HOME 世界陸上、海外

2022.07.24

男子4×100mRはカナダが世界歴代5位37秒48で12大会ぶり金!!4走デグラスが地元米国との大熱戦制す/世界陸上
男子4×100mRはカナダが世界歴代5位37秒48で12大会ぶり金!!4走デグラスが地元米国との大熱戦制す/世界陸上


◇オレゴン世界陸上(7月15日~24日/米国・オレゴン州ユージン)9日目

オレゴン世界陸上9日目のイブニングセッションに行われた男子4×100mリレー決勝は、カナダが国別世界歴代5位の37秒48で1997年アテネ大会以来12大会ぶりの金メダルに輝いた。

昨年の東京五輪で銀メダル(上位チームの失格で銅メダルから繰り上がり)を獲得した時とまったく同じオーダー。1走からアーロン・ブラウン、ジェローム・ブレイク、ブレンドン・ロドニーと堅実につないだカナダは、アンカーの東京五輪200m王者アンドレ・デグラスにトップでバトンを渡した。

広告の下にコンテンツが続きます

そのデグラスは、すぐ後ろから追う米国にトップの座を譲らない。米国のアンカーであるマーヴィン・ブレイシーは日本のサニブラウン・アブデル・ハキームも所属するタンブルウィードTCのチームメイトだ。デグラス自身、大会前に新型コロナウイルスに感染した影響でコンディションが整わず、今大会は100mで準決勝どまり、200mは欠場している。

しかし、最後の1本で意地の爆走。男子スプリント全種目制覇と、直前のレースを制した女子との男女優勝という米国の夢を打ち砕き、両手を広げてトップでフィニッシュラインを駆け抜けた。米国は0.07秒及ばず銀メダル、3位は37秒83で英国だった。

デグラスが本調子だったとしても、個人の走力では200m金メダルのノア・ライルズを中心とした米国に到底およばない。30歳のブラウンは100m8位・200m7位と実力を見せたが、ブレイクは100m予選敗退、200m準決勝どまり、ロドニーは個人種目に出場すらしていない。

広告の下にコンテンツが続きます

それでも、世界の頂点に立てるのが4継だ。それを証明したカナダの4人は、国旗を掲げ、誇らしげに胸を張った。

■男子4×100mR上位成績
1位 カナダ   37秒48
2位 米国    37秒55
3位 英国    37秒83
4位 ジャマイカ 38秒06
5位 ガーナ   38秒07=自国新
6位 南アフリカ 38秒10
7位 ブラジル  38秒25
失格 フランス 

■男子4×100mR国別世界歴代10傑
36.84 ジャマイカ 2012. 8.11
(カーター,フレイター,ブレイク,ボルト)
37.10 米 国 2019.10. 5
(コールマン,ガトリン,ロジャース,ライルズ)
37.36 英 国 2019.10. 5
(ジェミリ,ヒューズ,キルティー,ミッチェル・ブレイク)
37.43 日 本 2019.10. 5
多田修平白石黄良々桐生祥秀,サニブラウン・A・ハキーム)
37.64 カナダ 2022. 7.23 NEW
(ブラウン,ブレイク,ロドニー,デグラス)
37.50 イタリア 2021. 8. 6
(パッタ、ジェイコブス、デサル、トルトゥ)
37.62 トリニダードトバゴ 2009. 8.22
(ブラウン,バーンズ,キャレンダー,トンプソン)
37.65 南アフリカ 2019.10. 4
(ドロドロ,マガクウェ,ムニャイ,シンビネ)
37.72 ブラジル 2019.10. 5
(ド・ナシメント、ドス・サントス、シルヴァ、デ・オリヴェイラ)
37.79 フランス 1990. 9. 1
(モリニエール,サングーマ,トルアバル,マリローズ)

