2024.03.09
毎週金曜日更新!?
★月陸編集部★
攻め(?)のアンダーハンド
リレーコラム🔥
毎週金曜日(できる限り!)、月刊陸上競技の編集部員がコラムをアップ!
陸上界への熱い想い、日頃抱いている独り言、取材の裏話、どーでもいいことetc…。
編集スタッフが週替りで綴って行きたいと思います。
暇つぶし程度にご覧ください!
第236回「トレーニング今昔物語」(井上 敦)
なんと、このタイミングでコラムの当番とは……。来週3月14日には月陸4月号が発売されますが、現在制作の大詰め段階です。そんな状況で……。日頃の行いが悪いということでしょう。神様はよく見ていらっしゃる。
この時期は高校のトレーニング取材に出掛けています。昨年は駅伝企画で、佐久長聖(長野)や倉敷(岡山)、2年前は洛南(京都)にもお邪魔しております。今年もある学校へ。トレーニング取材に行くと、ついつい自分の中学・高校時代と比較することもままあります。
もう30年以上前、中3時代の話。競技経験のある先生が着任し、内容は一変。体操やドリルが終わると200m×5本が入りました。流しよりも速くて、全力近いペースで結構キツイ。それが終わってからブロック別練習です。もちろん、ブロック別練習の強度も高くなりました。
一気に練習がきつくなると、顔が真っ青になってグロッキー状態の部員もチラホラ。今までサボり気味だった人はよりいっそう練習にこなくなりました。
私もきつかったけど、「速くなりたい」と思っていたし、これだけ、やれば「絶対速くなるはず」とも思っていました。その結果、タイムは大幅に更新できました。チームメイトには北信越大会に出た選手もいました。
秋は駅伝練習に参加。この練習もなかなかきつかった。学校の近くに、田んぼの中を通る片道約1.8kmの自転車道があって、そこを1往復するロード走(ほぼ全力)。その後にグラウンドに戻って1000m×5本のインターバル。平日はほぼそんなメニューでした。
上位大会に進むと、各区間は距離が延びる自転車道が2往復となりました。1000mのインターバルは本数が少なくなったけど、それでも、多い日は走行距離の合計で10kmを越えていました。
現在中学駅伝は男女ともに1区間最長3kmですが、30年前は男子で5km前後の区間はわりとありました(少なくとも新潟県は)。県中学駅伝で私が走った区間は5.5km。そうなると、練習の距離も長くなります。
それでも、故障する人はほとんどいなかったので不思議なものです。当時の駅伝練習は、簡単な準備体操をして身体をほぐし、すぐ専門練習でした。ドリルをやり続けた記憶はないです。
でも、今では長距離も、ドリルや動き作りを取り入れています。以前取材に行ったある駅伝強豪校は、1時間あまりじっくりと時間をかけると聞きました。身体の機能部分にしっかり刺激を与えた上で、専門練習に移るそうです。
4月号で紹介する高校も、駅伝ではありませんが、独自の視点でいろんな選手が生まれています。昨年は全国チャンピオンも誕生しています。
私が中学時代、短距離ブロックにいた時のドリルは、スキップや腿上げなどをやっていた程度です。1990年代前半は、曲解されたマック式(例えば:腿上げは高いほど良い/本当の意味は、脚を素早く引き上げ振り下ろす)を取り組むところが多かった印象です。練習でも言われた記憶がありますし。
しかし、4月号に登場するある高校(先述とは別の学校)の指導者は、当時から文献を読み、先進的な練習メニューを重ねたそうです。実績はとても多いだけに、猛練習を課しているのかなと思ったけど、普段の練習の中でスパイクを履いた全力走はほとんどせず。その代わり、身体の土台作りに力を入れているそうです。
詳しくは、ぜひ4月号を一読していただければと思います。別冊付録で2023年の記録集もあります。弊社は本誌を買うと一緒に記録集もありますから、お得感があるはずです。
よろしくお願いします。
井上 敦(いのうえ あつし) 1978年8月生まれ。新潟市江南区出身。横越中→新潟明訓高→某大学(陸上では有名だが、陸上部に入っていないので匿名)。月刊陸上競技編集部には2015年6月中旬から在籍。中学で陸上部に入部して最初は100mを始めたものの、夏には400mに転向する。結果的には中学3年間で県大会に進めなかった。しかし、3年秋の駅伝で区間賞獲得やチームの県大会出場をきっかけにまたまた転向を決意。高校は中距離をメインに、2年の県新人戦1500mで6位に入ったのが最高成績だった。 |
過去の編集部コラムはこちら
第236回「トレーニング今昔物語」(井上 敦)
なんと、このタイミングでコラムの当番とは……。来週3月14日には月陸4月号が発売されますが、現在制作の大詰め段階です。そんな状況で……。日頃の行いが悪いということでしょう。神様はよく見ていらっしゃる。 この時期は高校のトレーニング取材に出掛けています。昨年は駅伝企画で、佐久長聖(長野)や倉敷(岡山)、2年前は洛南(京都)にもお邪魔しております。今年もある学校へ。トレーニング取材に行くと、ついつい自分の中学・高校時代と比較することもままあります。 もう30年以上前、中3時代の話。競技経験のある先生が着任し、内容は一変。体操やドリルが終わると200m×5本が入りました。流しよりも速くて、全力近いペースで結構キツイ。それが終わってからブロック別練習です。もちろん、ブロック別練習の強度も高くなりました。 一気に練習がきつくなると、顔が真っ青になってグロッキー状態の部員もチラホラ。今までサボり気味だった人はよりいっそう練習にこなくなりました。 私もきつかったけど、「速くなりたい」と思っていたし、これだけ、やれば「絶対速くなるはず」とも思っていました。その結果、タイムは大幅に更新できました。チームメイトには北信越大会に出た選手もいました。 秋は駅伝練習に参加。この練習もなかなかきつかった。学校の近くに、田んぼの中を通る片道約1.8kmの自転車道があって、そこを1往復するロード走(ほぼ全力)。