2019.05.15
高校陸上界最前線2019
注目の女子スプリンター
御家瀬 緑(恵庭北)
北の地から沖縄を望む昨年の最速女王
昨年の日本選手権女子100mで4位に入り、ジャカルタ・アジア大会代表(4×100mリレー・1走)に選出された御家瀬緑(恵庭北3北海道)。夏の三重インターハイ女子100mでは、日本代表のプレッシャーをはねのけて2年生優勝を果たした。今季初戦となった4月28日の織田記念では、いきなり高校歴代2位タイ・U20日本歴代2位タイの11秒54(+1.9)をマークして日本人トップの2位。8月の沖縄インターハイではこの種目史上9人目の連覇、そして目標に定める高校記録(11秒43)の更新に向け、幸先の良いスタートを切った。
初戦で高校歴代2位タイ
4月とはいえ、北の大地の春はまだ遠い。ゴールデンウィーク最初の週末に行われた織田記念女子100mに臨むにあたって、御家瀬緑(恵庭北3北海道)は少し不安を感じていた。「普段は室内で練習しているので、今シーズンに入って屋外で走ったのは(レース)前日が初めてでした」。
だが、レースではシニア選手相手に臆することはなかった。「ケガもなく順調に冬季練習をこなせたので、強い選手と一緒に走るのが楽しみでした」。予選を11秒78(−0.5)で1着通過すると、決勝は昨年6月の北海道大会で出した自己記録を0.09秒更新する11秒54(+1.9)。高校歴代2位タイ、U20日本歴代でも2位タイの快走で、日本人トップの2位に食い込んだ。
例年は5月末の支部大会からシーズンインすることが多い。しかし、中村宏之監督は「練習がしっかりできていました。本人が出場したいと言うので、経験を積ませることも考えて決めました」と、今季初戦にシニア挑戦を選んだ理由を明かす。だが、数々の名スプリンターを育成してきた名伯楽をもってしても、「そこそこ走ると思っていましたが、いきなりここまで記録が出るとは思っていませんでした」。タイムはもちろんのこと、感覚と実際のフォームのすり合わせ、冬季の取り組みが〝かたち〟となって表れたことで、御家瀬自身も「高校記録更新に向けて、さらにやるべきことが見えてきました」と、自信を深めた様子。結果以上に得たものは大きかったようだ。
御家瀬が一躍注目を集めたのが、一昨年秋の愛媛国体。少年B100m準決勝で高1歴代2位の11秒66(+0.7)をマークすると、決勝は11秒83(−1.0)で制した。2週間後のU18日本選手権も快勝している。
そして昨年は、日本選手権で4位と健闘。三重インターハイは準決勝でプラス通過と苦戦したものの、11秒74(±0)で2年生優勝を達成。8月下旬のジャカルタ・アジア大会4×100mリレーでは1走を務めて5位入賞に貢献するなど、高校女子スプリント界のトップに駆け上がった。
※この続きは2019年5月14日発売の『月刊陸上競技』6月号をご覧ください
高校陸上界最前線2019 注目の女子スプリンター 御家瀬 緑(恵庭北)
北の地から沖縄を望む昨年の最速女王

初戦で高校歴代2位タイ
4月とはいえ、北の大地の春はまだ遠い。ゴールデンウィーク最初の週末に行われた織田記念女子100mに臨むにあたって、御家瀬緑(恵庭北3北海道)は少し不安を感じていた。「普段は室内で練習しているので、今シーズンに入って屋外で走ったのは(レース)前日が初めてでした」。 だが、レースではシニア選手相手に臆することはなかった。「ケガもなく順調に冬季練習をこなせたので、強い選手と一緒に走るのが楽しみでした」。予選を11秒78(−0.5)で1着通過すると、決勝は昨年6月の北海道大会で出した自己記録を0.09秒更新する11秒54(+1.9)。高校歴代2位タイ、U20日本歴代でも2位タイの快走で、日本人トップの2位に食い込んだ。 例年は5月末の支部大会からシーズンインすることが多い。しかし、中村宏之監督は「練習がしっかりできていました。本人が出場したいと言うので、経験を積ませることも考えて決めました」と、今季初戦にシニア挑戦を選んだ理由を明かす。だが、数々の名スプリンターを育成してきた名伯楽をもってしても、「そこそこ走ると思っていましたが、いきなりここまで記録が出るとは思っていませんでした」。タイムはもちろんのこと、感覚と実際のフォームのすり合わせ、冬季の取り組みが〝かたち〟となって表れたことで、御家瀬自身も「高校記録更新に向けて、さらにやるべきことが見えてきました」と、自信を深めた様子。結果以上に得たものは大きかったようだ。 御家瀬が一躍注目を集めたのが、一昨年秋の愛媛国体。少年B100m準決勝で高1歴代2位の11秒66(+0.7)をマークすると、決勝は11秒83(−1.0)で制した。2週間後のU18日本選手権も快勝している。 そして昨年は、日本選手権で4位と健闘。三重インターハイは準決勝でプラス通過と苦戦したものの、11秒74(±0)で2年生優勝を達成。8月下旬のジャカルタ・アジア大会4×100mリレーでは1走を務めて5位入賞に貢献するなど、高校女子スプリント界のトップに駆け上がった。 ※この続きは2019年5月14日発売の『月刊陸上競技』6月号をご覧ください
|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
-
2025.06.29
-
2025.06.17
-
2025.06.04
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2023.04.01
-
2022.12.20
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.06.30
【高校生FOCUS】男子棒高跳・井上直哉(阿南光高)「全国3冠取りたい」と意気込むボウルターは柔道黒帯
FOCUS! 高校生INTERVIEW 井上直哉 Inoue Naoya 阿南光高3徳島 注目の高校アスリートに焦点を当てる高校生FOCUS。今回はインターハイ徳島県大会男子棒高跳で5m21の県高校新記録をマークし、続く […]
2025.06.30
【学生長距離Close-upインタビュー】急成長を続ける大東大・大濱逞真 「自信を持ってエースと言えるように」
学生長距離Close-upインタビュー 大濱逞真 Ohama Takuma 大東大2年 「月陸Online」限定で大学長距離選手のインタビューをお届けする「学生長距離Close-upインタビュー」。49回目は、大東大の大 […]
2025.06.30
64年東京五輪5000m銅のデリンジャー氏が死去 91歳 米国代表やオレゴン大コーチも務める
6月27日、米国の元長距離選手で、後にコーチとしても活躍したビル・デリンジャー氏が逝去した。91歳だった。 デリンジャー氏は5000mで3大会連続してオリンピックに出場(1956年メルボルン、1960年ローマ、1964年 […]
2025.06.30
100mトンプソンが世界歴代6位の9秒75!! シェリー・アンも最後の国内選手権で3位/ジャマイカ選手権
東京世界選手権の代表選考会となるジャマイカ選手権が6月26日から29日にキングストンで開催された。 男子100mはK.トンプソンが世界歴代6位、今季世界最高の9秒75(+0.8)で優勝した。トンプソンは現在23歳。これま […]
Latest Issue
最新号

2025年7月号 (6月13日発売)
詳報!アジア選手権
日本インカレ
IH都府県大会