HOME 駅伝

2023.06.18

大東大が「作戦通り」で2位通過。体調不良者続出で欠場危機も44回目の伊勢路へ/全日本大学駅伝関東選考会
大東大が「作戦通り」で2位通過。体調不良者続出で欠場危機も44回目の伊勢路へ/全日本大学駅伝関東選考会

23年全日本大学駅伝関東選考会の2組目で独走したワンジル

◇全日本大学駅伝関東学連推薦校選考会(6月17日/神奈川・相模原ギオンスタジアム)

第55回全日本大学駅伝の関東学連推薦校選考会が行われ、真名子圭監督就任2年目の大東大が、堂々の2位通過を果たした。3組終了時まで総合1位を連続キープ。いい流れを常に引き寄せ、選手が力を発揮した選考会となった。

強い日差しが残る1組目。箱根駅伝6区区間6位で「勝負強さで起用した」(真名子監督)という佐竹勇樹(3年)が2着、10000m28分44秒62の自己記録を持つ入濱輝大(2年)が4着と好発進した。2組目ではピーター・ワンジル(3年)が独走。「少し風が強かった。自分のコンディションは70%くらい」と話したものの、2着に約1分差をつける29分00秒50で1着。また、昨年の選考会では大ブレーキした小田恭平(3年)も、30分38秒30の29着でまとめた。

3組目では、勢いのある3年生2人を起用。東農大の高槻芳照(4年)らが序盤飛び出す中、第2集団の上位をキープしていた西川千青(3年)と西代雄豪(3年)が残り2000mでともにロングスパート。それぞれ5着、11着。最終組では、3年連続同組出走で、レース展開を熟知したエースの久保田徹(4年)が28分50秒76で13着、大谷章紘(3年)も粘り29分20秒32の25着でまとめた。

真名子監督は「作戦通り。学生たちがしっかり走ってくれたし、頼もしかった」と語る一方、実は5月下旬にチーム内で体調不良者が続出し、出場が危ぶまれるほどだったと明かした。そこから状態を戻した結果の2位通過だった。

最終組の久保田は「3組目までいい流れで来ていたので、自分も行ってやろうという気持ちになった」と語り、大谷も「後半きつくなったが、最低限のペースは守れた」と、真名子監督の采配が過酷な最終組の2人に力を与えた。

昨年は5年ぶりの選考会通過に沸いた。ただ、そこで満足してしまった反省から、「今年は本大会でシードを取る。ここで終わらない」とチーム全体を引き締めている。

箱根駅伝予選会も視野に入れた上で、夏合宿のスケジュールもこれまでから変える予定。昨年から大会ごとに進化する大東大。今回の結果で全日本大学駅伝の出場回数は関東最多の44回目となる。伊勢路のシード獲得へ、指揮官の手腕が楽しみだ。