その後にグラウンドに戻って1000m×5本のインターバル。平日はほぼそんなメニューでした。 上位大会に進むと、各区間は距離が延びる自転車道が2往復となりました。1000mのインターバルは本数が少なくなったけど、それでも、多い日は走行距離の合計で10kmを越えていました。 現在中学駅伝は男女ともに1区間最長3kmですが、30年前は男子で5km前後の区間はわりとありました(少なくとも新潟県は)。県中学駅伝で私が走った区間は5.5km。そうなると、練習の距離も長くなります。 それでも、故障する人はほとんどいなかったので不思議なものです。当時の駅伝練習は、簡単な準備体操をして身体をほぐし、すぐ専門練習でした。ドリルをやり続けた記憶はないです。 でも、今では長距離も、ドリルや動き作りを取り入れています。以前取材に行ったある駅伝強豪校は、1時間あまりじっくりと時間をかけると聞きました。身体の機能部分にしっかり刺激を与えた上で、専門練習に移るそうです。 4月号で紹介する高校も、駅伝ではありませんが、独自の視点でいろんな選手が生まれています。昨年は全国チャンピオンも誕生しています。 私が中学時代、短距離ブロックにいた時のドリルは、スキップや腿上げなどをやっていた程度です。1990年代前半は、曲解されたマック式(例えば:腿上げは高いほど良い/本当の意味は、脚を素早く引き上げ振り下ろす)を取り組むところが多かった印象です。練習でも言われた記憶がありますし。 しかし、4月号に登場するある高校(先述とは別の学校)の指導者は、当時から文献を読み、先進的な練習メニューを重ねたそうです。実績はとても多いだけに、猛練習を課しているのかなと思ったけど、普段の練習の中でスパイクを履いた全力走はほとんどせず。その代わり、身体の土台作りに力を入れているそうです。 詳しくは、ぜひ4月号を一読していただければと思います。別冊付録で2023年の記録集もあります。弊社は本誌を買うと一緒に記録集もありますから、お得感があるはずです。 よろしくお願いします。井上 敦(いのうえ あつし) 1978年8月生まれ。新潟市江南区出身。横越中→新潟明訓高→某大学(陸上では有名だが、陸上部に入っていないので匿名)。月刊陸上競技編集部には2015年6月中旬から在籍。中学で陸上部に入部して最初は100mを始めたものの、夏には400mに転向する。結果的には中学3年間で県大会に進めなかった。しかし、3年秋の駅伝で区間賞獲得やチームの県大会出場をきっかけにまたまた転向を決意。高校は中距離をメインに、2年の県新人戦1500mで6位に入ったのが最高成績だった。 |
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.10.21
東京世界陸上サブトラックからの選手輸送「遅延ゼロ」分単位で計画「円滑に進められた」
2025.10.21
東京世界陸上の成功を報告「観客の熱狂が選手の力引き出した」入場者数過去最多約62万人
-
2025.10.21
2025.10.18
【大会結果】第102回箱根駅伝予選会/個人成績(2025年10月18日)
2025.10.18
【大会結果】第102回箱根駅伝予選会/チーム総合(2025年10月18日)
-
2025.10.18
2025.10.18
【大会結果】第102回箱根駅伝予選会/個人成績(2025年10月18日)
-
2025.10.18
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2023.04.01
-
2022.12.20
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.10.21
【プレゼント】保温性に優れたZAMSTの「アームスリーブWARM EDITION」/11月号
世界と戦うトップアスリートも愛用するサポート・ケア製品ブランド「ZAMST(ザムスト)」を展開する日本シグマックス株式会社。 同社から発売中の寒い時期でも快適にスポーツを行うことができるよう保温性に優れ、手首から上腕にか […]
2025.10.21
東京世界陸上サブトラックからの選手輸送「遅延ゼロ」分単位で計画「円滑に進められた」
公益財団法人東京2025世界陸上財団は10月21日、第31回理事会を開き、大会の開催結果について報告したあと、報道陣への記者ブリーフィングを開いた。 9月13日から21日まで、東京・国立競技場をメイン会場に開かれた世界選 […]
2025.10.21
東京世界陸上の成功を報告「観客の熱狂が選手の力引き出した」入場者数過去最多約62万人
公益財団法人東京2025世界陸上財団は10月21日、第31回理事会を開き、大会の開催結果について報告した。 9月13日から21日まで、東京・国立競技場をメイン会場に開かれた世界選手権。参加選手数は193の国と地域・難民選 […]
2025.10.21
箱根駅伝「関東学生連合チーム」選出は総合順位つかずとも選出 予選会中継時情報の訂正と謝罪
一般社団法人関東学生陸上競技連盟は10月20日、日本テレビで放送された第102回箱根駅伝予選会の中継において、関東学生連合チームの選出方法についての解説で誤りがあったといして訂正を発表した。 関東学生連合チームは箱根駅伝 […]
2025.10.20
デュプランティス、フルラーニ、オールマンらが候補に!年間最優秀選手フィールド部門のノミネート男女各5名が発表
世界陸連(WA)は10月13日、ワールド・アスレティクス・アワード2025「ワールド・アスリート・オブ・ザ・イヤー」のフィールド種目候補選手を発表した。 陸上競技の年間最優秀選手にあたる「ワールド・アスリート・オブ・ザ・ […]
Latest Issue
最新号

2025年11月号 (10月14日発売)
東京世界選手権 総特集
箱根駅伝予選会&全日本大学駅伝展望