◇ブダペスト世界陸上(8月19日~27日/ハンガリー・ブダペスト)
ブダペスト世界選手権に出場していた日本代表選手が8月29日午後に帰国。男子400m予選で32年ぶり日本新となる44秒77をマークした佐藤拳太郎(富士通)が成田空港で取材に応じた。
前日本記録(44秒78)保持者・高野進氏以来、30年以上も未踏の領域だった44秒台へ突入、そして日本記録保持者になったことについて、「今大会で日本記録は必ず出さなくてはいけないと思っていたので、そこは収穫として良かったと思います」と感想を述べた。
しかし、最大目標である決勝進出と4×400mリレーのメダル獲得を逃したことについては「総合的に考えると全然納得ができないというか、もっとやれたなと思います」と厳しい総括だった。
城西大3年だった2015年北京世界選手権から長きにわたって日本男子ロングスプリントを牽引してきた28歳。6月の日本選手権は3位だったものの、7月のアジア選手権で45秒00の自己新で金メダルを獲得し、好調をキープしてブダペストに臨んでいた。
前回大会の4×400mリレーは2分59秒51の日本記録を樹立して4位と健闘したものの、佐藤はケガの影響でメンバー入りすることができなかった。
それだけに3走を務めたマイルリレーには特別強い気持ちを持って臨んだものの、3分00秒39で予選敗退。「今大会で私と佐藤風雅選手(ミズノ)が44秒台に入り、中島(佑気ジョセフ/東洋大)選手が45秒04で予選は通るだろうという慢心があったのかもしれません。今後は選手・スタッフ全員がメダルを取るという意識を持つことが必要だと感じました」と振り返る。
また、今大会は日本選手団の男子主将という大役も任され、「歴代の主将は結果で引っ張ってきたので、私も自分の成績で盛り上げられるようにと大会前から思っていました」とこれまでの世界大会とは心境の変化があったことを明かす。
「そういう意味では、女子主将の北口榛花選手はやり投で金メダルを獲得したので、あれこそがキャプテンのあるべき姿だと感じました」と、日本女子トラック&フィールド種目初の金メダリストとなった北口を称えた。
今後は9月下旬から開催されるアジア大会(中国・杭州)に向かっていく。
「現時点でも44秒50は目指せると思っています。意識をしなくても理想のレースを体現できるように、アジア大会に向けてしっかり準備していきます」
男子ロングスプリントのエースは、再びアジアの頂点を狙いに行く。
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