◇パリ五輪・陸上競技(8月1日~11日/フランス・パリ)6日目
パリ五輪・陸上競技6日目のイブニングセッションが行われ、男子1500m決勝に長距離2冠を目指すヤコブ・インブリグトセン(ノルウェー)が登場。400mを54秒9で入り、自ら高速レースに持ち込んだ。
800mは1分51秒5で通過して、集団は縦長になっていく。1200mを2分47秒3で通過すると、ブダペスト世界選手権王者のジョシュ・カー(英国)が浮上。残り200mを切って、コール・ホッカー(米国)も上がってくる。最後の直線でインブリグトセンをかわしたカーとホッカーが激しく競り合い、最後はホッカーが先着した。優勝タイムは3分27秒65(世界歴代7位)の五輪新、カーは3分27秒79(同8位)の英国新を樹立。3位はヤレド・ヌグセ(米国)で3分27秒80(世界歴代9位)だった。
直近2回の世界大会は残り200mで逆転を許しているインブリグトセンは、今回も同じような展開で4位に沈み、五輪連覇を逃した。また、ティモシー・チェルイヨット、ブライアン・コーメンのケニア勢は11位、12位と下位に。アフリカ勢は1980年モスクワ大会以来の入賞ゼロとなった。
女子ハンマー投はアネット・エチクンウォケ(米国)が3回目にシーズンベストの75m48をマークしてトップに立つ。ブダペスト世界選手権覇者のカムリン・ロジャース(カナダ)が5回目に76m97を投げ込み、逆転。この種目ではカナダ勢初のメダルを金で獲得した。2位のエチクンウォケも米国勢として初のメダルになった。21歳の趙傑(中国)が74m27で銅メダルを獲得。世界記録保持者で五輪3連覇中のアニタ・ヴォダルチク(ポーランド)は38歳にして4位に食い込んだ。
女子3000m障害は世界記録を保持するベアトリス・チェプコチ(ケニア)が引っ張り、1000mを2分55秒で1通過。その後、2連覇を目指すペルース・チェムタイ(ウガンダ)が前に出る。
先頭集団は5人に絞られ、2000mは5分57秒6の通過。ラスト1周はチェムタイとブダペスト世界選手権覇者のウィンフレド・ムチレ・ヤヴィ(バーレーン)が競り合い、最終障害をほぼ同時に跳び越える。ヤヴィが8分52秒76の五輪新で大接戦を制した。2位のチェムタイはウガンダ新の8分53秒34、3位はファイス・チェロティチ(ケニア)で自己新の8分55秒15。世界記録保持者のチェプコチは6位に終わった。
男子走幅跳決勝はミルティアディス・テントグルー(ギリシャ)に独壇場となった。2回目に8m48(±0)をジャンプすると、4回目と5回目も8m30台の記録をマーク。6本中5本で8m24をオーバーする圧巻の内容で、五輪連覇を成し遂げた。銀メダルはウェイン・ピノック(ジャマイカ)で8m36(-0.2)。1位と2位はブダペスト世界選手権と同じだった。そしてU20世界記録(8m44)を持つ19歳のマッティア・フルラーニ(イタリア)が8m34(-1.0)で3位に食い込んだ。
女子200m決勝はブダペスト世界選手権2位のガブリエル・トマス(米国)が21秒83(-0.6)で優勝。ジャマイカ勢が不在のレースで圧倒的な強さを見せて“新女王”に輝いた。米国勢としてはロンドン五輪以来の栄冠になった。100mで金メダルを獲得したジュリアン・アルフレッド(セントルシア)が22秒08で2位。ブリタニー・ブラウン(米国)が22秒20で3位に入った。
【動画】壮絶なスパート合戦!男子1500mをチェック!
https://youtu.be/0Fuw26yrC9M?si=t9dhNVYbv_DUFyLERECOMMENDED おすすめの記事
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