日本テレビは来年、池井戸潤さん原作『俺たちの箱根駅伝』の連続ドラマ放送が決定したと発表した。
「半沢直樹」「下町ロケット」など人間ドラマを描く作家・池井戸さんによる『俺たちの箱根駅伝』は21年から23年まて『週刊文春』で連載され、昨年4月に単行本として出版された人気作。
選手やチームのみにスポットを当てるのではなく、箱根駅伝の裏側や中継スタッフなどさまざまな人間模様を描く。
池井戸さんの「箱根駅伝の中継ポイントは地名で呼ばれるのに、なぜ小涌園前だけが地名ではなく施設名で呼ばれるのか」という疑問からはじまり、構想から執筆開始まで長い期間を取材に費やしたという。
「迂闊に手を出せない真剣勝負をどう小説に落とし込むのか」と試行錯誤しながら仕上げた「渾身の一作」であり、「もう二度と、こんな小説は書けないでしょう」と語るほど。
初の実写ドラマ化は、もちろん実際の箱根駅伝を中継する日テレが制作。主催する関東学連の全面協力のもと、「前人未到の映像プロジェクト」(日テレ)になる。
箱根駅伝(東京箱根間往復大学駅伝競走)は関東学連加盟校による駅伝大会で、東京・箱根間を2日間10区間に分けてタスキをつなぐ。1920年に産声を上げ、100回以上の歴史を持つ。正月の風物詩となっている箱根駅伝がどんなドラマとして描かれるのか。大きな注目を集めそうだ。
「俺たちの箱根駅伝」が実写ドラマ化!池井戸潤さんのコメント全文
「箱根駅伝」の中継ポイントは地名で呼ばれるのに、なぜ「小涌園前」だけが地名ではなく施設名で呼ばれるのか?こんな小さな疑問が、上下巻に及ぶ膨大なストーリーと人間ドラマに発展するとは思いませんでした。ランナーとして、またそれを支える側に回って「箱根」に賭ける学生たちの情熱、タスキへの思い。その映像をリアルに届けようと奮闘するテレビマンたちの執念。いかにエンタメとはいえ、迂闊に手を出せない真剣勝負をどう小説に落とし込むのか―。書きたいと思ってから、実際に書き上げるまで、気がつけば何年もの月日が流れていました。学生ランナーはもとより、「箱根駅伝」に関わる全ての人達へのリスペクトを胸に、彼らに負けない熱量をもってひたすら書いた、まさに渾身の一作です。視聴者の皆さん、そして読者の皆さんも、ひとりのランナーとなってタスキを繋ぐ友情と信頼、そして意地と執念がぶつかり合う全十区、217.1キロを駆け抜けてください。もう二度と、こんな小説は書けないでしょう。RECOMMENDED おすすめの記事
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