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2024.04.20

東京の再来を!女子4×100mR鶴田玲美と君嶋愛梨沙を軸にパリ五輪出場権狙う
東京の再来を!女子4×100mR鶴田玲美と君嶋愛梨沙を軸にパリ五輪出場権狙う

世界リレー女子4×100mRメンバー

日本陸連は4月20日、東京都内の味の素ナショナルトレーニングセンターで、世界リレー(バハマ・ナッソー)に向けた男女4×100mリレーの代表合宿を公開した。

女子4×100mリレーは、東京五輪のリレーメンバーでもある鶴田玲美(南九州ファミリーマート)、22年オレゴン世界選手権リレー代表の君嶋愛梨沙(土木管理総合)の2人、そして2017年世界リレー代表・青野朱李(NDソフト)、初代表の三浦愛華(愛媛競技力本部)と山形愛羽(福岡大)という編成となった。

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この日初めて集まったが、信岡沙希重コーチ(福岡大)が「フレッシュなメンバーもいたのでドキドキでしたが、想定より良い形でできました」と言うように、バトン練習でもコミュニケーションを取りながら進めるなど、雰囲気の良さを感じさせた。

チームの軸になるのは鶴田と君嶋だ。昨年は個人の200mでもブダペスト世界選手権に出場した鶴田。ジャージに袖を通し、「代表に選ばれたんだなと気が引き締まります」と言う。

今季は世界リレーも踏まえて早めにシーズンインし、100mで11秒44のベスト、自己記録23秒17(日本歴代3位タイ)を持つ得意の200mでも2月に追い風参考ながら23秒06(+3.3)を出すなど好調で、「冬の間、スピードの質を保って練習ができました」と話す。

2021年には、世界リレーの出場権がなかったところから、辞退した国があったことで出場にこぎ着けると、決勝に進出して東京五輪とオレゴン世界選手権の出場権をもぎ取った。その経験を知るただ1人のメンバーで「本当に崖っぷちから自分たちでつかみ取りましたし、自分の人生においても転機でした。そういう経験を新しい選手に伝えていきたい」と強い決意をにじませる。

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11秒36、23秒17がベストで、昨年の日本選手権では2冠を達成した君嶋。日本選手権以降は故障もあったが、アジア選手権とブダペスト世界選手権(100m)にも出場するなど、27歳で大舞台を踏んだ。

「アジア選手権以来のリレーで緊張感もありましたが、チームの雰囲気も良くなっていると思います」と笑顔。最年長だが「キャプテンとか引っ張るというタイプではないですが、みんながパフォーマンスを上げられるチーム作りができれば。年齢やタイム関係なく、みんなで雰囲気を作っていきたい」とした。

昨シーズン終了後から2度、ジャマイカで武者修行したという君嶋。中学生時代から中学記録を出して注目を集めてきたが、高校時代には同級生の土井杏南(現・JAL)がロンドン五輪で高校生オリンピアンになり、日体大時代にはボブスレーに挑戦してあと一歩で冬季五輪を逃している。それだけに「オリンピックは選ばれた者だけが出られる場所」と、懸ける思いは強い。

今季100mで11秒58を出し、23秒43(+2.7)で出雲陸上200mを制した青野、スタートが持ち味の三浦、そして、昨年のインターハイ100m・200m2冠で出雲陸上100mでU20日本歴代2位タイの11秒46をマーク山形と、現時点で調子の良いメンバーはそろった。

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パリ五輪出場に向けて、信岡コーチは「かなり厳しい。ゆとりはまったくない。まずは最高のパフォーマンスをして、日本記録(43秒33)を大きく超えないといけないですし、その上で相手がどうか」と現状を受け止めつつ、「東京五輪、オレゴン世界選手権とギリギリのところでつないできているので、本番で力を発揮できるようになったのは女子チームが成長したところ。本番で力を出したい」と世界リレーでの奮起を誓う。

世界リレーは5月4、5日に開催。8月のパリ五輪の出場国選考を兼ねた重要な競技会で、上位14ヵ国(決勝8チーム+2レース目からの6ヵ国)が出場権を獲得する。パリ五輪のリレー出場枠は16で、残り2枠については選考期間中(22年12月31日~24年6月30日)のトップリストの上位から選出される予定となっている。

