HOME 国内

2025.03.20

3000m障害・三浦龍司が陸連合宿参加 ハードル練習に「新鮮でした」世界陸上へ「自己ベストをメダルを」と意気込み
3000m障害・三浦龍司が陸連合宿参加 ハードル練習に「新鮮でした」世界陸上へ「自己ベストをメダルを」と意気込み

3000m障害合宿に参加した三浦龍司と青木涼真

日本陸連は3月18日から20日までの3日間、味の素ナショナルトレーニングセンターで3000m障害の測定研修合宿を行い、最終日はメディアに公開された。

昨年も男子のシニアの一部選手を対象に合宿を行ったが、今回は初めて男女のシニア・ジュニアの有力選手が一堂に会した。シニア男子にはパリ五輪8位の三浦龍司(SUBARU)や、ブダペスト世界選手権ファイナリストの青木涼真(Honda)らが参加した。

三浦は合宿を振り返り「ジュニア選手もいましたので、新たな刺激、学びもありました」と語る。男女、年代の枠組みを超えた取り組みに「幅広くコミュニケーションを取れました」と笑顔を見せる。

合宿ではハードリングなどの測定の他に、現役時代に男子400mハードルで活躍した城西大・千葉佳裕コーチが講師として参加して、ハードルドリルなどに挑戦。「いろんな種目をして、やったことのない動きもあったので新鮮でした」。

今年はこの合宿で初めてハードル練習をしたといい、「感覚は全然でした」と苦笑いだが、「障害を跳んだ後の接地や姿勢など、いろんな課題もあるし、僕自身もまだまだ完成できていない。水濠で(ハードルに)乗った瞬間に力が入らないというところ(課題)もある。今後、データや動画を見ながら改善していきたい」と話す。

この合宿が行われるようになった契機は、三浦の活躍に他ならない。これまでも常々、3000m障害の魅力をそのパフォーマンス、そして姿勢で示してきたが、普及への思いも強い。「レベルも上がっていますし、期待感があるのもプラスです。この合宿がジュニア世代が育つ良いきっかけになってほしい」と語る。

広告の下にコンテンツが続きます

2日後の順大競技会の1500mでトラックシーズンイン。その後はダイヤモンドリーグに向かう予定だ。「早い段階で東京世界選手権の参加標準記録(8分15秒00)を切って、8分10秒前半など記録を重視して、パフォーマンスを高めた状態で世界選手権に臨みたい。メダル獲得と自己ベスト更新が目標です」と力強く語る。三浦は参加標準記録を突破した時点で世界選手権代表に内定となる。

また、ブダペスト世界選手権ファイナリストの青木は「日本陸連として3000m障害という種目に力を入れてくださって充実した合宿になりました。下の世代も多くなっていることに喜びを感じています。良い流れができています」と話す。

ハードリングについても「千葉先生に教えていただき、実りがありました。復習して次につなげていきたい」と収穫を得た様子。東京世界選手権に向けては「初めて出たのが東京五輪。そこから世界との差を一つひとつ埋めてきたつもり。その積み重ねを、前回無観客だった国立競技場で、次はできれば満員の中で見せられれば」と決意を語った。

