◇パリ五輪・陸上競技(8月1日~11日/フランス・パリ)11日目
パリ五輪・陸上競技の最終日となる11日目のモーニングセッションに女子マラソンが行われ、鈴木優花(第一生命グループ)が2時間24分02秒の自己新で6位入賞を果たした。
得意の上り坂で持ち味をいかんなく発揮した。「予想通り、ケニアやエチオピア勢のアップダウンはありましたが、坂があるので自分の行ける範囲で進めました」。ここで無理をしなかったところが奏功する。
15km手前の長い上り坂でトップ集団に追いつく。さらに28km過ぎの急な上り坂でも食らいつく。「ペースダウンしましたが、前の4人はそのまま行きました。そこがカギだったと思います」。大東大時代に富士山女子駅伝の急坂を経験しているが「富士山もきつかったですが、こっちのほうが圧倒的にきつかった」。それでも、坂に合わせてピッチを変える抜群のセンスでしのぐ。
最後は1つ順位を落としたが、メダル争いも見えるレース。笑顔でフィニッシュを迎えた鈴木は「みなさんの支えがなければここまで来ることができなかった。感謝の気持ちを伝えたいです」と話す。
実は2ヵ月前に左脚のシンスプリントを発症。2、3週間は走れない時期もあり「すごく不安でした」。6月中旬から走り始めたという。その間は「結果を残したい思いが強いのに、自分は何をやっているんだろうと悩んだ時期もあった」。
山下佐知子・専任コーチは、これまで尾﨑好美や田中智美への指導の経験から、勇気を持って休養。コンディションを最優先し、「最低限の練習」でつないだ。レース前は、「守るものは何もないから、行けるところは行っていいよ」と送り出された。山下コーチのバルセロナ五輪にあと2つ及ばなかったが、「それ以上のメダルを目指して頑張りたいです」と恩師超えを誓う。
「こんなにもたくさんの人が応援してくれる。経験できない大会となりました。これをきっかけにさらに上を目指したい。応援してくださるみなさんに元気を届ける走りが見せられたと思います」
花の都で咲こうとした若きつぼみは、五輪入賞をきっかけに力強く咲き誇ろうとしている。
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