2025.05.25
広島インターハイ(7月25日~29日)に向けた都府県大会が5月上旬から各地で行われ、高校生たちが熱戦を繰り広げている。
大阪府大会が行われ、関大北陽が13年ぶり2回目の男子総合優勝を飾った。
トラック、フィールドと3日間にわたって躍動。特に活躍が目立ったのが短距離陣で、個人では初日の400mを濱田幸生大(3年)が自己ベストを0.8秒近く更新する47秒15で快勝すると、2日目の200mは矢田篤志(2年)が21秒24(+0.3)で制し、21秒48の濱田とワン・ツー。横井一希(3年)も4位とトリプル入賞を果たした。そして、最終日の100mは杉本幸太郎(2年)が10秒46(+2.2)で優勝してスプリント完全制覇を達成。矢田篤志(2年)が4位、玉井直太朗(3年)が5位とこちらも3人そろって入賞している。
5月11日の木南記念で39秒87を叩き出していた4×100mリレーは予選40秒26、準決勝40秒08と大会新記録を連発したものの、決勝は3、4走間のバトンパスが乱れて2位。それでも、昨秋のU18大会300m4位の実績を持つエース・濱田を外しての結果。「ミスもありましたが通過できてよかった。近畿はエースを外して通過できるほど甘くありません。しっかり仕上げ、万全の態勢で臨みたい」と米川和宏先生は振り返った。近畿では、強力な布陣で2度目の39秒台を狙う。
フィールドでは走高跳は中村佳吾(3年)が存在感を示した。昨年のインターハイ、U18大会でともに3位、佐賀国スポでは2位の実績を誇る中村。冷たい雨が降るあいにくのコンディションとなるなか、2m05で連覇を達成した。2m10へのチャレンジではわずかにバーに触れて惜しくも失敗したが、「助走スピードがアップしたことで、踏み切りで少し流れてしまいました」。4月には自己ベストの2m14をクリアしており、「近畿では大会記録の2m13以上で優勝したい」と力強く話す。また、3000m障害では小西大地(2年)、中阪晃大(3年)、飯田泰成(2年)が1~3位を独占。飯田は残り2周の水壕で転倒したものの、終盤に巻き返した。三段跳は田川瑛介(2年)が15m06(+4.0)で制し、計6種目で優勝を飾った。
女子やり投はで昨秋の佐賀国スポ覇者・鈴木彩夏(大体大浪商3)が4投目に自己記録を2m近く更新する今季高校最高の53m65を放って連覇を達成。この冬季は「課題の下半身と体幹強化に取り組んできた」そうで、「走り込みなどで足元が少しずつ強くなり、上半身に頼った投げから下半身を使って投げられるようになってきました」と好調の要因を語る。今季の目標に60mオーバーと高校3冠(インターハイ、U20日本選手権、国スポ)を挙げ、「まだまだ足元も体幹も弱いのでさらに鍛え、目標を達成できるように頑張ります」と力強く宣言した。
このほか男子では、東海大仰星がリレー2冠を達成。4×100mリレーは40秒83で関大北陽を0.06秒差で抑えると、4×400mリレーは3分14秒66で制した。東海大仰星勢は4位が5343点というハイレベルの八種競技でも鯵坂勇介(3年)が5537点、工藤条士(2年)が5529点でワン・ツーを占めたほか、女子4×100mリレーも47秒05で制するなど存在感が光った。
5000mは田村幸太(関西創価3)が14分23秒04の大会新で快勝。走幅跳は追い風にも恵まれ好記録が続出。昨秋の近畿ユースを7m39で制している西田世那(清風3)が、2回目に追い風参考ながらベストを1㎝上回る7m40(+2.9)をジャンプして初優勝。2位には6㎝差で長尾颯太郎(寝屋川3)が続き、6位の谷口祐太郎(東大阪大柏原3)が7m16(+1.2)。9位までが7mオーバーの激戦だった。
女子では2月末の福岡クロカン女子4㎞11位の増田来瞳(香里ヌヴェール3)がラストの直線で抜け出し、薫英女学院、東大阪大敬愛勢を振り切り4分25秒39の自己新V。同校に府大会初のタイトルをもたらした。3000mは薫英女学院の河村璃央(3年)、黒葛原唯夏(3年)、福本真生(2年)が上位を独占している。
女子総合は昨年の全国優勝校・大塚が126点で制覇。棒高跳でインターハイ2位の上山貴美恵(3年)が3m72で快勝するなど、フィールド陣が76点を稼いだ。
800m日本記録保持者・久保凛(東大阪大敬愛高)は韓国・クミで開催されるアジア選手権(5月27日~31日)に出場するため、今大会はシードとなっている。
近畿大会は6月12日から4日間、京都市のたけびしスタジアム京都で行われる。
文・写真/花木 雫
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