HOME 国内、世界陸上、日本代表
走高跳で日本勢初入賞!真野友博「自覚を持って引っ張りたい」タイトルに無縁だったところからの快挙/世界陸上
走高跳で日本勢初入賞!真野友博「自覚を持って引っ張りたい」タイトルに無縁だったところからの快挙/世界陸上


◇オレゴン世界陸上(7月15日~24日/米国・オレゴン州ユージン)4日目

オレゴン世界陸上4日目のイブニングセッションに行われた男子走高跳。日本人で初めて決勝の舞台に立った真野友博(九電工)が快挙を成し遂げた。

広告の下にコンテンツが続きます

出足はつまずいた。2m19、24は2回目での成功。「試合前の助走から調子が良かった」というが、「予選と違って風が強くてなかなか噛み合いませんでした」。ただ、ここから調整力を見せる。

「助走の前半を抑えるようにした」という2m27を1回でクリア。目標だった入賞のためには、「2m30くらい」がポイントとらえていた。その高さは2、3回目と惜しい跳躍を見せたがクリアならず。この時点で8位につけた。その後、真野よりも暫定順位が下の選手が2m30をクリアすることができず、2m30を終えた時点で入賞が決まった。

結果的に2m27を1回で跳んだことが大きく順位を左右。そこは評価する一方、「2m30以上は跳びたかった。ラッキーだったと思います」と悔しさをのぞかせる。それでも、世界陸上では、この種目日本人初の快挙となる初ファイナル・初入賞。2m27は日本人過去最高記録だった。

8月で26歳になる。跳躍の強豪でもある広島・山陽高から福岡大を経て、九電工所属4年目。中学時代は全国大会にも出場しておらず、高校・大学でもインターハイやインカレのタイトルとは無縁だった。同学年には大学1年で北京世界陸上に出場した平松祐司(現・辰野)や福岡大で同期になる松本修一(現・チョープロ)らハイレベル。それでも高校・大学で作られた土台をもとに社会人になってから頭角を現す。

1年目の19年に2m28を跳んで注目を集めると、20年には2m31を跳び、日本選手権でも初優勝を成し遂げた。21年も2m30をクリアしながら、東京五輪には一歩及ばなかった。その悔しさから、今年は最後までワールドランキングで出場を目指し、2年ぶり優勝を飾った日本選手権後にはスペインに遠征。「その経験が大きかった」と真野は言う。今大会、「決勝でも比較的に落ち着いてできた」のもその一つだ。

試技を終えた後は、ベンチでじっと目の前の空中戦を見届けていた真野。ムタズ・エッサ・バルシム(カタール)やウー・サンヒョク(韓国)らのトップレベルの争いを肌で感じた。「レベルが高くて、その中でも(優勝した)バルシム選手は余裕でしたし、ウー選手などみんな決勝に合わせてくる。僕も海外遠征などして経験を積んでいきたい。アウェーの地でも自分の跳躍ができるようになりたい」と刺激を受けたという。

収穫も大きかった。「跳躍や踏み切りなどは遜色ないし、通用したと思います」。でタイトルとは無縁だった男がたどり着いた決勝の舞台。「戸邉(直人)さんがケガをされているので、(トップ選手としての)自覚持って引っ張っていきたい」と、日本走高跳界を牽引する存在となった。

