HOME ニュース、国内

2022.05.09

日本選手権1万mの選手とTV中継カメラケーブル接触事故 陸連とNHKが経緯説明と謝罪
日本選手権1万mの選手とTV中継カメラケーブル接触事故 陸連とNHKが経緯説明と謝罪

5月7日に東京・国立競技場で行われた日本選手権10000mの男子2組で、競技中の選手とテレビ中継を担当したNHKのカメラクルーによる接触事故が起こったことについて、翌日(8日)のセイコーゴールデングランプリ開催の前に、国立競技場で日本陸連とNHKが経緯を説明し、謝罪した。

事故はタイムレースで行われた男子10000mの2組目に発生。トラック内側(フィールド側)にいたNHKカメラクルー2名が、上位でフィニッシュした選手たちを撮影するためにフィールドの外に出ようとトラックへ足を踏み入れた。その際に、中継カメラのケーブルが走行中だった三田真司(サンベルクス)の首の部分に接触。さらに、それを避けようとした他の4選手も減速や遠回りする影響を受けた。

三田もすぐにレースに復帰。全選手がフィニッシュしたが、三田は7日夜に首の痛みのため都内の病院へ。MRIやレントゲンでの異常は見当たらなかったというが、首には赤い痕がついており、痛みが残っているという。8日は安静にしつつ9日以降に再度検査を受ける見込み。事象が起きたあと日本陸連はすぐにサンベルクスの関係者へ連絡を取りNHKとともに謝罪した。

取材に対応した日本陸連の石井朗生事務局次長は「あってはならないこと」とし、改めて関係者へ謝罪の言葉を述べた。テレビ中継スタッフに限らず、フォトグラファーも含めて報道員がトラックを横切る際は、競技のさまたげにならないように配慮を求めているが、慣例化していることもあり「主催者として、安全確保を求めるように(内容を)詰められていたかという反省はある」としている。その上で「二度と同じことが起きないよう、原因と経緯の確認、再発防止に務めていく」と話した。

なお、レース結果について、予選などであれば審判長の判断で救済措置が取られることもあるが、決勝であったことや「こうした例に対応するルールがない」(石井事務局次長)ため、影響のあった全員の記録・順位については「確定している」(同)と変更はない。

また、NHK報道局スポーツセンターの辻村和人スポーツセンター長も取材に応じ、経緯を説明して謝罪。カメラクルー2名については「外注会社のスタッフ」で「これまでもスポーツ中継、陸上中継を担当している」。事故の経緯や細かな状況は「調査中」だと説明。その中で、「競技のさまたげになってはいけないのは製作の基本」とし、三田やサンベルクスを含め関係各所へ「できるだけ早く直接お詫びをしたい」と話した。

広告の下にコンテンツが続きます

※一部追記

5月7日に東京・国立競技場で行われた日本選手権10000mの男子2組で、競技中の選手とテレビ中継を担当したNHKのカメラクルーによる接触事故が起こったことについて、翌日(8日)のセイコーゴールデングランプリ開催の前に、国立競技場で日本陸連とNHKが経緯を説明し、謝罪した。 事故はタイムレースで行われた男子10000mの2組目に発生。トラック内側(フィールド側)にいたNHKカメラクルー2名が、上位でフィニッシュした選手たちを撮影するためにフィールドの外に出ようとトラックへ足を踏み入れた。その際に、中継カメラのケーブルが走行中だった三田真司(サンベルクス)の首の部分に接触。さらに、それを避けようとした他の4選手も減速や遠回りする影響を受けた。 三田もすぐにレースに復帰。全選手がフィニッシュしたが、三田は7日夜に首の痛みのため都内の病院へ。MRIやレントゲンでの異常は見当たらなかったというが、首には赤い痕がついており、痛みが残っているという。8日は安静にしつつ9日以降に再度検査を受ける見込み。事象が起きたあと日本陸連はすぐにサンベルクスの関係者へ連絡を取りNHKとともに謝罪した。 取材に対応した日本陸連の石井朗生事務局次長は「あってはならないこと」とし、改めて関係者へ謝罪の言葉を述べた。テレビ中継スタッフに限らず、フォトグラファーも含めて報道員がトラックを横切る際は、競技のさまたげにならないように配慮を求めているが、慣例化していることもあり「主催者として、安全確保を求めるように(内容を)詰められていたかという反省はある」としている。その上で「二度と同じことが起きないよう、原因と経緯の確認、再発防止に務めていく」と話した。 なお、レース結果について、予選などであれば審判長の判断で救済措置が取られることもあるが、決勝であったことや「こうした例に対応するルールがない」(石井事務局次長)ため、影響のあった全員の記録・順位については「確定している」(同)と変更はない。 また、NHK報道局スポーツセンターの辻村和人スポーツセンター長も取材に応じ、経緯を説明して謝罪。カメラクルー2名については「外注会社のスタッフ」で「これまでもスポーツ中継、陸上中継を担当している」。事故の経緯や細かな状況は「調査中」だと説明。その中で、「競技のさまたげになってはいけないのは製作の基本」とし、三田やサンベルクスを含め関係各所へ「できるだけ早く直接お詫びをしたい」と話した。 ※一部追記

