HOME 箱根駅伝

2025.01.03

箱根駅伝史に語り継がれる“太田劇場” 3、4区で日本人最高「すべてが美しいもの」/箱根駅伝
箱根駅伝史に語り継がれる“太田劇場” 3、4区で日本人最高「すべてが美しいもの」/箱根駅伝

25年箱根駅伝4区区間賞の太田蒼生(青学大)

箱根駅伝 4区歴代10傑をチェック!

①1.00.00 Y.ヴィンセント(東京国際大4) 23年①
②1.00.24 太田蒼生(青学大4) 25年①
③1.00.30 吉田祐也(青学大4) 20年①
 1.00.35 太田蒼生(青学大2) 23年②
④1.00.54 相澤晃(東洋大3) 19年①
⑤1.01.00 鈴木芽吹(駒大3) 23年③
⑥1.01.08 嶋津雄大(創価大4) 22年①
⑦1.01.09 青木瑠郁(國學院大3) 25年②
⑧1.01.10 佐藤一世(青学大4) 24年①
⑨1.01.15 岸本遼太郎(東洋大3) 25年③
⑩1.01.24 桑田駿介(駒大1) 25年④

◇第101回箱根駅伝・往路(東京・大手町~神奈川・箱根町/5区間107.5km) 第101回箱根駅伝の往路が行われ、青学大が5時間20分01秒で往路優勝を飾った。4区の太田蒼生(4年)は1時間0分24秒で区間賞に輝いた。 「いわゆるデッドラインに入りかけた場面」と原晋監督が振り返ったのは、3区終了時点のこと。3区の鶴川正也(4年)が、平塚中継所に飛び込んできたのは、1区から先頭をひた走る中大から遅れること2分24秒差だった。だが、そこに待っていたのが箱根駅伝で誰よりも頼れる男だった。 「タスキをもらったのは少し予想していない位置だったので、前を追いかけることしか考えていませんでした。とにかくここまでの流れを変えようと思いました」 2年ぶりの4区へ太田蒼生(4年)は勢いよく飛び出し、最初の1㎞を2分40秒とハイペースで走る。その後は二宮(8.9㎞)を25分08秒と、2年前よりも17秒速く通過。その後も快調な走りで13㎞過ぎに創価大・野沢悠真(3年)を捕えて、2位に浮上すると、中大との差も徐々に詰めていった。 「1度走った経験があるので、どれくらいのペース配分で良いのかは分かっていました。その感覚を信じていけたと思います」と、小田原中継所では、中大に45秒差まで接近。5区・若林宏樹(4年)の逆転劇へお膳立てをした。 レース後は、「最低限の走りは果たせたかなと思います。やはり区間記録(1時間0分00秒)だけを目標にしていたので、それが達成できなかった悔しさはあります」と安堵と悔しさの双方の想いを吐露した。 1時間0分24秒は、2年前の自身が出した記録(1時間0分35秒)、さらにはOBの吉田祐也(GMOインターネットグループ)が持っていた日本人最高記録(1時間0分30秒)を上回る好記録だ。これで3、4区の日本人最高記録保持者になった。 「すべてが美しいもので、貴重な経験だった」と箱根駅伝を振り返った太田だが、逆にその走りに魅了された駅伝ファンは数知れない。 「太田劇場」は、これからも箱根駅伝史に語り継がれるだろう。 文/田中 葵

箱根駅伝 4区歴代10傑をチェック!

①1.00.00 Y.ヴィンセント(東京国際大4) 23年① ②1.00.24 太田蒼生(青学大4) 25年① ③1.00.30 吉田祐也(青学大4) 20年①  1.00.35 太田蒼生(青学大2) 23年② ④1.00.54 相澤晃(東洋大3) 19年① ⑤1.01.00 鈴木芽吹(駒大3) 23年③ ⑥1.01.08 嶋津雄大(創価大4) 22年① ⑦1.01.09 青木瑠郁(國學院大3) 25年② ⑧1.01.10 佐藤一世(青学大4) 24年① ⑨1.01.15 岸本遼太郎(東洋大3) 25年③ ⑩1.01.24 桑田駿介(駒大1) 25年④

次ページ:

ページ: 1 2

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

PR

2025.02.17

日本郵政グループ女子陸上部 「駅伝日本一」へのチームづくりとコンディショニング

昨年11月の第44回全日本実業団対抗女子駅伝(クイーンズ駅伝in宮城)で、4年ぶりの優勝を飾った日本郵政グループ女子陸上部。2014年に創部し、翌15年から10回連続出場の節目に、4度目の「駅伝日本一」に輝いた。優勝候補 […]

NEWS 最後の箱根路/大東大・駅伝主将の西代雄豪 「仲間がいたから成長できた」 本戦復帰から2年連続4区出走

2025.02.17

最後の箱根路/大東大・駅伝主将の西代雄豪 「仲間がいたから成長できた」 本戦復帰から2年連続4区出走

「一番下のレベル」から成長 大学1年の11月に5000mで初めて14分台をマークし、2年春に真名子圭監督が就任するとAチームへと引き上げられる。箱根駅伝予選会ではチーム6番手の71位で、4年ぶりとなる本大会出場に貢献する […]

NEWS 最後の箱根路/青学大・鶴川正也 待望の舞台で初のアクシデントも「たった1回でも走れて良かった」

2025.02.17

最後の箱根路/青学大・鶴川正也 待望の舞台で初のアクシデントも「たった1回でも走れて良かった」

最終学年で「チームのエース」に 熊本・九州学院高3年時に全国高校駅伝1区(10km)で区間賞を獲得し、大きな期待を寄せられて、青学大へ進んだ鶴川。自身も「1年目から強さを出して、大活躍してやろうと思っていた」と意欲を持っ […]

NEWS 東京世界陸上ボランティアに8200人超が応募!採用人数増員し3400人に

2025.02.17

東京世界陸上ボランティアに8200人超が応募!採用人数増員し3400人に

東京世界陸上財団は2月17日、第22回理事会を行い、ボランティアの活動人数について発表された。 11月1日から12月17日までの期間で募集し、当初想定していた募集人数3000人程度を大きく上回る8,276人の応募があった […]

NEWS 【プレゼント】ハーツ&ハーツクリニックの「お出かけネックウォーマー」/2025年3月号

2025.02.17

【プレゼント】ハーツ&ハーツクリニックの「お出かけネックウォーマー」/2025年3月号

ビッグイベントでマラソンの男女トップランナーがネックレスを愛用し、さらに年末年始のビッグ駅伝でも多くの選手が使用して注目を集めたハーツ製品。 その中でタウンユースはもちろん、トレーニング時にも温かくて寒さ予防に最適な「お […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年3月号 (2月14日発売)

2025年3月号 (2月14日発売)

別府大分毎日マラソン
落合 晃×久保 凛
太田智樹、葛西潤
追跡箱根駅伝&高校駅伝

page top