HOME 学生長距離

2023.12.17

【Playback箱根駅伝】第45回/日体大が黄金時代の到来告げる悲願の初V!7位の大東大が出場2回目で初シード
【Playback箱根駅伝】第45回/日体大が黄金時代の到来告げる悲願の初V!7位の大東大が出場2回目で初シード

第45回箱根駅伝/4区の伊東保から5区の松岡厚への中継

2024年に箱根駅伝は第100回大会を迎える。記念すべき100回に向けて、これまでの歴史を改めて振り返る『Playback箱根駅伝』を企画。第1回大会から第99回大会まで、大会の様子を刻んでいく。(所属などは当時のもの)

第45回(1969年/昭和44年)
日体大が往路・復路完全制覇、中大が11位で初のシード落ち

アポロ11号が人類初の有人月面着陸を果たした1969年。第45回大会は、前年に過去最高の2位に入った日体大が初優勝に挑んだ。

広告の下にコンテンツが続きます

1区は出場2回目の大東大・尾堂博が2位に27秒差をつけて区間賞を獲得する。3年ぶりの頂点を目指す順大が2位でタスキをつなぎ、3連覇に挑む日大は4位発進。初優勝を狙う日体大は7位と出遅れた。

2区は2年連続で国士大の井上俊が区間賞を獲得。日体大は3区の山口敏夫、4区の伊藤保の区間賞で首位に立ち、5区の松岡厚が2位の順大に2分51秒差をつけて、5時間53分47秒で初の往路優勝となった。

しかし、日体大は6区で区間9位と遅れ、小笠原和也が区間トップの快走を見せた順大がトップに立つ。日体大7区の増田亮一は、実業団を経て大学に入学した27歳。その増田が6人抜きの力走で、1時間9分46秒と区間新記録で再びトップとなり、2分45秒の貯金も取り戻した。

勢いを増した日体大は8区、9区も首位をキープ。アンカーの三原市郎は区間賞で締めくくり、11時間30分58秒で歓喜の初優勝に輝いた。復路も5時間37分11秒で制し、完全制覇での戴冠となった。

広告の下にコンテンツが続きます

8区の高尾信昭が区間賞を獲得するなど、復路2位となった日大が総合2位。順大が3位となり、国士大、東洋大と続いた。一方で伝統校の中大は9区で高野義治が区間賞を獲得するも、安定した戦いができずに総合11位と初めてシードを逃した。復路4位と後半健闘した早大も、総合は14位。第1回大会から出場する伝統校の明大も最下位の15位と低迷した。

参考文献:箱根駅伝90回記念誌(関東学生連盟)

2024年に箱根駅伝は第100回大会を迎える。記念すべき100回に向けて、これまでの歴史を改めて振り返る『Playback箱根駅伝』を企画。第1回大会から第99回大会まで、大会の様子を刻んでいく。(所属などは当時のもの)

第45回(1969年/昭和44年) 日体大が往路・復路完全制覇、中大が11位で初のシード落ち

アポロ11号が人類初の有人月面着陸を果たした1969年。第45回大会は、前年に過去最高の2位に入った日体大が初優勝に挑んだ。 1区は出場2回目の大東大・尾堂博が2位に27秒差をつけて区間賞を獲得する。3年ぶりの頂点を目指す順大が2位でタスキをつなぎ、3連覇に挑む日大は4位発進。初優勝を狙う日体大は7位と出遅れた。 2区は2年連続で国士大の井上俊が区間賞を獲得。日体大は3区の山口敏夫、4区の伊藤保の区間賞で首位に立ち、5区の松岡厚が2位の順大に2分51秒差をつけて、5時間53分47秒で初の往路優勝となった。 しかし、日体大は6区で区間9位と遅れ、小笠原和也が区間トップの快走を見せた順大がトップに立つ。日体大7区の増田亮一は、実業団を経て大学に入学した27歳。その増田が6人抜きの力走で、1時間9分46秒と区間新記録で再びトップとなり、2分45秒の貯金も取り戻した。 勢いを増した日体大は8区、9区も首位をキープ。アンカーの三原市郎は区間賞で締めくくり、11時間30分58秒で歓喜の初優勝に輝いた。復路も5時間37分11秒で制し、完全制覇での戴冠となった。 8区の高尾信昭が区間賞を獲得するなど、復路2位となった日大が総合2位。順大が3位となり、国士大、東洋大と続いた。一方で伝統校の中大は9区で高野義治が区間賞を獲得するも、安定した戦いができずに総合11位と初めてシードを逃した。復路4位と後半健闘した早大も、総合は14位。第1回大会から出場する伝統校の明大も最下位の15位と低迷した。 参考文献:箱根駅伝90回記念誌(関東学生連盟)