日本陸連は3月18日から20日までの3日間、味の素ナショナルトレーニングセンターで3000m障害の測定研修合宿を行い、最終日はメディアに公開された。 昨年も男子のシニアの一部選手を対象に合宿を行ったが、今回は初めて男女のシニア・ジュニアの有力選手が一堂に会した。シニア男子にはパリ五輪8位の三浦龍司(SUBARU)や、ブダペスト世界選手権ファイナリストの青木涼真(Honda)らが参加した。 三浦は合宿を振り返り「ジュニア選手もいましたので、新たな刺激、学びもありました」と語る。男女、年代の枠組みを超えた取り組みに「幅広くコミュニケーションを取れました」と笑顔を見せる。 合宿ではハードリングなどの測定の他に、現役時代に男子400mハードルで活躍した城西大・千葉佳裕コーチが講師として参加して、ハードルドリルなどに挑戦。「いろんな種目をして、やったことのない動きもあったので新鮮でした」。 今年はこの合宿で初めてハードル練習をしたといい、「感覚は全然でした」と苦笑いだが、「障害を跳んだ後の接地や姿勢など、いろんな課題もあるし、僕自身もまだまだ完成できていない。水濠で(ハードルに)乗った瞬間に力が入らないというところ(課題)もある。今後、データや動画を見ながら改善していきたい」と話す。 この合宿が行われるようになった契機は、三浦の活躍に他ならない。これまでも常々、3000m障害の魅力をそのパフォーマンス、そして姿勢で示してきたが、普及への思いも強い。「レベルも上がっていますし、期待感があるのもプラスです。この合宿がジュニア世代が育つ良いきっかけになってほしい」と語る。 2日後の順大競技会の1500mでトラックシーズンイン。その後はダイヤモンドリーグに向かう予定だ。「早い段階で東京世界選手権の参加標準記録(8分15秒00)を切って、8分10秒前半など記録を重視して、パフォーマンスを高めた状態で世界選手権に臨みたい。メダル獲得と自己ベスト更新が目標です」と力強く語る。三浦は参加標準記録を突破した時点で世界選手権代表に内定となる。 また、ブダペスト世界選手権ファイナリストの青木は「日本陸連として3000m障害という種目に力を入れてくださって充実した合宿になりました。下の世代も多くなっていることに喜びを感じています。良い流れができています」と話す。 ハードリングについても「千葉先生に教えていただき、実りがありました。復習して次につなげていきたい」と収穫を得た様子。東京世界選手権に向けては「初めて出たのが東京五輪。そこから世界との差を一つひとつ埋めてきたつもり。その積み重ねを、前回無観客だった国立競技場で、次はできれば満員の中で見せられれば」と決意を語った。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.04.30

【高校生FOCUS】男子競歩・山田大智(西脇工高)インターハイで昨夏の雪辱誓う 高校記録更新にも挑戦

FOCUS! 高校生INTERVIEW 山田大智 Yamada Daichi 西脇工高3兵庫 2025年シーズンが本格的に始まり、高校陸上界では記録会、競技会が次々と開かれています。その中で好記録も生まれており、男子50 […]

NEWS 5.3静岡国際、パリ五輪代表の坂井隆一郎、200m世界陸上標準突破の水久保漱至らが欠場

2025.04.30

5.3静岡国際、パリ五輪代表の坂井隆一郎、200m世界陸上標準突破の水久保漱至らが欠場

5月3日に行われる静岡国際のエントリーリストが更新され、現時点で欠場届を提出した選手が判明した。 男子100mはパリ五輪代表の坂井隆一郎(大阪ガス)が欠場。坂井は4月13日の出雲陸上で脚を痛め、29日の織田記念の出場も見 […]

NEWS 26年ブダペスト開催の「世界陸上アルティメット選手権」やり投・北口榛花が出場権獲得

2025.04.30

26年ブダペスト開催の「世界陸上アルティメット選手権」やり投・北口榛花が出場権獲得

世界陸連(WA)は4月29日、2026年に新設する「世界陸上アルティメット選手権」の大会500日前を受け、昨年のパリ五輪の金メダリストに出場資格を与えることを発表した。女子やり投で金メダルを獲得した北口榛花(JAL)も含 […]

NEWS 100mH寺田明日香 恩師の訃報に「熱意と愛情を少しでも次の世代へ引き継げるように」

2025.04.30

100mH寺田明日香 恩師の訃報に「熱意と愛情を少しでも次の世代へ引き継げるように」

福島千里や寺田明日香ら女子短距離を中心に数々の名選手を育成した中村宏之氏が4月29日に79歳で他界したことを受け、寺田が自身のSNSを更新して思いを綴った。 寺田は北海道・恵庭北高時代に中村氏の指導を受け、100mハード […]

NEWS 9月の東京世界陸上に都内の子どもを無料招待 引率含め40,000人 6月から応募スタート

2025.04.30

9月の東京世界陸上に都内の子どもを無料招待 引率含め40,000人 6月から応募スタート

東京都は今年9月に国立競技場をメイン会場として開かれる世界選手権に都内の子どもたちを無料招待すると発表した。 「臨場感あふれる会場での観戦を通じて、都内の子供たちにスポーツの素晴らしさや夢と希望を届ける」というのが目的。 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年4月号 (3月14日発売)

2025年4月号 (3月14日発売)

東京世界選手権シーズン開幕特集
Re:Tokyo25―東京世界陸上への道―
北口榛花(JAL) 
三浦龍司(SUBARU)
赤松諒一×真野友博
豊田 兼(トヨタ自動車)×高野大樹コーチ
Revenge
泉谷駿介(住友電工)

page top