も黒川と日本の400mハードルを牽引していきたいです」と最高のライバルとともにさらなる高みを目指す。
山内が引っ張ってきた早大のヨンパー陣は今大会でも躍動。決勝には田中天智龍(6位)と後藤颯汰(失格)の3人で決勝へ。さらに、女子も川村優佳が優勝し、関本萌香が2位に入ってワンツー。村上夏美(8位)と3人が入賞を果たし、男女全員が決勝進出の快挙を果たした。
◇黒川「来年までに修正したい」
山内に敗れた黒川は「最後に勝つのは山内さんのように意思が強い人」と称える。五輪後は疲れも出て、「自分の走りを見失いました」。予選でもチグハグなレースを見せるなど不安も大きかった。それでも決勝では持ち前の前半からの加速で復調の気配を見せた黒川。「後半が課題。来年までに修正して日本記録を出します」と、きっかけをつかんだ様子だった。

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