第45回箱根駅伝総合成績をチェック

●総合成績 1位 日体大  11時間30分58秒 2位 日大   11時間38分48秒 3位 順大   11時間39分00秒 4位 国士大  11時間51分35秒 5位 東洋大  11時間52分50秒 6位 専大   11時間57分41秒 7位 大東大  11時間59分07秒 8位 法大   12時間00分04秒 9位 青学大   12時間01分11秒 10位 亜細亜大 12時間03分44秒 11位 中大   12時間04分51秒 12位 東教大  12時間11分46秒 13位 駒大   12時間22分29秒 14位 早大   12時間28分46秒 15位 明大   12時間50分52秒 ●区間賞 1区 尾堂博(大東大)  1時間03分29秒 2区 井上俊(国士大)  1時間15分07秒 3区 山口敏夫(日体大) 1時間03分47秒 4区 伊藤保(日体大)  1時間13分18秒 5区 馬場俊一(順大)  1時間15分17秒 6区 小笠原和也(順大) 1時間00分分20秒 7区 増田亮一(日体大) 1時間09分47秒=区間新 8区 高尾信昭(日大)  1時間03分43秒 9区 高野義治(中大)  1時間14分17秒=区間新 10区 三原市郎(日体大) 1時間03分30秒

次ページ:

ページ: 1 2

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2024.04.29

織田記念 男子100mに多田修平や山縣亮太が参戦 110mH村竹ラシッドと高山峻野が激突 女子100mHが激戦か

◇第58回織田幹雄記念(4月29日/広島広域公園陸上競技場) 日本グランプリシリーズグレード1の第58回織田幹雄記念国際大会は4月29日、広島市の広島広域公園陸上競技場(ホットスタッフフィールド広島)で行われる。1928 […]

NEWS 七種競技のヘンプヒル恵は5688点で13位 十種の丸山優真は5位につけるも途中棄権/マルチスターズ

2024.04.29

七種競技のヘンプヒル恵は5688点で13位 十種の丸山優真は5位につけるも途中棄権/マルチスターズ

世界陸連混成ツアー・ゴールドのマルチスターズが4月27日、28日の2日間、イタリア・ブレシアで行われ、女子七種競技に出場したヘンプヒル恵(アトレ)は5688点で13位だった。また、男子十種競技に出場していた丸山優真(住友 […]

NEWS 日本勢は金メダル8個獲得 中長距離で5種目制覇 記録では渕上翔太400mH49秒97、中谷魁聖が走高跳2m19をマーク/U20アジア選手権

2024.04.28

日本勢は金メダル8個獲得 中長距離で5種目制覇 記録では渕上翔太400mH49秒97、中谷魁聖が走高跳2m19をマーク/U20アジア選手権

◇第21回U20アジア選手権(4月24日~27日/UAE・ドバイ) 4日間の大会が終了し、男女合わせて29名が出場した日本勢は金メダル8個を含む21のメダルを獲得。昨年6月に韓国で行われた前回大会(金14個、メダル総数で […]

NEWS バレガ5000m12分55秒68の大会新V 前週世界新のデュプランティスは6m00 3000m障害のチェプコエチも2連勝/DL蘇州

2024.04.28

バレガ5000m12分55秒68の大会新V 前週世界新のデュプランティスは6m00 3000m障害のチェプコエチも2連勝/DL蘇州

中国・蘇州で4月27日、ダイヤモンドリーグ(DL)第2戦が開催され、男子5000mでは東京五輪10000m金メダルのS.バレガ(エチオピア)が12分55秒68の大会新で優勝した。 バレガは現在24歳。18年にこの種目で1 […]

NEWS 織田記念スタートリスト発表 男子100m坂井隆一郎は最終エントリーせず 山縣亮太や多田修平、東田旺洋が出場へ

2024.04.28

織田記念スタートリスト発表 男子100m坂井隆一郎は最終エントリーせず 山縣亮太や多田修平、東田旺洋が出場へ

第58回織田幹雄記念国際大会(4月29日/広島広域公園陸上競技場)のスタートリストが4月28日、発表された。 GP(グランプリ)男子100m予選1組は、4レーンに多田修平(住友電工)。2組には4レーンにデーデー・ブルーノ […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2024年5月号 (4月12日発売)

2024年5月号 (4月12日発売)

パリ五輪イヤー開幕!

page top