HOME 高校

2021.11.08

男子・倉敷&女子・興譲館が圧巻のV!男女とも名門が制圧/岡山県高校駅伝
男子・倉敷&女子・興譲館が圧巻のV!男女とも名門が制圧/岡山県高校駅伝


岡山県高校駅伝は11月7日、井原マラソンコースで行われ、男子(7区間42.195km)は倉敷が2時間5分44秒で44年連続44回目の優勝。女子(5区間21.0975km)は興譲館が23年連続23回目の優勝を果たした。

倉敷は1区の南坂柚汰(2年)が1秒差ながらも先頭でタスキをつなぐと、2区の植月俊太(2年)で独走態勢に持ち込んだ。

昨年の全国高校駅伝で7区区間タイ記録(13分58秒)の快走を見せた山田修人(3年)は5区に登場。今年は調子の上がらない時期が続き、この日も好調時の6割という状態だったが、8分39秒で区間2位に30秒差をつける区間賞と復調ぶりをアピールした。

広告の下にコンテンツが続きます

7区でも桑田駿介(1年)が14分47秒の区間新記録をマーク。「先輩からタスキをもらって、1番でゴールできて良かったです」と安堵の表情を見せた。

「風が吹いた中でよく走ったと思いますね。暑かったから心配したんですけど、普段通りの走りをしてくれました」と新雅弘監督も連覇を継続して一安心の様子。主力選手の急なアクシデントにも対応できるように準エース格の選手をあえて補欠に回したこともあり、今回はベストメンバーで臨んだわけではない。都大路に向けてタイムを縮める余地が残っており、今年も上位争いに食い込んできそうだ。

興譲館は「ガッツがある」と藤井裕也監督が高く評価する1区の奥本菜瑠海(1年)が快走。2年前に1区を経験した2区の森陽向(3年)のアドバイス通りに残り1㎞の登り坂でスパートをかけ、並走していた倉敷に22秒差をつけた。

2区以降も安定した走りを発揮し、5区のワングイ・エスター(3年)は15分14秒で自信が持つ区間記録を5秒更新。全区間区間賞の圧勝で、今年も連覇を伸ばすことに成功した。

それでも3区を走った土屋舞琴主将(3年)は「全員で1時間7分台を狙おうと心掛けていたので、悔しい気持ちが大きい」と現状には満足していない。昨年の都大路で1区を走った西本麻矢(2年)など、今回外れたメンバーにも力のある選手は複数おり、これから部内競争が激しくなりそうだ。

2014年から指揮を執る藤井監督は2年前の4位が都大路での最高成績。「入賞は何回もさせてもらったので、もう一つ上に行きたいなと思います」と8年ぶりのメダル獲得に意欲を見せていた。

全国大会は12月26日、京都市のたけびしスタジアム京都を発着点に行われる。

文/馬場 遼

岡山県高校駅伝は11月7日、井原マラソンコースで行われ、男子(7区間42.195km)は倉敷が2時間5分44秒で44年連続44回目の優勝。女子(5区間21.0975km)は興譲館が23年連続23回目の優勝を果たした。 倉敷は1区の南坂柚汰(2年)が1秒差ながらも先頭でタスキをつなぐと、2区の植月俊太(2年)で独走態勢に持ち込んだ。 昨年の全国高校駅伝で7区区間タイ記録(13分58秒)の快走を見せた山田修人(3年)は5区に登場。今年は調子の上がらない時期が続き、この日も好調時の6割という状態だったが、8分39秒で区間2位に30秒差をつける区間賞と復調ぶりをアピールした。 7区でも桑田駿介(1年)が14分47秒の区間新記録をマーク。「先輩からタスキをもらって、1番でゴールできて良かったです」と安堵の表情を見せた。 「風が吹いた中でよく走ったと思いますね。暑かったから心配したんですけど、普段通りの走りをしてくれました」と新雅弘監督も連覇を継続して一安心の様子。主力選手の急なアクシデントにも対応できるように準エース格の選手をあえて補欠に回したこともあり、今回はベストメンバーで臨んだわけではない。都大路に向けてタイムを縮める余地が残っており、今年も上位争いに食い込んできそうだ。 興譲館は「ガッツがある」と藤井裕也監督が高く評価する1区の奥本菜瑠海(1年)が快走。2年前に1区を経験した2区の森陽向(3年)のアドバイス通りに残り1㎞の登り坂でスパートをかけ、並走していた倉敷に22秒差をつけた。 2区以降も安定した走りを発揮し、5区のワングイ・エスター(3年)は15分14秒で自信が持つ区間記録を5秒更新。全区間区間賞の圧勝で、今年も連覇を伸ばすことに成功した。 それでも3区を走った土屋舞琴主将(3年)は「全員で1時間7分台を狙おうと心掛けていたので、悔しい気持ちが大きい」と現状には満足していない。昨年の都大路で1区を走った西本麻矢(2年)など、今回外れたメンバーにも力のある選手は複数おり、これから部内競争が激しくなりそうだ。 2014年から指揮を執る藤井監督は2年前の4位が都大路での最高成績。「入賞は何回もさせてもらったので、もう一つ上に行きたいなと思います」と8年ぶりのメダル獲得に意欲を見せていた。 全国大会は12月26日、京都市のたけびしスタジアム京都を発着点に行われる。 文/馬場 遼

