2022.04.08
写真/Mochizuki Jiro(Agence SHOT)
日本グランプリシリーズの初戦となる第30回金栗記念が4月9日に熊本・えがお健康スタジアムで行われる。多くの選手にとってここがシーズンイン。中長距離種目のみ実施の今大会には、オレゴン世界選手権に向けてトップ選手が多数出場する。各選手がどんな状態で臨んでくるか。
今回、例年金栗記念では実施されていなかった10000mがオレゴン世界選手権の参加標準記録の突破を狙うために行われる。
男子10000mには、日本記録(27分18秒75)を持つ東京五輪代表の相澤晃(旭化成)が登場。東京五輪以降は11月の八王子ロングディスタンスで27分58秒35だったが、正月の全日本実業団対抗駅伝では3区区間新・区間賞とさすがの走りを見せた。調子も良さそうでオレゴン世界選手権の参加標準記録27分28秒00をしっかり狙いにいくレースとなる。
また、同じく東京五輪代表の伊藤達彦(Honda)も出場予定。伊藤は全日本実業団対抗駅伝の4区(区間5位)を務め初優勝に貢献した。また、全日本実業団ハーフマラソンを制した林田洋翔(三菱重工)も参加標準記録を狙う。ケガの影響もあって東京五輪出場が叶わなかった田村和希(住友電工)もエントリー。出場すれば1年ぶりの実戦となる。
女子には東京五輪マラソン代表の鈴木亜由子(日本郵政グループ)がエントリー。その他、清田真央(スズキ)、岩出玲亜(千葉陸協)らマラソンを走っている面々の名が挙がる。
男子5000mにも有力選手が多数エントリー。3組には村山紘太(GMOインターネットグループ)や鎧坂哲哉(旭化成)がいる。最終組の4組には東京五輪代表の松枝博輝と坂東悠汰、3000m障害でリオ五輪に出場した塩尻和也という富士通のオリンピアン3人が並ぶ。さらに10000mでオレゴン世界選手権の参加標準記録を突破済みの田澤廉(駒大)がここでシーズンイン。後輩の唐澤拓海も登録されている。イェゴン・ヴィンセント(東京国際大)との対決にも注目が集まる。
東京五輪1500m8位入賞の田中希実(豊田自動織機)は1500mと5000mの2種目にエントリー。さらに翌日のシーズンイン岩国では800mに出場を予定している。5000mには他に佐藤早也伽(積水化学)や好調の五島莉乃(資生堂)らがエントリーした。1500mでは五輪代表の卜部蘭(積水化学)がシーズン初戦を迎える。
男子1500mも注目。日本記録(3分35秒42)保持者の河村一輝(トーエネック)は自身のSNSで欠場を表明しているが、前日本記録保持者の荒井七海(Honda)が好調だ。3月末の「THE MIDDLE」では寒さの残るなかで3分40秒91をマーク。日本記録奪還とオレゴン世界選手権の参加標準記録(3分35秒00)を狙う。
もう一人、見逃せないのが佐藤圭汰(駒大)。京都・洛南高では1500mで3分37秒18の高校新、日本歴代3位をマークし、3000mと5000mでも高校記録を持つ。大学スーパールーキーのデビュー戦は鮮烈なものになるか。さらに、東京五輪3000m障害7位の三浦龍司(順大)も今年度初レースとして1500mに出場予定。洛南高の先輩・後輩が激突する。
大会の様子は4月9日(土)朝9時からライブ配信が行われる。
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