2023.03.14
男子400mで昨年オレゴン世界選手権の準決勝に進出した佐藤風雅が、4月1日のミズノトラッククラブ加入を前に取材に応じて新シーズンへの意気込みを語った。
これまで数々の名選手が所属してきた名門チームに所属するとあって、「高校生の時に見ていた“主人公”が所属するチーム。まだ信じられない気持ち」と心境を明かす。
昨年は5月に日本歴代8位となる45秒40をマーク。その勢いに乗って日本選手権でも初優勝を成し遂げた。
1996年生まれで今年27歳。茨城県出身で、中央高時代はインターハイ路線で北関東準決勝敗退だった。自己記録も49秒39がベスト。だが、作新学院大でメキメキと力をつけて3年目に45秒台をマークし、関東インカレ2部優勝を果たした時ににわかに注目を集めた。
その後はやや苦しい時期も多かったが、就職して今年度まで那須環境技術センターで競技を継続。「週5日、少し時短勤務」でトレーニングを積んできた。21年に45秒台を4年ぶりにマークすると、昨年一気にブレイクスルーを果たす。
今後はより競技に集中できる環境となるが、「実績がなかった選手をサポートしていただき、働くことで社会人として、縦・横の関係の大切さなど学ぶことができました」と感謝を忘れない。退職のあいさつをした際に改めて「たくさん応援していただいていた」と再確認したという。だからこそ今季に懸ける思いは強い。
昨年はオレゴン世界選手権で「予選と準決勝で海外の選手は全然違う走りをした」と衝撃を受けた。身体の大きさやスピード不足を実感し、冬季は重点的に強化したという。
4×400mリレーでは2分59秒51の日本新を打ち立てて4位という快挙。その1走を堂々と務めたが、「決勝に残るのが目標だったのが、予選の後にメダルを目指した。それでは足りない。次が大事になると思います」と、満足はしていない。
今季の目標は「44秒台と参加標準記録突破してのブダペスト世界選手権出場」。日本記録44秒78を持つ高野進以来、2人目の突入に期待が懸かる。「手応えはあります。4月以降は毎試合、狙っていきます」。ブダペスト世界選手権の参加標準記録が45秒00のため、つまりは『44秒台』に到達すればいい。
高校時代から活躍する選手が多く遅咲きの印象だが、「遠回りしているかもしれませんが、陸上人生楽しいです」。この春からはミズノの一員として、トラック1周を誰よりも速く駆け抜ける。
|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.05.01
坂井隆一郎、中島佑気ジョセフ、水久保漱至らがケガのため欠場/セイコーGGP
2025.05.01
アジア選手権男子400m中島佑気ジョセフが故障のため辞退 44秒台の佐藤風雅が代表入り
-
2025.05.01
-
2025.05.01
-
2025.04.30
-
2025.04.30
2025.04.29
100mH田中佑美が予選トップ通過も決勝棄権「故障ではない」昨年の結婚も明かす/織田記念
-
2025.04.28
-
2025.04.26
2025.04.12
3位の吉居大和は涙「想像していなかったくらい悔しい」/日本選手権10000m
-
2025.04.12
-
2025.04.12
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2022.12.20
-
2023.04.01
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.05.01
セイコーGGPトラック種目の海外選手を発表! 100mにパリ五輪4継金メダルブレーク、110mHに同7位ベネットら
日本陸連は5月1日、セイコーゴールデングランプリ2025(5月18日/東京・国立競技場)の出場選手第10弾としてトラック種目の海外選手を発表した。 男子100mには昨年のパリ五輪男子4×100mリレーで金メダルのジェロー […]
2025.05.01
東京メトロに伊東明日香が入部 「競技が続けられる環境があることに感謝」
東京メトロは5月1日、伊東明日香が入部したと発表した。今年3月31日に埼玉医科大グループを退部していた。 伊東は東京・順天高時代から全国高校駅伝に出場。東洋大進学後は全日本女子大学駅伝や富士山女子駅伝など全国大会に出走し […]
2025.05.01
九電工にケニア出身のキプンゲノ・ニアマイアが加入 ハーフマラソンなどロードが主戦場
九電工は5月1日、ケニア出身のキプンゲノ・ニアマイアが同日付で加入したと発表した。 ニアマイアはケリンゲット高出身の27歳。ハーフマラソンや10kmなどロードレースを主戦場としている。自己ベストは5000m13分57秒3 […]
Latest Issue
最新号

2025年4月号 (3月14日発売)
東京世界選手権シーズン開幕特集
Re:Tokyo25―東京世界陸上への道―
北口榛花(JAL)
三浦龍司(SUBARU)
赤松諒一×真野友博
豊田 兼(トヨタ自動車)×高野大樹コーチ
Revenge
泉谷駿介(住友電工)