HOME 世界陸上、海外

2023.08.24

マルティン&ペレスがともに競歩2冠!スペインが五輪含む史上初「競歩完全制覇」達成/世界陸上
マルティン&ペレスがともに競歩2冠!スペインが五輪含む史上初「競歩完全制覇」達成/世界陸上

ブダペスト世界選手権でともに20kmと35kmの2冠を達成したA.マルティン(左)とM.ペレス。スペイン勢が競歩種目を独占した

◇ブダペスト世界陸上(8月19日~27日/ハンガリー・ブダペスト)6日目

ブダペスト世界陸上6日目のモーニングセッションが行われ、35km競歩はスペインが男女ともに制覇。それも20km金メダルのアルヴァロ・マルティン、マリア・ペレスがそろって2冠に輝き、五輪を含む世界大会史上初の「競歩完全制覇」を成し遂げた。

男子を自国新の2時間24分30秒で制したマルテインは、これまで世界大会の最高成績は2021年東京五輪の4位。そんな29歳が、初日の20kmに今季世界最高の1時間17分32秒で快勝し、35kmでも盤石のレースを見せた。

広告の下にコンテンツが続きます

序盤から集団の中で冷静にレースを進め、川野将虎(旭化成)、ブリアン・ダニエル・ピンタド(エクアドル)との三つ巴の優勝争いの中で、もっとも余裕のある表情。33.2kmでトップに立ち、そのまま逃げ切った。

「東京五輪でメダルを取ることはとても難しいことだと知った。だから、2つも金メダルを取れたことはとても素晴らしいことだ」

そして、男子と同時刻の7時にスタートし、マルティンのフィニッシュから約14分後、大会新の2時間38分40秒でペレスも優勝テープを切った。

4日前の20kmの反動で「ハムストリングスに問題があった」そうだが、戦略とテクニックでカバーした。ハイペースで集団の人数を絞り、19kmで仕掛ける。前回優勝のキンバリー・ガルシア・レオン(ペルー)に一度は追いつかれたが、22kmで振り切った。

不安要素があるからこそ、早めに勝負を決めにかかり、それを実現。ペレスも東京五輪の4位が世界大会最高順位で、「金メダルを2つ獲得できるとは思ってもみなかった。大変だったけど、苦労が報われた」と歓喜を爆発させた。

マルティンが「今日はスペインの日だ!」と言えば、「これは私だけでなくスペインチーム全体にとっても大きな成果 この瞬間を楽しみたい」。

ロシアが2011年テグ大会が男女20kmと男子50kmで1位を取ったことはあったが、後にドーピング違反のため失格に。当時はなかった女子35kmも加えた競歩4冠は、まぎれもない偉業だ。

◇ブダペスト世界陸上(8月19日~27日/ハンガリー・ブダペスト)6日目 ブダペスト世界陸上6日目のモーニングセッションが行われ、35km競歩はスペインが男女ともに制覇。それも20km金メダルのアルヴァロ・マルティン、マリア・ペレスがそろって2冠に輝き、五輪を含む世界大会史上初の「競歩完全制覇」を成し遂げた。 男子を自国新の2時間24分30秒で制したマルテインは、これまで世界大会の最高成績は2021年東京五輪の4位。そんな29歳が、初日の20kmに今季世界最高の1時間17分32秒で快勝し、35kmでも盤石のレースを見せた。 序盤から集団の中で冷静にレースを進め、川野将虎(旭化成)、ブリアン・ダニエル・ピンタド(エクアドル)との三つ巴の優勝争いの中で、もっとも余裕のある表情。33.2kmでトップに立ち、そのまま逃げ切った。 「東京五輪でメダルを取ることはとても難しいことだと知った。だから、2つも金メダルを取れたことはとても素晴らしいことだ」 そして、男子と同時刻の7時にスタートし、マルティンのフィニッシュから約14分後、大会新の2時間38分40秒でペレスも優勝テープを切った。 4日前の20kmの反動で「ハムストリングスに問題があった」そうだが、戦略とテクニックでカバーした。ハイペースで集団の人数を絞り、19kmで仕掛ける。前回優勝のキンバリー・ガルシア・レオン(ペルー)に一度は追いつかれたが、22kmで振り切った。 不安要素があるからこそ、早めに勝負を決めにかかり、それを実現。ペレスも東京五輪の4位が世界大会最高順位で、「金メダルを2つ獲得できるとは思ってもみなかった。大変だったけど、苦労が報われた」と歓喜を爆発させた。 マルティンが「今日はスペインの日だ!」と言えば、「これは私だけでなくスペインチーム全体にとっても大きな成果 この瞬間を楽しみたい」。 ロシアが2011年テグ大会が男女20kmと男子50kmで1位を取ったことはあったが、後にドーピング違反のため失格に。当時はなかった女子35kmも加えた競歩4冠は、まぎれもない偉業だ。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.12.08

サニブラウンがU20合宿にサプライズ登場!「みなさんが日本陸上界の未来」期待のジュニア選手たちにエール

有力ジュニア選手が全国から集まるU20オリンピック育成競技者研修合宿が12月4日から7日までの4日間、ナショナルトレーニングセンターで行われた。 選手たちが集合し、開講式が開かれて最初の研修に登場したのが男子短距離のサニ […]

NEWS U20世代トップ選手約60人が4日間合宿! 100mインターハイ2位の菅野翔唯、100mH高校記録保持者・石原南菜ら参加

2025.12.08

U20世代トップ選手約60人が4日間合宿! 100mインターハイ2位の菅野翔唯、100mH高校記録保持者・石原南菜ら参加

ジュニア世代の有力選手が対象の「U20オリンピック育成競技者研修合宿」が12月4~7日の4日間、東京都北区のナショナルトレーニングセンターで行われた。 インターハイやU20日本選手権、U18大会などで上位に入った高校生や […]

NEWS 富士山女子駅伝の全日本大学選抜に立教大・小川陽香、明治国際医療大・古西亜海ら12人選出

2025.12.08

富士山女子駅伝の全日本大学選抜に立教大・小川陽香、明治国際医療大・古西亜海ら12人選出

日本学生陸上競技連合は12月8日、2025全日本大学女子選抜駅伝(富士山女子駅伝)に出場する全日本大学選抜チームの選手を発表した。 全日本大学選抜チームは全国8地区学連(北海道、東北、関東、北信越、東海、関西、中国四国、 […]

NEWS 2026年関東インカレは5月21日~24日に宇都宮で初開催! 参加標準記録も発表

2025.12.08

2026年関東インカレは5月21日~24日に宇都宮で初開催! 参加標準記録も発表

12月8日、関東学連は2026年の関東インカレを、栃木県宇都宮市のカンセキスタジアムとちぎで5月21日から24日に開催すると発表した。 関東の学生ナンバーワンを決める関東インカレは、来年で第105回を迎える伝統の対校戦。 […]

NEWS 女子400mのナセルがアディダスと契約 パリ五輪銀、東京世界陸上銅メダリスト

2025.12.08

女子400mのナセルがアディダスと契約 パリ五輪銀、東京世界陸上銅メダリスト

女子400mのアジア記録保持者、S.E.ナセル(バーレーン)がアディダスとのプロ契約を結んだことを発表した。自身のSNSで契約締結に関して「新たな挑戦と歴史的偉業に向け、アディダスの献身的な取り組みとパートナーシップは極 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年12月号 (11月14日発売)

2025年12月号 (11月14日発売)

EKIDEN REVIEW
全日本大学駅伝
箱根駅伝予選会
高校駅伝&実業団駅伝予選

Follow-up Tokyo 2025

page top