HOME 国内、大学

2024.05.09

石田洸介が28分08秒29の自己新で6位!「誇れる結果を一つ残せた」/関東IC
石田洸介が28分08秒29の自己新で6位!「誇れる結果を一つ残せた」/関東IC

24年関東インカレ男子1部10000mで積極的なレースを見せた石田洸介

◇第103回関東インカレ(5月9~12日/東京・国立競技場)1日目

関東インカレの1日目が行われ、男子1部10000mはジェームス・ムトゥク(山梨学大)が28分02秒29で優勝した。

広告の下にコンテンツが続きます

あの男が大きな舞台に戻ってきた。中学時代から世代の先頭を走り続けてきた石田洸介(東洋大)が初めての関東インカレに出場。「プレッシャーは全然感じなかったです。今出せる、自分の力を全部出し切ろうと思って走りました」。鉄紺の誇りを胸にスタートラインに立った。

序盤から集団の前を引く場面もあるなど、積極的な走りを見せた石田。「最後、2人にかわされて6位になったのですが、今出せる力は出し切れました」と充実の表情を浮かべ、「6、7位ですが小林(亮太)と2人で入賞できたのも大きいです」と話す。

28分08秒29で、最後は花岡寿哉(東海大)と競り合い0.02秒差敗れたが、「確実に入賞」という目標をしっかり達成した。

「記憶に残らないくらいつらいことしかなくて、苦しい日々でした」

広告の下にコンテンツが続きます

ケガが重なったこと、そして2年時の箱根駅伝で2区19位と苦しい走りとなり「トラウマ」から、一時は引退もよぎった。「もう限界でした。走ることも離れ、普通の生活をしていました」。5月から9月頃まで実家の福岡に帰省した。

「時間が解決してくれた部分もある」が、支えてくれたのは両親、そして待ってくれた酒井俊幸監督、瑞穂コーチらスタッフ、同期をはじめとする仲間たちだった。石田は再び走り出した。

昨年は箱根駅伝前に故障があり、「4月からちょっとずつ走り出せました」と、記録会で実戦復帰して5000m13分台を出すと、「一歩ずつできる領域が広がっていきました」。今回の快走も、さらなる進歩へのステップだ。

「やっと東洋大の選手っていうふうになってきたと思います。自分としては誇れる結果を一つ残せたと思います。支えてくれた方々に恩返しがしたい。今年の目標は、最後は自分らしく、充実感を持って終わりたい。トラックでは高校で止まったままの時間を取り戻していきたい」

誰もがその背中を追いかけてきた世代のエースが、いよいよ学生ラストシーズンにその輝きを放とうとしている。

◇第103回関東インカレ(5月9~12日/東京・国立競技場)1日目 関東インカレの1日目が行われ、男子1部10000mはジェームス・ムトゥク(山梨学大)が28分02秒29で優勝した。 あの男が大きな舞台に戻ってきた。中学時代から世代の先頭を走り続けてきた石田洸介(東洋大)が初めての関東インカレに出場。「プレッシャーは全然感じなかったです。今出せる、自分の力を全部出し切ろうと思って走りました」。鉄紺の誇りを胸にスタートラインに立った。 序盤から集団の前を引く場面もあるなど、積極的な走りを見せた石田。「最後、2人にかわされて6位になったのですが、今出せる力は出し切れました」と充実の表情を浮かべ、「6、7位ですが小林(亮太)と2人で入賞できたのも大きいです」と話す。 28分08秒29で、最後は花岡寿哉(東海大)と競り合い0.02秒差敗れたが、「確実に入賞」という目標をしっかり達成した。 「記憶に残らないくらいつらいことしかなくて、苦しい日々でした」 ケガが重なったこと、そして2年時の箱根駅伝で2区19位と苦しい走りとなり「トラウマ」から、一時は引退もよぎった。「もう限界でした。走ることも離れ、普通の生活をしていました」。5月から9月頃まで実家の福岡に帰省した。 「時間が解決してくれた部分もある」が、支えてくれたのは両親、そして待ってくれた酒井俊幸監督、瑞穂コーチらスタッフ、同期をはじめとする仲間たちだった。石田は再び走り出した。 昨年は箱根駅伝前に故障があり、「4月からちょっとずつ走り出せました」と、記録会で実戦復帰して5000m13分台を出すと、「一歩ずつできる領域が広がっていきました」。今回の快走も、さらなる進歩へのステップだ。 「やっと東洋大の選手っていうふうになってきたと思います。自分としては誇れる結果を一つ残せたと思います。支えてくれた方々に恩返しがしたい。今年の目標は、最後は自分らしく、充実感を持って終わりたい。トラックでは高校で止まったままの時間を取り戻していきたい」 誰もがその背中を追いかけてきた世代のエースが、いよいよ学生ラストシーズンにその輝きを放とうとしている。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.12.25

