2025.09.09
男子10000mで東京世界選手権代表に内定した葛西潤(旭化成)。昨年のパリ五輪に続いて日の丸を背負って走ることとなった。パートナーシップ契約を結ぶアディダスの協力のもと、単独インタビューに応えた。
今年4月の日本選手権10000mは鈴木芽吹(トヨタ自動車)のスパートを前に2位。連覇は果たせなかった。もともと、全日本実業団対抗駅伝(ニューイヤー駅伝)後に右脚を痛めていたことも影響し、「右のハムストリングスを痛めていて、少し長引きました。しばらくは走っていたのですが、あまりにも良くならなかったです」。そのため、内定していた5月のアジア選手権を辞退。走り始めたのは6月中旬だったという。
ポイント練習は8月に入ってから再開。「練習はできていたのですが、すぐにポイント練習を入れると再発してしまう。脚作りをしっかりした上で、世界選手権を見据えて、またケガをしないようにギリギリまで(ポイント練習を)引き延ばしていました」と話す。今はおおむね練習での状態も良いと言う。
ケガがあったが、焦らずにしっかり地に足をつけて進んできた。そして、これまでどれだけプレッシャーがかかる場面でも、力を出してきた。「本当にたくさんの人に支えてもらいましたが、一番は家族や友人です。身近な人からの言葉は本当に支えになります。どんな結果でも応援してする、という言葉があったからこそ、肩肘張らずにやれています」と感謝を口にする。
本番では愛用しているアディダス社のアバンチを着用する予定。「反発もあって、最後まで脚が残る」。昨年のパリ五輪でも、「ピーキングがズレた」と課題を挙げつつ、暑さの中で27分台をマークするなど、力は示した。
「まずは自分の最大限のパフォーマンス発揮できるようにしたい。パリではハイペースになっても(前のグループが)落ちてくると思っていたのですが、そのまま速いペースのままでした。ちょっと弱気なレースをしてしまったと思っています。スタートダッシュで遅れないように意識して、なるべく前で展開できれば。全力で戦う姿勢を示したい」
再びの世界への挑戦。ケガを乗り越え、進化した姿を国立競技場に刻む。
男子10000mは大会2日目、14日の21時30分にスタートする。
文/向永拓史
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