
◇第106回日本選手権(6月9日~12日/大阪・ヤンマースタジアム長居)2日目
オレゴン世界選手権代表選考会を兼ねた日本選手権の2日目に行われた男子100m決勝は、スタート前からスタジアムに張り詰めた空気が漂っていた。
日本最速が決まるレース。スタートの号砲が鳴ると、坂井隆一郎(大阪ガス)が一歩リード。準決勝で10秒04をマークして世界選手権の参加標準記録を突破していたサニブラウン ・アブデル・ハキーム(タンブルウィードTC)はやや後れをとる。それでも徐々にスピードアップすると、フィニッシュ直前でトップに立って10秒08(+1.1)。3年ぶり3度目の優勝を果たし、世界選手権の代表に内定した。
決勝は「落ち着いて自分のリズムを」意識して臨んだ。「タイムはもっと出せた」と好成績にも浮かない表情のサニブラウン。それでも代表を勝ち取ったことには、「ここまで本当に長かったです」。腰のケガから見事復活を遂げ、「久しぶりに難なくレースができた」と安心した様子だった。
普段はアメリカを拠点にしており、「いつも9秒台の選手と練習をしていて、やっぱり違うなと感じます」と世界の選手に揉まれて過ごしてきた。「日本にはまだ9秒8台の人がいないので出したい」と語り、「ここで安心できない。気を引き締めていきたいと思います」と世界選手権へ、そして日本人未到の9秒8台へ、サニブラウンが再び走り出した。
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