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.12.18

駒大4年生4本柱は主要区間を熱望! 主将・山川拓馬「エース区間に挑みたい」 佐藤圭汰「しっかり走って恩返しを」

第102回箱根駅伝で3年ぶりの総合優勝を狙う駒大が12月18日、オンラインで合同会見を行い、エントリー選手が出席した。 今季の駒大は4年生の4人が強力。それぞれ希望区間を問われると、主将の山川拓馬は2区と5区、伊藤蒼唯は […]

NEWS 箱根駅伝Stories/青学大3連覇へ、過去最高レベルの戦力 「チームを勝たせる走り」を結集

2025.12.18

箱根駅伝Stories/青学大3連覇へ、過去最高レベルの戦力 「チームを勝たせる走り」を結集

前回優勝メンバーから6人が卒業 前回、10時間41分19秒の大会新記録で連覇を飾ったメンバーから6人が卒業。それも4区で歴代2位の好タイムをマークした太田蒼生(現・GMOインターネットグループ)に5、6区連続区間新で、「 […]

NEWS 横山隆義氏が死去 由良育英高でインターハイ2度の総合V 全国高校駅伝でも準優勝に導く

2025.12.18

横山隆義氏が死去 由良育英高でインターハイ2度の総合V 全国高校駅伝でも準優勝に導く

鳥取・由良育英高(現・鳥取中央育英高)の陸上部顧問として、インターハイで2度の総合優勝に導き、高校駅伝でも全国大会で2度の準優勝を果たした横山隆義氏が、12月15日、肺炎のため亡くなった。81歳だった。 横山氏は1944 […]

NEWS 26年7月に第1回U23アジア選手権開催が決定! アジア跳躍選手権も実施予定

2025.12.18

26年7月に第1回U23アジア選手権開催が決定! アジア跳躍選手権も実施予定

アジア陸連は11月に理事会を開催し、2026年7月9日から12日の日程で、第1回U23アジア選手権を中国・オルドスで開催することを発表した。 陸上競技では、U18やU20など年齢別の競技会が実施されており、U20カテゴリ […]

NEWS 中大・吉居駿恭主将「一番恩返しできるのが優勝」 溜池一太は初マラソン意向も「箱根だけしか考えていない」

2025.12.18

中大・吉居駿恭主将「一番恩返しできるのが優勝」 溜池一太は初マラソン意向も「箱根だけしか考えていない」

第102回箱根駅伝で30年ぶりとなる総合優勝を狙う中大が12月18日、東京・八王子市の多摩キャンパスで合同取材を開いた。 主将の吉居駿恭(4年)は「昨年の11月中旬くらいに(総合優勝の)目標を立てました。昨年の全日本の結 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2026年1月号 (12月12日発売)

2026年1月号 (12月12日発売)

箱根駅伝観戦ガイド&全国高校駅伝総展望
大迫傑がマラソン日本新
箱根駅伝「5強」主将インタビュー
クイーンズ駅伝/福岡国際マラソン
〔新旧男子100m高校記録保持者〕桐生祥秀×清水空跳

page top