関東学連・原晋駅伝対策委員長 箱根駅伝の改革「裾野を広げてさらなる強化」 五輪イヤーが記念大会「世界を目指す」

関東学生陸上競技連盟の植田恭史会長や次呂久直子幹事長、原晋駅伝対策委員長ら6人が12月25日、東京都庁に小池百合子知事、神奈川県庁に黒岩祐治知事を訪問した。 この日発表された出場校の増加(通常開催計24チーム、記念大会計 […]

NEWS 箱根駅伝の出場チーム増が決定!記念大会も「改革」4年に一度の五輪イヤー、予選会は全国へ門戸拡大

2025.12.25

箱根駅伝の出場チーム増が決定!記念大会も「改革」4年に一度の五輪イヤー、予選会は全国へ門戸拡大

関東学生陸上競技連盟(関東学連)は12月25日、箱根駅伝における「記念大会改革」と「出走チーム数増加」について発表した。 2028年の第104回大会から、これまで5年に1回だった記念大会を五輪イヤーの4回大会ごとに変更。 […]

NEWS 箱根駅伝Stories/前年より質・量ともに充実の山梨学大 主将の弓削征慶「今までより良い位置で走れる」

2025.12.25

箱根駅伝Stories/前年より質・量ともに充実の山梨学大 主将の弓削征慶「今までより良い位置で走れる」

新春の風物詩・第102回箱根駅伝に挑む選手やチームを取り上げる「箱根駅伝Stories」。学生三大駅伝最終決戦に向かうそれぞれの歩みや思いを紹介する。 「山上り一本にかける」 箱根駅伝予選会の出場を回避した山梨学大のキャ […]

NEWS 箱根駅伝Stories/主将としてチームを牽引する立教大・國安広人 競技人生ラストラン「ずっと悔しい思いを持ってきた」

2025.12.25

箱根駅伝Stories/主将としてチームを牽引する立教大・國安広人 競技人生ラストラン「ずっと悔しい思いを持ってきた」

新春の風物詩・第102回箱根駅伝に挑む選手やチームを取り上げる「箱根駅伝Stories」。学生三大駅伝最終決戦に向かうそれぞれの歩みや思いを紹介する。 華々しい記憶と挫折を経験 2023年の第99回大会で、立教大の55年 […]

NEWS ロンドン世界陸上代表・楠莉奈がTWOLAPSを“卒業”「良いメンバーに恵まれた」今後も競技継続の意向

2025.12.25

ロンドン世界陸上代表・楠莉奈がTWOLAPSを“卒業”「良いメンバーに恵まれた」今後も競技継続の意向

男子800m元日本記録保持者の横田真人氏が代表を務めるTWOLAPS TCのファン感謝祭が行われ、同チームでトレーニングしていた楠莉奈(積水化学)が「卒業」を発表した。 鍋島は1993年生まれの32歳で、高知県出身。高知 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2026年1月号 (12月12日発売)

2026年1月号 (12月12日発売)

箱根駅伝観戦ガイド&全国高校駅伝総展望
大迫傑がマラソン日本新
箱根駅伝「5強」主将インタビュー
クイーンズ駅伝/福岡国際マラソン
〔新旧男子100m高校記録保持者〕桐生祥秀×清水空跳

page top