2025.10.24
第43回全日本大学女子駅伝対校選手権大会は10月26日、宮城県仙台市の弘進ゴムアスリートパーク仙台(仙台市陸上競技場)をスタート・フィニッシュとする6区間38.0kmで開催される。
前回8位までに入ってシード権を持つ立命大、大東大、城西大、名城大、東北福祉大、大阪学大、拓大、筑波大と、各地区予選を勝ち抜いた14校と、選考会落選校を対象とした書類選考(5000m6人の合計タイム)による3校、オープン参加の東北学連選抜チームを合わせた全26チームが出場。杜の都で繰り広げられる、学生女子駅伝日本一決定戦の見どころを紹介する。
優勝争いは「3強」の構図となりそう。連覇を目指す立命大、女王の座奪還を期す名城大、初優勝へ意気込む大東大が、熱戦を繰り広げそうだ。
前回、9年ぶり11回目の優勝を果たした立命大は、その後の富士山女子駅伝も制して2冠を達成。その要となった太田咲雪(3年)、土屋舞琴(4年)がチームの中心となる。
土屋がワールドユニバーシティゲームズ(WUG)のハーフマラソンで銀メダルを獲得するなど、文字通りの大黒柱に成長。長距離区間で待つであろう主将に、どうつなぐかが連覇へのカギだろう。
まずは、1年時に2区区間賞、昨年は1区2位だった太田のスピードを序盤で生かし、前回2区区間賞の山本釉未(2年)、ルーキー・佐藤ゆあ、村松結(4年)で流れを作りたいところ。トラックシーズンは故障者が多かったが、駅伝シーズンに向けて足並みがそろいつつあり、総合力は今年も高い。
名城大は、1年時からチームを牽引してきた主将・米澤奈々香、石松愛朱加が最終学年を迎えた。7連覇の黄金時代を知る最上級生の活躍が、V奪還には欠かせない。
その脇を固めるのが、トラックシーズンで躍進を遂げた1年生たち。WUG10000m4位の細見芽生、同5000m、10000m出場の橋本和叶、宮城・仙台育英高出身の長岡みさきがエントリーされ、主要区間での抜てきも視野に入る。ケガを乗り越えて復調した村岡美玖ら2、3年生も着実に成長。連覇中に見せたような序盤から一気に独走態勢を築く力強さを、取り戻しつつある。
大東大は、1年時から期待を集めた3年生世代を6人エントリー。それぞれが着実に力をつけてきた。
サラ・ワンジルが日本インカレ5000m、10000m2冠、WUG10000m銀メダルと躍進しており、3年連続5区が濃厚。前回1区区間賞の野田真理耶、蔦野萌々香、平尾暁絵らが、どんな位置で大エースにタスキをつなげるかが、頂点へのポイントとなる。
3連覇を達成した関東大学女子駅伝で好走した成瀬結菜、秋竹凛音ら1年生も充実してきた。初出場から14年連続出場中で10度の2位。悲願達成へ、今年こその思いは強い。
3強を追うのは前回3位の城西大、前回6位の関西女王・大阪学大あたりだろう。
城西大は前回メンバーが全員残り、それぞれがさらなる成長を遂げた。WUGハーフ9位の髙橋葵、主将・金子陽向、5000m15分45秒84の兼子心晴の4年生トリオが中心。石川苺ら前回経験者、7月に5000m15分49秒97をマークしたルーキー・本間香ら、スピードランナーがそろう。優勝となれば、当時3年生だった赤羽有紀子コーチが1区区間賞で牽引した2000年以来25年ぶりだ。
大阪学大も前回を経験した山下彩菜(4年)、佐内瑞希(2年)、千葉妃華(3年)、関西学生女子駅伝6区区間賞の依田采巳(3年)ら選手層に厚みがある。12年連続入賞はもちろん、3年ぶりのトップスリー入りも十分視野に入る。
前回過去最高の5位に食い込んだ東北福祉大も、前回5区3位と村山愛美沙(3年)が日本インカレ長距離2種目で入賞とさらに成長。目標の3位に向かって、チーム力は高まっている。
このほか、前回8位で12年ぶり入賞を飾った筑波大、日本インカレ1500m、5000m日本人トップ(3位)の田島愛理(3年)を擁する順大、強力世代の卒業で過渡期に入った日体大や拓大、日本インカレ5000m4位のルーキー・今西紗世が引っ張る帝京科学大などが上位を争うだろう。
レースは10月26日12時10分にスタート。日本テレビ系で11時45分から生中継されるほか、TVerでライブ配信も予定されている。
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