◇オレゴン世界陸上(7月15日~24日/米国・オレゴン州ユージン)4日目
オレゴン世界陸上4日目のイブニングセッションに行われた女子七種競技の最終種目800m。ナフィサットゥ・ティアム(ベルギー)が2大会ぶり女王の座奪還へ突き進む。自己新の2分13秒00をマークし、921点を積み上げた。総合ではセカンドベストとなる6947点。6種目め終了時でトップだったアナウク・フェッター(オランダ)との19点差をひっくり返し、80点差をつけて逆転優勝を飾った。
今季、七種競技には1度も出場せず、100mハードルや得意の跳躍種目のパフォーマンスを磨いてきたティアム。その成果がいきなり現れ、最初の100mハードルで13秒21(+1.4)の自己新を出して勢いに乗った。
続く走高跳で1m95をクリアしてトップに立つと、前半は4071点と世界歴代3位の自己ベスト(7013点)を上回るペースで折り返す。2位のフェッターとは61点差。やり投で58m29を放ったフェッターにトップの座を譲ったが、最後は実力の差を示した。
2016年のリオ五輪で21歳にして金メダルに輝くと、翌年ロンドン世界陸上も制覇。右肘のケガなどで前回のドーハ世界陸上は2位に甘んじたが、昨年の東京五輪で連覇を達成した。190cm近い長身、その身体を巧みに操る高い身体能力を武器に、世界の「クイーン・オブ・アスリート」に君臨してきた。最も得意な走高跳では19年に2m02に成功しており、16年には単独種目で欧州選手権4位になったこともある。
ジャッキー・ジョイナー・カーシー(米国)が1988年に作った世界記録の7291点は現実的ではないが、いまだジョイナー・カーシーと、世界陸上3連覇(03年~07年)など一時代を築いたカロリナ・クリュフト(スウェーデン)しか成し遂げたことのない「複数回の7000点超え」はいつでも達成可能だろう。
8月で28歳になるティアムの時代は、まだまだ続きそうだ。
■女子七種競技上位成績
1位 ナフィサトゥ・ティアム(ベルギー)6947点
2位 アナウク・フェッター(オランダ) 6867点
3位 アナ・ホール(米国) 6755点
4位 アドリアナ・シュレク(ポーランド)6672点
5位 ノアー・ヴィツ(ベルギー) 6559点
6位 アニク・カリン(スイス) 6464点
7位 エマ・ウースターヴェゲル(オランダ)6440点
8位 カタリナ・ジョンソン・トンプソン(英国)6222点

|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
-
2025.07.07
2025.07.05
パリ五輪代表の山本有真は7位に涙「現実を受け入れられない」/日本選手権
-
2025.07.02
2025.06.17
2025中学最新ランキング【男子】
-
2025.06.17
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2023.04.01
-
2022.12.20
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.07.08
ホクレンDC第4戦北見大会のエントリー発表 1500mに日本選手権Vの飯澤千翔、遠藤日向ら 男子5000mには五輪マラソン・ケニア代表ムティソも
日本陸連は7月8日、ホクレンディスタンス第4戦・北見大会(7月16日)のエントリー選手を発表した。 男子1500mでは5月のアジア選手権、7月の日本選手権では連覇を飾った飯澤千翔(住友電工)が登録。また、5000mでブダ […]
2025.07.08
セイコーが東京2025世界陸上競技選手権大会の開催を記念したミニスポーツタイマークロックを数量限定で発売!
セイコーウオッチは7月8日、東京2025世界陸上競技選手権大会の開催を記念して、ゴールドカラーをまとった特別仕様のミニスポーツタイマークロックを8月1日より発売することを発表した。希望小売価格は5,500円(税込)、国内 […]
2025.07.08
広島インターハイのスタートリスト発表!! 久保凛は800m予選6組、1500m予選1組に登録 清水空跳は100m7組目 フィールド予選通過ラインも決定
◇全国高校総体(インターハイ、7月25日~29日/広島・ホットスタッフフィールド広島) 7月7日、広島インターハイの大会事務局は大会サイトでスタートリストならびに、フィールド種目の予選通過記録を発表した。 広告の下にコン […]
2025.07.08
プーマから日本人の足に合わせたフィット感を実現した新作ランニングシューズ「VELOCITY NITRO™ 4」が登場!
プーマ ジャパンは、“弾む走りで、世界が広がる”をコンセプトとした新作ランニングシューズ「VELOCITY NITRO™ 4(ヴェロシティ ニトロ 4)」を、7月17 日よりプーマストア、公式オンラインストア、一部取扱い […]
2025.07.07
東京世界陸上の競技開始時間が一部変更 DAY8最終種目が女子5000m決勝から男子800m決勝へ
9月13日~21日に東京・国立競技場で開かれる東京世界選手権のDAY1、DAY2、DAY8、DAY9の競技開始時間の一部が変更になった。7月1日に変更が加えられており、大会公式のSNSで7月7日に発表された。 最も大きな […]
Latest Issue
最新号

2025年7月号 (6月13日発売)
詳報!アジア選手権
日本インカレ
IH都府県大会