2025.08.30

順大の池間凛斗
池間凛斗 Ikema Rito 順大2年
「月陸Online」限定で大学長距離選手のインタビューをお届けする「学生長距離Close-upインタビュー」。51回目は、順大の池間凛斗(2年)をピックアップする。
今年は2月の宮古島大学駅伝1区で区間賞に輝くと、3月末の記録会5000mで13分36秒26の自己新記録をマーク。6月の日本インカレ5000mでも8位入賞を果たしている。
5000mで日本選手権も経験。駅伝シーズンに向けてブレイクの予感が漂う2年生に今季の振り返り今後の目標などを語ってもらった。
5000mで大幅自己新、日本選手権も出場
7秒差でシード権を逃し、雪辱のシーズンとなる順大で、池間凛斗(2年)はトラックシーズンで確かな存在感を示した。
3月下旬に行なわれた日体大長距離競技会5000mで13分36秒26の自己新をマークすると、5月の全日本大学駅伝関東選考会では、3組3着と好走して、チームの本戦出場にも貢献。6月の日本インカレ5000mでは8位入賞を果たし、7月の日本選手権にも出場を果たした。
「1~3月に継続して練習できたことが、トラックの成果につながったと思います。飛び抜けて良い結果ではないですが、5000mではタイムも出せましたし、今までよりも安定した走りができるようになったと思います」
だが、そんな池間の活躍に、長門俊介駅伝監督からは、意外な言葉が返ってきた。
「3月にあのタイムで走ったので、一気にブレイクするかと思いましたが、実は4月にコロナにかかって、そこから少し状況が変わってしまいました。そういう意味ではちょっと残念なトラックシーズンだったと思います」
4月中旬にコロナウィルスに罹患してから、「ずっと呼吸がしづらい状態が続きました」と池間。しばらく練習をこなせない時期もあり、関東インカレ1部5000mは13位。その後のレースでは結果を出したものの、「状態が上がらず、タメを作るようなこともできなかったです」と長門監督は振り返る。
さらに日本選手権後には、トラックシーズンの疲労も蓄積し、8月から突入した夏合宿も、「そこからまた立ち上げ始めた感じで、まだ万全ではないです」と現状を語る池間。それでも呼吸がうまくできない症状は改善の傾向を見せており、「2次合宿に入ってから、少しずつ動きも良くなってきているので、ここからさらに上げていきたいです」と前を向いている。

5000mで大幅自己新、日本選手権も出場
7秒差でシード権を逃し、雪辱のシーズンとなる順大で、池間凛斗(2年)はトラックシーズンで確かな存在感を示した。 3月下旬に行なわれた日体大長距離競技会5000mで13分36秒26の自己新をマークすると、5月の全日本大学駅伝関東選考会では、3組3着と好走して、チームの本戦出場にも貢献。6月の日本インカレ5000mでは8位入賞を果たし、7月の日本選手権にも出場を果たした。 「1~3月に継続して練習できたことが、トラックの成果につながったと思います。飛び抜けて良い結果ではないですが、5000mではタイムも出せましたし、今までよりも安定した走りができるようになったと思います」 だが、そんな池間の活躍に、長門俊介駅伝監督からは、意外な言葉が返ってきた。 「3月にあのタイムで走ったので、一気にブレイクするかと思いましたが、実は4月にコロナにかかって、そこから少し状況が変わってしまいました。そういう意味ではちょっと残念なトラックシーズンだったと思います」 4月中旬にコロナウィルスに罹患してから、「ずっと呼吸がしづらい状態が続きました」と池間。しばらく練習をこなせない時期もあり、関東インカレ1部5000mは13位。その後のレースでは結果を出したものの、「状態が上がらず、タメを作るようなこともできなかったです」と長門監督は振り返る。 さらに日本選手権後には、トラックシーズンの疲労も蓄積し、8月から突入した夏合宿も、「そこからまた立ち上げ始めた感じで、まだ万全ではないです」と現状を語る池間。それでも呼吸がうまくできない症状は改善の傾向を見せており、「2次合宿に入ってから、少しずつ動きも良くなってきているので、ここからさらに上げていきたいです」と前を向いている。試練の時期へ経て、初の三大駅伝へ
池間は沖縄出身で、宮崎・小林高卒。高校時代は全国高校駅伝1区、全国都道府県対抗男子駅伝では5区区間5位と力走した。ルーキーシーズンの昨年は関東インカレ5000mに出場(16位)したが、箱根駅伝にはエントリーしながら出走はできなかった。 昨年度は8月中旬に脚を痛め、10月の予選会はメンバー外に。箱根駅伝も16人のメンバー入りは果たしたものの、大会10日前のポイント練習で思うように走れず、1区にエントリーされながらも当日変更で走ることができなかった。 「同じ学年の玉目(陸)、川原(琉人)が大事な2、5区を任されていて、すごく悔しい気持ちと、自分も走りたい思いが強くなりました」と振り返る池間。今まではロードや長い距離への苦手意識もあったが、2月の日本学生ハーフマラソンでは1時間2分48秒をマークした。 「まだハーフは1回しか走ったことはないですが、練習でも距離を踏めるようになっているし、少しずつ不安もなくなってきました」。駅伝シーズンに向けても、「ロードでもしっかり走れるところを見せたいです」と意欲を見せている。 今季、チームが掲げる目標は「箱根駅伝5位以内」。宮古島大学駅伝でも1区で区間賞を獲得したように、フラットなコース、集団走を得意とする池間が目指すのは当日変更で外れた1区だ。 「箱根で目標を達成するには、予選会も上位で通過しないといけませんし、今年はその力になりたいです。全日本は特に走りたい区間などのイメージはないですが、箱根の1区を考えると、全日本でも1区を経験することを考えています」 トラックでは一定の結果を出しつつも、どこか不完全燃焼感も残った。その想いもすべてぶつける駅伝シーズン。池間が順大の突破口となる。 [caption id="attachment_131366" align="alignnone" width="800"]
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