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2024.12.13

ケガから復帰の駒大・佐藤圭汰「インパクトのある走りをしたい」青学大・太田に闘志燃やす 伊藤、山川との3年生トリオが充実

第101回箱根駅伝に出場する駒大がオンラインで記者会見を開き、藤田敦史監督、大八木弘明総監督、選手が登壇、報道陣の取材に応じた。 前回、3区区間2位の力走を見せたものの、青学大・太田蒼生(4年)との競り合いに敗れた佐藤圭 […]

NEWS 箱根駅伝V奪還狙う駒大 藤田敦史監督「100回大会の悔しさ晴らしたい」選手層に課題も手応えあり

2024.12.13

箱根駅伝V奪還狙う駒大 藤田敦史監督「100回大会の悔しさ晴らしたい」選手層に課題も手応えあり

第101回箱根駅伝に出場する駒大がオンラインで記者会見を開き、藤田敦史監督、大八木弘明総監督、選手が登壇、報道陣の取材に応じた。 藤田監督は「前回は出雲駅伝、全日本大学駅伝を制した状態で迎え、青山学院に負けて準優勝でした […]

NEWS 國學院大エースの平林清澄「どの区間でもエースとしての走りをする」最後の箱根駅伝「監督を大号泣させたい」

2024.12.13

國學院大エースの平林清澄「どの区間でもエースとしての走りをする」最後の箱根駅伝「監督を大号泣させたい」

第101回箱根駅伝に出場する國學院大が12月13日、東京の渋谷キャンパスで壮行会が開かれ、前田康弘監督と選手たちが登壇。壮行会後に主将の平林清澄(4年)が報道陣の合同取材に応じた。 2冠を獲得しているだけに、壮行会にはフ […]

NEWS 國學院大・前田康弘監督 箱根駅伝初制覇へ「復路で仕留めにいく」自身も駒大初Vの主将「平林にも…」

2024.12.13

國學院大・前田康弘監督 箱根駅伝初制覇へ「復路で仕留めにいく」自身も駒大初Vの主将「平林にも…」

第101回箱根駅伝に出場する國學院大が12月13日、東京の渋谷キャンパスで壮行会が開かれ、前田康弘監督と選手たちが登壇。壮行会後に前田監督が報道陣の合同取材に応じた。 前田監督は壮行会を振り返り、「すごい人数でビックリし […]

NEWS 箱根駅伝初V狙う國學院大が壮行会 前田康弘監督「チーム力、団結力がある」

2024.12.13

箱根駅伝初V狙う國學院大が壮行会 前田康弘監督「チーム力、団結力がある」

第101回箱根駅伝に出場する國學院大が12月13日、東京の渋谷キャンパスで壮行会が開かれ、前田康弘監督と選手たちが登壇した。 出雲駅伝、全日本大学駅伝を制した國學院大。多くのファン・学生が壮行会を見守り、その注目度の高さ […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2024年12月号 (11月14日発売)

2024年12月号 (11月14日発売)

全日本大学駅伝
第101回箱根駅伝予選会
高校駅伝都道府県大会ハイライト
全日本35㎞競歩高畠大会
佐賀国民スポーツ大会

page top