文/荒井寛太

◇全日本大学駅伝関東学連推薦校選考会(6月17日/神奈川・相模原ギオンスタジアム) 第55回全日本大学駅伝の関東学連推薦校選考会が行われ、真名子圭監督就任2年目の大東大が、堂々の2位通過を果たした。3組終了時まで総合1位を連続キープ。いい流れを常に引き寄せ、選手が力を発揮した選考会となった。 強い日差しが残る1組目。箱根駅伝6区区間6位で「勝負強さで起用した」(真名子監督)という佐竹勇樹(3年)が2着、10000m28分44秒62の自己記録を持つ入濱輝大(2年)が4着と好発進した。2組目ではピーター・ワンジル(3年)が独走。「少し風が強かった。自分のコンディションは70%くらい」と話したものの、2着に約1分差をつける29分00秒50で1着。また、昨年の選考会では大ブレーキした小田恭平(3年)も、30分38秒30の29着でまとめた。 3組目では、勢いのある3年生2人を起用。東農大の高槻芳照(4年)らが序盤飛び出す中、第2集団の上位をキープしていた西川千青(3年)と西代雄豪(3年)が残り2000mでともにロングスパート。それぞれ5着、11着。最終組では、3年連続同組出走で、レース展開を熟知したエースの久保田徹(4年)が28分50秒76で13着、大谷章紘(3年)も粘り29分20秒32の25着でまとめた。 真名子監督は「作戦通り。学生たちがしっかり走ってくれたし、頼もしかった」と語る一方、実は5月下旬にチーム内で体調不良者が続出し、出場が危ぶまれるほどだったと明かした。そこから状態を戻した結果の2位通過だった。 最終組の久保田は「3組目までいい流れで来ていたので、自分も行ってやろうという気持ちになった」と語り、大谷も「後半きつくなったが、最低限のペースは守れた」と、真名子監督の采配が過酷な最終組の2人に力を与えた。 昨年は5年ぶりの選考会通過に沸いた。ただ、そこで満足してしまった反省から、「今年は本大会でシードを取る。ここで終わらない」とチーム全体を引き締めている。 箱根駅伝予選会も視野に入れた上で、夏合宿のスケジュールもこれまでから変える予定。昨年から大会ごとに進化する大東大。今回の結果で全日本大学駅伝の出場回数は関東最多の44回目となる。伊勢路のシード獲得へ、指揮官の手腕が楽しみだ。 文/荒井寛太

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2024.07.27

女子走幅跳日本記録保持者・秦澄美鈴 目標は決勝進出「自己ベストを狙っていきたい」/パリ五輪

パリ五輪・陸上競技に向けて日本代表選手団が7月27日午前、出国前に羽田空港で会見を行い、意気込みを語った。 女子走幅跳に出場する秦澄美鈴(住友電工)は「緊張しています」と言いながらも「シーズン初めに比べて調子が上がってい […]

NEWS 混合競歩代表の川野将虎「自分らしい粘り強い歩きで上位を目指したい」/パリ五輪

2024.07.27

混合競歩代表の川野将虎「自分らしい粘り強い歩きで上位を目指したい」/パリ五輪

パリ五輪・陸上競技に向けて日本代表選手団が7月27日午前、出国前に羽田空港で会見を行い、意気込みを語った。 男女混合競歩リレー代表の川野将虎(旭化成)は前回の東京大会に続くオリンピック。「前回から3年間。一つの集大成」と […]

NEWS 北口榛花「新たな歴史を作れるよう」田中希実「それではみんなで、よーいどん!」日本代表コメント集/パリ五輪

2024.07.27

北口榛花「新たな歴史を作れるよう」田中希実「それではみんなで、よーいどん!」日本代表コメント集/パリ五輪

100年ぶりにフランス・パリを舞台に五輪が開幕した。陸上競技は8月1日から11日までの日程で行われる。開幕に合わせて日本オリンピック委員会(JOC)は日本代表の意気込みコメントを発表した。 2大会連続出場で女子主将を務め […]

NEWS 中大ルーキー・岡田開成が3000m7分55秒41! U20歴代4位の好タイム

2024.07.27

中大ルーキー・岡田開成が3000m7分55秒41! U20歴代4位の好タイム

7月26日、中大多摩キャンパス競技場で「Summer Night Run Festival in CHUO」が行われ、男子3000mで岡田開成(中大1)が7分55秒41とU20歴代4位のタイムをマークした。 同大会はこれ […]

NEWS 実業団 VS 大学生! 日本一を決める駅伝大会「EXPO EKIDEN 2025」の出場チーム要件決定

2024.07.26

実業団 VS 大学生! 日本一を決める駅伝大会「EXPO EKIDEN 2025」の出場チーム要件決定

7月26日、朝日放送グループホールディングスは大阪・関西万博開催を記念して実業団と大学生のトップチームがタスキをつなぐ駅伝「大阪・関西万博開催記念 ACN EXPO EKIDEN 2025」の大会概要を発表した。 この大 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2024年8月号 (7月12日発売)

2024年8月号 (7月12日発売)

W別冊付録
パリ五輪観戦ガイド&福岡インターハイ完全ガイド

page top