2025.07.06
◇第109回日本選手権(7月4日~6日/東京・国立競技場) 3日目
東京世界選手権の代表選考会を兼ねた日本選手権が行われ、男子走幅跳は5月のアジア選手権銅メダリストの山浦渓斗(勝浦ゴルフ倶楽部)が8m14(+0.3)を跳び、初優勝を飾った。
大会前の時点で津波響樹(大塚製薬)、橋岡優輝(富士通)とともに、ワールドランキングで東京世界選手権出場圏内につけていた山浦。「今までは1本目にファウルが多かったけど、今季はしっかり1本目で流れを作ることを意識してきました。アジア選手権でも予選、決勝と1本目で(7m)90台を跳んだことで、良い試合展開を作れたので、今回もそれは意識していました」と振り返る。
その言葉通り、7m97(-0.2)を跳んでトップに立つと、3本目に8m14(+0.3)をマーク。自己記録を1cm更新した。「助走部分が走れている感覚があったので、踏み切りだけしっかり合わせていけば、記録は出せると思いました。3本目はそれがハマったと思います」。
4回目以降は記録を伸ばせず、「後半伸ばせなかったので、全体的に60、70点」と厳しく自己採点する場面も。それでも最後までライバルたちの逆転を許すことなく、初の日本王者に輝いた。
開催国枠エントリー設定記録(7m99)は突破済みで、ワールドランキングでも東京世界選手権出場へ大きく前進した山浦。それでも、「今後欧州の選手がポイントを上げてくると思うので、自分も最後まで標準記録にこだわりたいです」と意気込んでいた。
終盤、山浦に追いすがったのは、2022年に三段跳で日本選手権優勝経験のある伊藤陸(スズキ)。5本目に8m06(+0.1)を跳んで2位に浮上すると、最終跳躍で山浦に3cm差まで迫る8m11(+0.1)をマーク。4年ぶりの自己新で2位に入った。
8m12の高校記録を持つ藤原孝輝(東洋大)が7m97(-0.3)で3位。7度目の日本一を狙った橋岡は3本目から3連続ファウルなど、踏み切りに苦しみ4位(7m96)、ワールドランキングで日本勢最上位だった津波は5位(7m76)に終わった。
また、110mハードルとの2冠を狙っていた泉谷駿介(住友電工)は右腿のコンディション不良で欠場。同種目での世界選手権出場は厳しい状況となった。
文/田中 葵
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