初の世界で味わった喜びと悔しさ。そのすべてを糧に、真野はトップジャンパーへの一歩を踏み出した。

◇オレゴン世界陸上(7月15日~24日/米国・オレゴン州ユージン)4日目 オレゴン世界陸上4日目のイブニングセッションに行われた男子走高跳。日本人で初めて決勝の舞台に立った真野友博(九電工)が快挙を成し遂げた。 出足はつまずいた。2m19、24は2回目での成功。「試合前の助走から調子が良かった」というが、「予選と違って風が強くてなかなか噛み合いませんでした」。ただ、ここから調整力を見せる。 「助走の前半を抑えるようにした」という2m27を1回でクリア。目標だった入賞のためには、「2m30くらい」がポイントとらえていた。その高さは2、3回目と惜しい跳躍を見せたがクリアならず。この時点で8位につけた。その後、真野よりも暫定順位が下の選手が2m30をクリアすることができず、2m30を終えた時点で入賞が決まった。 結果的に2m27を1回で跳んだことが大きく順位を左右。そこは評価する一方、「2m30以上は跳びたかった。ラッキーだったと思います」と悔しさをのぞかせる。それでも、世界陸上では、この種目日本人初の快挙となる初ファイナル・初入賞。2m27は日本人過去最高記録だった。 8月で26歳になる。跳躍の強豪でもある広島・山陽高から福岡大を経て、九電工所属4年目。中学時代は全国大会にも出場しておらず、高校・大学でもインターハイやインカレのタイトルとは無縁だった。同学年には大学1年で北京世界陸上に出場した平松祐司(現・辰野)や福岡大で同期になる松本修一(現・チョープロ)らハイレベル。それでも高校・大学で作られた土台をもとに社会人になってから頭角を現す。 1年目の19年に2m28を跳んで注目を集めると、20年には2m31を跳び、日本選手権でも初優勝を成し遂げた。21年も2m30をクリアしながら、東京五輪には一歩及ばなかった。その悔しさから、今年は最後までワールドランキングで出場を目指し、2年ぶり優勝を飾った日本選手権後にはスペインに遠征。「その経験が大きかった」と真野は言う。今大会、「決勝でも比較的に落ち着いてできた」のもその一つだ。 試技を終えた後は、ベンチでじっと目の前の空中戦を見届けていた真野。ムタズ・エッサ・バルシム(カタール)やウー・サンヒョク(韓国)らのトップレベルの争いを肌で感じた。「レベルが高くて、その中でも(優勝した)バルシム選手は余裕でしたし、ウー選手などみんな決勝に合わせてくる。僕も海外遠征などして経験を積んでいきたい。アウェーの地でも自分の跳躍ができるようになりたい」と刺激を受けたという。 収穫も大きかった。「跳躍や踏み切りなどは遜色ないし、通用したと思います」。でタイトルとは無縁だった男がたどり着いた決勝の舞台。「戸邉(直人)さんがケガをされているので、(トップ選手としての)自覚持って引っ張っていきたい」と、日本走高跳界を牽引する存在となった。 初の世界で味わった喜びと悔しさ。そのすべてを糧に、真野はトップジャンパーへの一歩を踏み出した。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

         

Latest articles 最新の記事

2026.06.24

山本有真 10000m初挑戦! 大迫傑は3年ぶり参戦 ホクレンDCエントリー途中経過発表

日本陸連は6月22日、同日時点でのホクレン・ディスタンスチャレンジ(ホクレンDC)第1戦・千歳大会、第2戦・網走大会のエントリー選手を発表した。 網走大会の女子10000mには、9月に行われるアジア大会代表に内定している […]

NEWS 長距離女王・チェベトが出産を報告 「私たちの世界へようこそ」

2026.06.24

長距離女王・チェベトが出産を報告 「私たちの世界へようこそ」

女子5000m、10000m世界記録保持者のB.チェベト(ケニア)が、6月23日に自身のSNSで男児の出産を報告した。子どもの写真とともに「小さな手、小さな足、そしてとても大きな愛! 私たちの世界へようこそ」と綴ってポス […]

NEWS 女子ハンマー投・アンダーセンが脱臼と骨折でシーズンアウト 「本当に辛い」

2026.06.24

女子ハンマー投・アンダーセンが脱臼と骨折でシーズンアウト 「本当に辛い」

女子ハンマー投のオレゴン世界選手権金メダリストB.アンダーセン(米国)が肩のケガのため、今季の競技会は見送る可能性が高いことを自身のSNSで発表した。 アンダーセンは6月13日に行われた競技会を79m09で制したあと、不 […]

NEWS パリDLに3000m障害・三浦龍司もエントリー! 7分台のルッパート、世界選手権銅メダルのセレムらと対決

2026.06.24

パリDLに3000m障害・三浦龍司もエントリー! 7分台のルッパート、世界選手権銅メダルのセレムらと対決

世界最高峰シリーズ・ダイヤモンドリーグ(DL)の主催者は、6月28日(日本時間29日)に開催される、DL第8戦「ミーティング・ド・パリ」の男子3000m障害のエントリーリストを発表し、東京世界選手権8位の三浦龍司(SUB […]

NEWS やり投・北口榛花と110mH・村竹ラシッド、泉谷駿介がエントリー!/DLパリ

2026.06.23

やり投・北口榛花と110mH・村竹ラシッド、泉谷駿介がエントリー!/DLパリ

世界最高峰シリーズ・ダイヤモンドリーグ(DL)の主催者は、6月28日(日本時間29日)に開催される、DL第8戦の「ミーティング・ド・パリ」のエントリーリストを発表し、日本から男子110mハードルの村竹ラシッド(JAL)、 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2026年7月号 (6月12日発売)

2026年7月号 (6月12日発売)

特集 村竹&橋岡&諸田
インターハイ特集!

page top