◇第109回日本選手権リレー(7月12、13日/岐阜・岐阜・岐阜メモリアルセンター長良川競技場)
日本選手権リレーの女子4×100mリレー決勝が行われ、福岡大が43秒91の学生新記録を樹立して優勝した。予選で44秒16を出していた福岡大。1走から柴藤凜、前田美結子、大林璃音、山形愛羽と変更なくオーダーで臨んだ。単独チームとしては日本初の43秒台。福岡大の優勝は中止(2021年)を挟んで6年ぶりとなる。
日本インカレの予選で44秒31の学生新を樹立した福岡大。柴藤が「インカレ後に少し脚を痛めていたのでバトン練習がなかなかできなくて、ラップベストも出せなかった」と悔やむも、しっかりと先行する。日本インカレから改善してきたバトンワークが冴え渡る。「インカレでは走力で足を引っ張ってしまったので、調子を上げられました」という前田も快走した。
「仲間を信じるチームワークは日本一」と胸を張る大林から、最後はエースの山形へ。ダントツで走り抜けた。実は残り30m付近で「あ、と思って次の1歩を出した時に痛めた」と、山形は右ハムストリングスを痛めた。「調子が良かったのですが、身体がついてこなかった」と車椅子に。それでも、笑顔で表彰式に登壇した。
43秒台を狙うも届かなかった日本インカレ後に「リレーメンバーで本音をぶつけ合った」と大林。山形から「もう一回、気持ちをリレーに」と強い気持ちを込めた言葉に、チームの結束はさらに高まり、「チーム一丸で43秒台を目指してきた」と言う。
信岡沙希重コーチは「個々のスケジュールもあるなか、難しかったですが、しっかり狙って43秒台を出せたのは良かったです」と評価し、「ウチが出したことで、今後は43秒台が基準になって他校もレベルアップしてくる」と女子短距離の底上げを歓迎する。
4年生不在のオーダー。「4人だけじゃなく、チーム全員が支えてくれたからこそ出せた43秒台」と山形。ただ、チームにはもっと大きな夢がある。「日本記録を出したい」。世界選手権日本代表が22年に作った43秒33の更新、そして42秒台へ。女子スプリントを担う福岡大の挑戦は続いていく。
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
-
2025.10.13
-
2025.10.13
-
2025.10.13
2025.10.07
桐生祥秀の凱旋に、800m落合、円盤投・湯上がV 44年ぶり湖国開催/滋賀国スポ
2025.10.13
【テキスト速報】第37回出雲駅伝
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2023.04.01
-
2022.12.20
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.10.13
全区間5位以内の創価大が過去最高の3位 野沢悠真「良いスタートになった」 最後に競り勝つ/出雲駅伝
◇第37回出雲駅伝(10月13日/6区間45.1km:島根・出雲大社正面鳥居前スタート、出雲ドームフィニッシュ) 学生駅伝シーズンの幕開けを告げる出雲駅伝が行われ、國學院大が2時間9分12秒で2年連続3回目の優勝を果たし […]
2025.10.13
序盤で見せ場を作った早大は2位 山口智規は9人抜き 「この後にやることは明確だと思う」/出雲駅伝
◇第37回出雲駅伝(10月13日/6区間45.1km:島根・出雲大社正面鳥居前スタート、出雲ドームフィニッシュ) 学生駅伝シーズンの幕開けを告げる出雲駅伝が行われ、國學院大が2時間9分12秒で2年連続3回目の優勝を果たし […]
2025.10.13
十種競技・丸山優真が8054点の自己新 2度目の8000点オーバー!アクシデント乗り越え来季のステップに
10月12日、13日の2日間、長野市の長野市営陸上競技場で長野県選手権混成競技兼長野オータム・トライアル2025が行われ、男子十種競技で丸山優真(住友電工)が8054点で優勝を飾り、日本歴代3位の自己記録(8021点)を […]
2025.10.13
サニブラウン主催のDAWN GAMES決勝大会開催「横のつながりを大切にしてほしい」子どもたちの走りに興奮
男子短距離のサニブラウン・アブデル・ハキーム(東レ)が主宰する「DAWN GAMES FINAL Powered by TORAY」が10月13日、東京・大蔵運動公園陸上競技場で行われた。 「陸上人口を増やし、層を厚くし […]
2025.10.13
國學院大が初の2連覇! 混戦予想にも主将・上原琉翔「自分たちのレースをするだけだった」/出雲駅伝
◇第37回出雲駅伝(10月13日/6区間45.1km:島根・出雲大社正面鳥居前スタート、出雲ドームフィニッシュ) 学生駅伝シーズンの幕開けを告げる出雲駅伝が行われ、國學院大が2時間9分12秒で2年連続3回目の優勝を果たし […]
Latest Issue
最新号

2025年10月号 (9月9日発売)
【別冊付録】東京2025世界陸上観戦ガイド
村竹ラシッド/桐生祥秀/中島佑気ジョセフ/中島ひとみ/瀬古優斗
【Coming EKIDEN Season 25-26】
学生長距離最新戦力分析/青学大/駒大/國學院大/中大/