◇第103回関東インカレ(5月9~12日/東京・国立競技場)1日目
関東インカレの1日目が行われ、男子1部10000mはジェームス・ムトゥク(山梨学大)が28分02秒29で優勝した。2位に自己新(28分03秒13)を出した平林樹(城西大)が続き、ヴィクター・キムタイ(城西大)が3位。そして日本人2番の4位には中大の溜池一太が入った。
石田洸介(東洋大)らと3位集団を形成しながら前を追いかけるなど、力のあるところを見せた。28分07秒82は、これまでの自己記録(28分26秒77)を約19秒更新した。
箱根駅伝後は米国遠征し、レースも経験。「一度も練習を抜かずにでき、寝る時も低酸素室を使っていました」とコンディションを意識し、「良くても喜んだりせず、悪くても落ち込まずにしっかり練習しようと思って取り組めている」と話す。
ただ、順位については悔しさが募る。「エースならどういう状況でも優勝や、少なくとも3位に入らないといけない。まだエースと呼ばれるところまで行っていない」と反省する。ただ、その姿勢こそ、名門のエースになる覚悟と器の表れでもある。
「本当はパリ五輪を目指したかったのですが現在は厳しい。もう一年頑張って、トラックで東京世界選手権に出場できるように練習していきたい」
その視線はまっすぐに未来に向けられていた。
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