HOME ニュース、国内

2021.02.01

金丸祐三が大阪成蹊大のコーチに就任 五輪3大会出場の第一人者が指導の道へ
金丸祐三が大阪成蹊大のコーチに就任 五輪3大会出場の第一人者が指導の道へ


大阪成蹊大提供

大阪成蹊大は4月1日付で、陸上競技部(女子)のコーチに金丸祐三が就任すると発表した。所属先の大塚製薬は、競技引退および退社も発表している。また、夫人で2011年から駿河台大のコーチを務めている速香さんも、ともにコーチに就任する。

長く日本短距離界を引っ張ってきた「生きるレジェンド」がスパイクを脱ぎ、地元・大阪で指導の道へ進む。400mで高校時代から日本トップ選手として活躍してきた金丸。大阪高から法大を経て、大塚製薬に所属していた。オリンピックには2008年北京、12年ロンドン、16年リオと3大会連続で出場。世界選手権には7回出場している。日本選手権は高3年時の2005年から15年まで、トラック種目で最多となる11連覇を達成。自己記録45秒16は日本歴代5位。近年はケガに苦しみ、昨年は日本選手権にも出場できておらず、現時点で最後のレースは昨年10月、地元大阪で開催された木南道孝記念となった。

広告の下にコンテンツが続きます

大阪成蹊大は日本陸連の女子短距離オリンピック強化コーチも務める瀧谷賢司氏が監督を務め、中村水月(現・三友)、青山聖佳(大阪成蹊AC)らを指導して、創部5年目の2016年には日本インカレ女子総合優勝を果たしている。現在は200mのU20日本記録を持つ齋藤愛美らが在籍している。今後は瀧谷監督の下に、金丸夫妻がコーチに就き、「オリンピックや世界選手権で活躍できる選手の輩出を目指す」としている。

金丸は大学を通じて、「今後は一社会人として社会に貢献できるように精進し、これまで育てて頂いた陸上競技に少しでも恩返ししたいと思います。大学の精神である『忠恕』をそなえ、世界で活躍できる選手を輩出することを目標として頑張ります」とコメントしている。また、大塚製薬のHPを通じても引退・退社のあいさつを掲載。父が務めていた縁もあり、長距離中心だった同チーム初の短距離選手として入部し、今ではトラック&フィールドの後輩ができたことで「先陣を切り、一つの道を切り拓いてこられた」といい、「縁を大切にし、更に深めていけるように頑張って行きたいと思います。10年以上の長きに渡り、応援やサポートして頂き本当にありがとうございました」と感謝の思いを綴っている。

世界で戦い続けたロングスプリントの第一人者の走り、そしてスタート前の「金丸ダンス」が見られなくなるのは寂しいが、その経験を生かして多くの有力選手を育てていくことだろう。

金丸祐三/1987年9月18日生まれ。大阪府出身。大阪高→法大→大塚製薬。オリンピックに08年から3大会、世界選手権は05年から7大会で代表入り。高校3年時に400mで日本選手権優勝。45秒47の高校記録は今も残る。自己記録は09年の45秒16(日本歴代5位)。

