HOME ニュース、海外

2021.04.27

東京「五輪」目指した義足アスリートのリーパー出場認めず「競技上の優位性がある」と判断
東京「五輪」目指した義足アスリートのリーパー出場認めず「競技上の優位性がある」と判断

4月26日、世界陸連(WA)のメカニカルエイド調査委員会(World Athletics Mechanical Aids Review Panel)は、義足アスリートのブレイク・リーパー(米国)の義肢使用による五輪、WAの主要大会出場は認められないとする決定を発表した。この義肢はRSPという特定の道具で、この義肢の使用によって競技において優位性を獲得することが理由とされている。

リーパーは2020年2月、義足(RSP)着用による競技会出場がWAから認めず、リーパーはこれについてスポーツ仲裁裁判所(CAS)に訴えていたが、2020年10月にCASはWAの主張を認める判決を下した。リーパーはこの判決を人種差別的な判断だと反駁(はんばく)していた。

2021年1月にはメカニカルエイド調査委員会が競技上の優位性をもたらすかどうかを判定することを目的に設立された。法務、技術、競技の専門家を含む5人のメンバーで構成され、義肢を検討した。検討プロセスの一環として、リーパーは2021年2月と3月に南メソジスト大学でテストを受けていた。MASH規則(MESHは義足を使用して競技に参加する両下肢欠損の選手の立位身長の最大値。規定された測定方法に基づき決定される)がアフリカ系の黒人アスリートに適用されることに科学的根拠があるという点も含めて確認され、今回の結論が出された。

広告の下にコンテンツが続きます

今回の決定により、リーパーは義肢(RSP)を使用してWA主催の主要な国際イベントや五輪に出場することはできない。他の国際大会には出場できるものの、記録については別に取り扱われ、公認されないものとされる。

リーパーは2012年ロンドン・パラリンピックの陸上男子400m(T44クラス)で銀メダル、200m(同)で銅メダルを獲得している。400mの自己ベストは44秒30。東京五輪(パラリンピックではなく、オリンピック)出場を目指しており、今回の決定を受け、CASに上訴する意志があることが報じられている。過去には、2011年テグ世界選手権、12年ロンドン五輪には両義足のオスカー・ピストリウス(南アフリカ)が出場している。

4月26日、世界陸連(WA)のメカニカルエイド調査委員会(World Athletics Mechanical Aids Review Panel)は、義足アスリートのブレイク・リーパー(米国)の義肢使用による五輪、WAの主要大会出場は認められないとする決定を発表した。この義肢はRSPという特定の道具で、この義肢の使用によって競技において優位性を獲得することが理由とされている。 リーパーは2020年2月、義足(RSP)着用による競技会出場がWAから認めず、リーパーはこれについてスポーツ仲裁裁判所(CAS)に訴えていたが、2020年10月にCASはWAの主張を認める判決を下した。リーパーはこの判決を人種差別的な判断だと反駁(はんばく)していた。 2021年1月にはメカニカルエイド調査委員会が競技上の優位性をもたらすかどうかを判定することを目的に設立された。法務、技術、競技の専門家を含む5人のメンバーで構成され、義肢を検討した。検討プロセスの一環として、リーパーは2021年2月と3月に南メソジスト大学でテストを受けていた。MASH規則(MESHは義足を使用して競技に参加する両下肢欠損の選手の立位身長の最大値。規定された測定方法に基づき決定される)がアフリカ系の黒人アスリートに適用されることに科学的根拠があるという点も含めて確認され、今回の結論が出された。 今回の決定により、リーパーは義肢(RSP)を使用してWA主催の主要な国際イベントや五輪に出場することはできない。他の国際大会には出場できるものの、記録については別に取り扱われ、公認されないものとされる。 リーパーは2012年ロンドン・パラリンピックの陸上男子400m(T44クラス)で銀メダル、200m(同)で銅メダルを獲得している。400mの自己ベストは44秒30。東京五輪(パラリンピックではなく、オリンピック)出場を目指しており、今回の決定を受け、CASに上訴する意志があることが報じられている。過去には、2011年テグ世界選手権、12年ロンドン五輪には両義足のオスカー・ピストリウス(南アフリカ)が出場している。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.11.17

クイーンズ駅伝「クマ対応」出没時間によって開催・中止を本部で決定 広瀬川沿い、1区の松島町、利府町内を警戒

一般社団法人日本実業団陸上競技連合は11月17日、全日本実業団対抗女子駅伝(クイーンズ駅伝in宮城/11月23日)における「クマ対応」を発表した。 頻発するクマによる被害を鑑みての対応。松島町の文化交流館前のスタート地点 […]

NEWS 長谷川体育施設が日本陸連のオフィシャルサポーティングカンパニーに “協働”と“共創”目指す

2025.11.17

長谷川体育施設が日本陸連のオフィシャルサポーティングカンパニーに “協働”と“共創”目指す

日本陸連は11月17日、新たな協賛企業として、スポーツ施設総合建設業の長谷川体育施設(本社・東京都世田谷区/仁ノ平俊和社長)が決定したと発表した。11月からの契約で、カテゴリーとしては「オフィシャルサポーティングカンパニ […]

NEWS 男子は東京世界陸上5000m11位のキプサング、女子はアメバウが制覇 そろってツアー2勝目/WAクロカンツアー

2025.11.17

男子は東京世界陸上5000m11位のキプサング、女子はアメバウが制覇 そろってツアー2勝目/WAクロカンツアー

世界陸連(WA)クロスカントリーツアー・ゴールドの第4戦「クロス・インターナショナル・デ・ソリア」が11月16日、スペイン北部のソリアで開催され、男子(8km)はM.キプサング(ケニア)が23分10秒で優勝した。 キプサ […]

NEWS 女子砲丸投・鞏立姣が現役引退 世界選手権2連覇含む8大会連続メダル獲得

2025.11.17

女子砲丸投・鞏立姣が現役引退 世界選手権2連覇含む8大会連続メダル獲得

女子砲丸投の五輪・世界選手権金メダリストの鞏立姣(中国)が現役を引退することがわかった。 鞏立姣は東京五輪で金メダルを獲得している36歳。世界選手権では2017年ロンドン、19年ドーハ大会で2連覇している。 18歳で初出 […]

NEWS 佐久長聖2時間4分57秒で27連覇 長野東1時間8分10秒でV17 地区代表は2年連続で長野日大&新潟一/北信越高校駅伝

2025.11.16

佐久長聖2時間4分57秒で27連覇 長野東1時間8分10秒でV17 地区代表は2年連続で長野日大&新潟一/北信越高校駅伝

北信越高校駅伝が11月16日、新潟市のデンカビッグスワンスタジアムを発着とする駅伝周回コースで行われ、男子(7区間42.195Km)は佐久長聖(長野)が2時間4分57秒で27連覇を決めた。女子(5区間21.0975Km) […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年12月号 (11月14日発売)

2025年12月号 (11月14日発売)

EKIDEN REVIEW
全日本大学駅伝
箱根駅伝予選会
高校駅伝&実業団駅伝予選

Follow-up Tokyo 2025

page top