日本陸連は4月20日、東京都内の味の素ナショナルトレーニングセンターで、世界リレー(バハマ・ナッソー)に向けた男女4×100mリレーの代表合宿を公開した。 女子4×100mリレーは、東京五輪のリレーメンバーでもある鶴田玲美(南九州ファミリーマート)、22年オレゴン世界選手権リレー代表の君嶋愛梨沙(土木管理総合)の2人、そして2017年世界リレー代表・青野朱李(NDソフト)、初代表の三浦愛華(愛媛競技力本部)と山形愛羽(福岡大)という編成となった。 この日初めて集まったが、信岡沙希重コーチ(福岡大)が「フレッシュなメンバーもいたのでドキドキでしたが、想定より良い形でできました」と言うように、バトン練習でもコミュニケーションを取りながら進めるなど、雰囲気の良さを感じさせた。 チームの軸になるのは鶴田と君嶋だ。昨年は個人の200mでもブダペスト世界選手権に出場した鶴田。ジャージに袖を通し、「代表に選ばれたんだなと気が引き締まります」と言う。 今季は世界リレーも踏まえて早めにシーズンインし、100mで11秒44のベスト、自己記録23秒17(日本歴代3位タイ)を持つ得意の200mでも2月に追い風参考ながら23秒06(+3.3)を出すなど好調で、「冬の間、スピードの質を保って練習ができました」と話す。 2021年には、世界リレーの出場権がなかったところから、辞退した国があったことで出場にこぎ着けると、決勝に進出して東京五輪とオレゴン世界選手権の出場権をもぎ取った。その経験を知るただ1人のメンバーで「本当に崖っぷちから自分たちでつかみ取りましたし、自分の人生においても転機でした。そういう経験を新しい選手に伝えていきたい」と強い決意をにじませる。 11秒36、23秒17がベストで、昨年の日本選手権では2冠を達成した君嶋。日本選手権以降は故障もあったが、アジア選手権とブダペスト世界選手権(100m)にも出場するなど、27歳で大舞台を踏んだ。 「アジア選手権以来のリレーで緊張感もありましたが、チームの雰囲気も良くなっていると思います」と笑顔。最年長だが「キャプテンとか引っ張るというタイプではないですが、みんながパフォーマンスを上げられるチーム作りができれば。年齢やタイム関係なく、みんなで雰囲気を作っていきたい」とした。 昨シーズン終了後から2度、ジャマイカで武者修行したという君嶋。中学生時代から中学記録を出して注目を集めてきたが、高校時代には同級生の土井杏南(現・JAL)がロンドン五輪で高校生オリンピアンになり、日体大時代にはボブスレーに挑戦してあと一歩で冬季五輪を逃している。それだけに「オリンピックは選ばれた者だけが出られる場所」と、懸ける思いは強い。 今季100mで11秒58を出し、23秒43(+2.7)で出雲陸上200mを制した青野、スタートが持ち味の三浦、そして、昨年のインターハイ100m・200m2冠で出雲陸上100mでU20日本歴代2位タイの11秒46をマーク山形と、現時点で調子の良いメンバーはそろった。 パリ五輪出場に向けて、信岡コーチは「かなり厳しい。ゆとりはまったくない。まずは最高のパフォーマンスをして、日本記録(43秒33)を大きく超えないといけないですし、その上で相手がどうか」と現状を受け止めつつ、「東京五輪、オレゴン世界選手権とギリギリのところでつないできているので、本番で力を発揮できるようになったのは女子チームが成長したところ。本番で力を出したい」と世界リレーでの奮起を誓う。 世界リレーは5月4、5日に開催。8月のパリ五輪の出場国選考を兼ねた重要な競技会で、上位14ヵ国(決勝8チーム+2レース目からの6ヵ国)が出場権を獲得する。パリ五輪のリレー出場枠は16で、残り2枠については選考期間中(22年12月31日~24年6月30日)のトップリストの上位から選出される予定となっている。

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