大阪成蹊大提供 大阪成蹊大は4月1日付で、陸上競技部(女子)のコーチに金丸祐三が就任すると発表した。所属先の大塚製薬は、競技引退および退社も発表している。また、夫人で2011年から駿河台大のコーチを務めている速香さんも、ともにコーチに就任する。 長く日本短距離界を引っ張ってきた「生きるレジェンド」がスパイクを脱ぎ、地元・大阪で指導の道へ進む。400mで高校時代から日本トップ選手として活躍してきた金丸。大阪高から法大を経て、大塚製薬に所属していた。オリンピックには2008年北京、12年ロンドン、16年リオと3大会連続で出場。世界選手権には7回出場している。日本選手権は高3年時の2005年から15年まで、トラック種目で最多となる11連覇を達成。自己記録45秒16は日本歴代5位。近年はケガに苦しみ、昨年は日本選手権にも出場できておらず、現時点で最後のレースは昨年10月、地元大阪で開催された木南道孝記念となった。 大阪成蹊大は日本陸連の女子短距離オリンピック強化コーチも務める瀧谷賢司氏が監督を務め、中村水月(現・三友)、青山聖佳(大阪成蹊AC)らを指導して、創部5年目の2016年には日本インカレ女子総合優勝を果たしている。現在は200mのU20日本記録を持つ齋藤愛美らが在籍している。今後は瀧谷監督の下に、金丸夫妻がコーチに就き、「オリンピックや世界選手権で活躍できる選手の輩出を目指す」としている。 金丸は大学を通じて、「今後は一社会人として社会に貢献できるように精進し、これまで育てて頂いた陸上競技に少しでも恩返ししたいと思います。大学の精神である『忠恕』をそなえ、世界で活躍できる選手を輩出することを目標として頑張ります」とコメントしている。また、大塚製薬のHPを通じても引退・退社のあいさつを掲載。父が務めていた縁もあり、長距離中心だった同チーム初の短距離選手として入部し、今ではトラック&フィールドの後輩ができたことで「先陣を切り、一つの道を切り拓いてこられた」といい、「縁を大切にし、更に深めていけるように頑張って行きたいと思います。10年以上の長きに渡り、応援やサポートして頂き本当にありがとうございました」と感謝の思いを綴っている。 世界で戦い続けたロングスプリントの第一人者の走り、そしてスタート前の「金丸ダンス」が見られなくなるのは寂しいが、その経験を生かして多くの有力選手を育てていくことだろう。 金丸祐三/1987年9月18日生まれ。大阪府出身。大阪高→法大→大塚製薬。オリンピックに08年から3大会、世界選手権は05年から7大会で代表入り。高校3年時に400mで日本選手権優勝。45秒47の高校記録は今も残る。自己記録は09年の45秒16(日本歴代5位)。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.11.17

クイーンズ駅伝「クマ対応」出没時間によって開催・中止を本部で決定 広瀬川沿い、1区の松島町、利府町内を警戒

一般社団法人日本実業団陸上競技連合は11月17日、全日本実業団対抗女子駅伝(クイーンズ駅伝in宮城/11月23日)における「クマ対応」を発表した。 頻発するクマによる被害を鑑みての対応。松島町の文化交流館前のスタート地点 […]

NEWS 長谷川体育施設が日本陸連のオフィシャルサポーティングカンパニーに “協働”と“共創”目指す

2025.11.17

長谷川体育施設が日本陸連のオフィシャルサポーティングカンパニーに “協働”と“共創”目指す

日本陸連は11月17日、新たな協賛企業として、スポーツ施設総合建設業の長谷川体育施設(本社・東京都世田谷区/仁ノ平俊和社長)が決定したと発表した。11月からの契約で、カテゴリーとしては「オフィシャルサポーティングカンパニ […]

NEWS 男子は東京世界陸上5000m11位のキプサング、女子はアメバウが制覇 そろってツアー2勝目/WAクロカンツアー

2025.11.17

男子は東京世界陸上5000m11位のキプサング、女子はアメバウが制覇 そろってツアー2勝目/WAクロカンツアー

世界陸連(WA)クロスカントリーツアー・ゴールドの第4戦「クロス・インターナショナル・デ・ソリア」が11月16日、スペイン北部のソリアで開催され、男子(8km)はM.キプサング(ケニア)が23分10秒で優勝した。 キプサ […]

NEWS 女子砲丸投・鞏立姣が現役引退 世界選手権2連覇含む8大会連続メダル獲得

2025.11.17

女子砲丸投・鞏立姣が現役引退 世界選手権2連覇含む8大会連続メダル獲得

女子砲丸投の五輪・世界選手権金メダリストの鞏立姣(中国)が現役を引退することがわかった。 鞏立姣は東京五輪で金メダルを獲得している36歳。世界選手権では2017年ロンドン、19年ドーハ大会で2連覇している。 18歳で初出 […]

NEWS 佐久長聖2時間4分57秒で27連覇 長野東1時間8分10秒でV17 地区代表は2年連続で長野日大&新潟一/北信越高校駅伝

2025.11.16

佐久長聖2時間4分57秒で27連覇 長野東1時間8分10秒でV17 地区代表は2年連続で長野日大&新潟一/北信越高校駅伝

北信越高校駅伝が11月16日、新潟市のデンカビッグスワンスタジアムを発着とする駅伝周回コースで行われ、男子(7区間42.195Km)は佐久長聖(長野)が2時間4分57秒で27連覇を決めた。女子(5区間21.0975Km) […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年12月号 (11月14日発売)

2025年12月号 (11月14日発売)

EKIDEN REVIEW
全日本大学駅伝
箱根駅伝予選会
高校駅伝&実業団駅伝予選

Follow-up Tokyo 2025

page top