◇オレゴン世界陸上(7月15日~24日/米国・オレゴン州ユージン)9日目 オレゴン世界陸上9日目のイブニングセッションに行われた男子4×100mリレー決勝は、カナダが国別世界歴代5位の37秒48で1997年アテネ大会以来12大会ぶりの金メダルに輝いた。 昨年の東京五輪で銀メダル(上位チームの失格で銅メダルから繰り上がり)を獲得した時とまったく同じオーダー。1走からアーロン・ブラウン、ジェローム・ブレイク、ブレンドン・ロドニーと堅実につないだカナダは、アンカーの東京五輪200m王者アンドレ・デグラスにトップでバトンを渡した。 そのデグラスは、すぐ後ろから追う米国にトップの座を譲らない。米国のアンカーであるマーヴィン・ブレイシーは日本のサニブラウン・アブデル・ハキームも所属するタンブルウィードTCのチームメイトだ。デグラス自身、大会前に新型コロナウイルスに感染した影響でコンディションが整わず、今大会は100mで準決勝どまり、200mは欠場している。 しかし、最後の1本で意地の爆走。男子スプリント全種目制覇と、直前のレースを制した女子との男女優勝という米国の夢を打ち砕き、両手を広げてトップでフィニッシュラインを駆け抜けた。米国は0.07秒及ばず銀メダル、3位は37秒83で英国だった。 デグラスが本調子だったとしても、個人の走力では200m金メダルのノア・ライルズを中心とした米国に到底およばない。30歳のブラウンは100m8位・200m7位と実力を見せたが、ブレイクは100m予選敗退、200m準決勝どまり、ロドニーは個人種目に出場すらしていない。 それでも、世界の頂点に立てるのが4継だ。それを証明したカナダの4人は、国旗を掲げ、誇らしげに胸を張った。 ■男子4×100mR上位成績 1位 カナダ   37秒48 2位 米国    37秒55 3位 英国    37秒83 4位 ジャマイカ 38秒06 5位 ガーナ   38秒07=自国新 6位 南アフリカ 38秒10 7位 ブラジル  38秒25 失格 フランス  ■男子4×100mR国別世界歴代10傑 36.84 ジャマイカ 2012. 8.11 (カーター,フレイター,ブレイク,ボルト) 37.10 米 国 2019.10. 5 (コールマン,ガトリン,ロジャース,ライルズ) 37.36 英 国 2019.10. 5 (ジェミリ,ヒューズ,キルティー,ミッチェル・ブレイク) 37.43 日 本 2019.10. 5 (多田修平,白石黄良々,桐生祥秀,サニブラウン・A・ハキーム) 37.64 カナダ 2022. 7.23 NEW (ブラウン,ブレイク,ロドニー,デグラス) 37.50 イタリア 2021. 8. 6 (パッタ、ジェイコブス、デサル、トルトゥ) 37.62 トリニダードトバゴ 2009. 8.22 (ブラウン,バーンズ,キャレンダー,トンプソン) 37.65 南アフリカ 2019.10. 4 (ドロドロ,マガクウェ,ムニャイ,シンビネ) 37.72 ブラジル 2019.10. 5 (ド・ナシメント、ドス・サントス、シルヴァ、デ・オリヴェイラ) 37.79 フランス 1990. 9. 1 (モリニエール,サングーマ,トルアバル,マリローズ)

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.09.12

走高跳・バルシムが欠場 数日前に来日も脚の故障を明かす「最後の世界選手権の予定だったが……」/東京世界陸上

◇東京世界陸上(9月13日~21日/国立競技場) 9月12日、男子走高跳で世界選手権3度優勝の実績を持つムタズ・エッサ・バルシム(カタール)が、自身のSNSで東京世界陸上を棄権することを発表した。 34歳のバルシムは、2 […]

NEWS 前夜祭イベントでギネス“世界新” 寺田明日香が高速道路KK線でリレー参加/東京世界陸上

2025.09.12

前夜祭イベントでギネス“世界新” 寺田明日香が高速道路KK線でリレー参加/東京世界陸上

◇東京世界陸上(9月13日~21日/国立競技場) 東京世界陸上開幕前日の9月12日、今年4月に廃止された東京・中央区の東京高速道路(KK線)の路上を使って、東京2025世界陸上前夜祭イベント「RUNS:INTO KK」が […]

NEWS 男子短距離ナイトンに4年間の出場停止処分 女子1500mウェルテジは東京世界陸上出場不可

2025.09.12

男子短距離ナイトンに4年間の出場停止処分 女子1500mウェルテジは東京世界陸上出場不可

9月12日、アスリート・インテグリティー・ユニット(AIU、世界陸連の独立不正監査機関)は、男子短距離のエリヨン・ナイトン(米国)に対し、同日から4年間の出場停止処分を科したと発表した。 21歳のナイトンは、米国短距離界 […]

NEWS LightSpray™ロボットがアジア初公開!Onの期間限定ブランドスペース「On Labs Tokyo」を開催

2025.09.12

LightSpray™ロボットがアジア初公開!Onの期間限定ブランドスペース「On Labs Tokyo」を開催

スイスのスポーツブランド「On」およびオン・ジャパン(以下On)は、東京世界陸上の開催に合わせ、明日9⽉13⽇から21⽇までの9⽇間、東京・原宿にオープンする期間限定のブランドスペース「On Labs Tokyo (オン […]

NEWS 編集部コラム「いよいよ東京世界陸上!」

2025.09.12

編集部コラム「いよいよ東京世界陸上!」

攻め(?)のアンダーハンド リレーコラム?? 毎週金曜日(できる限り!)、月刊陸上競技の編集部員がコラムをアップ! 陸上界への熱い想い、日頃抱いている独り言、取材の裏話、どーでもいいことetc…。 編集スタッフが週替りで […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年10月号 (9月9日発売)

2025年10月号 (9月9日発売)

【別冊付録】東京2025世界陸上観戦ガイド
村竹ラシッド/桐生祥秀/中島佑気ジョセフ/中島ひとみ/瀬古優斗
【Coming EKIDEN Season 25-26】
学生長距離最新戦力分析/青学大/駒大/國學院大/中大/

page top