3月6日に行われた東京マラソンで2時間5分28秒をマークして日本人トップの4位に入った鈴木健吾(富士通)がオンラインで会見を開いた。
東京マラソンに臨むにあたって「あまり練習ができていなくて調子が良くなかった」という鈴木。レース後に語っていたように、ニューイヤー駅伝後に膝の違和感が出たという。
それに加えて、日本記録保持者になってからは「出る試合全部で注目されて、プレッシャーとなっていた。自分としては挑戦していきたい立場でも、周囲から追われる立場と見られる。自分で自分に重圧をかけていたこともある。苦しかった」と心境を吐露する。
それでも、東京マラソンに出場したのは、強い思いがあったから。
「この1年間、目標としていたのが世界選手権代表。妻(一山麻緒、ワコール)と一緒に東京に2人で出て、そこで世界選手権に一緒に行くことを目標にしてスタートラインに立つことができました」
“女子現役最速のパートナー”について「選手だからこそ大変なことも理解してくれる。ポジティブな影響しかないです」と言う。
本調子であれば、世界記録保持者エリウド・キプチョゲ(ケニア)ら錚々たる顔ぶれがそろった海外勢に真っ向から挑む考えもあったが、状態も踏まえて第二集団でしっかりレースを進めた。
「後半ラスト勝負になるとしんどいと思っていたので、ペースメーカーが外れる25kmを大事なポイントにおいて、早い段階で勝機を見出した」
日本記録(2時間4分56秒)を持ち、今回の東京ではそれ以前の大迫傑の日本記録2時間5分29秒も上回り、日本歴代1、2位の記録を持つマラソンランナーとなった鈴木。それでも、「まだ世界から3分も離れています。自分が理想としている選手像は速い選手より強い選手、負けない選手」と言い、「まだ世界と戦う経験は少ないので、日の丸をつけて戦えるようにがんばりたい」と決意を語る。
世界選手権に内定が濃厚で、「世界選手権は順位が大事」と勝負を挑む構え。さらに、パリ五輪に向けても「出場権をつかんで、メダル争いができるように、強さ速さを磨いていきたい」と見据えていた。

RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.10.21
箱根駅伝「関東学生連合チーム」選出は総合順位つかずとも選出 予選会中継時情報の訂正と謝罪
-
2025.10.20
2025.10.18
【大会結果】第102回箱根駅伝予選会/個人成績(2025年10月18日)
2025.10.18
【大会結果】第102回箱根駅伝予選会/チーム総合(2025年10月18日)
-
2025.10.18
2025.10.18
【大会結果】第102回箱根駅伝予選会/個人成績(2025年10月18日)
-
2025.10.18
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2023.04.01
-
2022.12.20
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.10.21
箱根駅伝「関東学生連合チーム」選出は総合順位つかずとも選出 予選会中継時情報の訂正と謝罪
一般社団法人関東学生陸上競技連盟は10月20日、日本テレビで放送された第102回箱根駅伝予選会の中継において、関東学生連合チームの選出方法についての解説で誤りがあったといして訂正を発表した。 関東学生連合チームは箱根駅伝 […]
2025.10.20
デュプランティス、フルラーニ、オールマンらが候補に!年間最優秀選手フィールド部門のノミネート男女各5名が発表
世界陸連(WA)は10月13日、ワールド・アスレティクス・アワード2025「ワールド・アスリート・オブ・ザ・イヤー」のフィールド種目候補選手を発表した。 陸上競技の年間最優秀選手にあたる「ワールド・アスリート・オブ・ザ・ […]
2025.10.20
ハファシマナがブルンジ勢として4連覇! 女子はアメバウが快勝 世界陸連クロカン・ツアーが開幕/WAクロカンツアー
世界陸連(WA)クロスカントリーツアー・ゴールドの初戦ゾルノツァ国際クロスが10月19日、スペインで開催され、男子(8.7km)はE.ハファシマナ(ブルンジ)が25分50秒、女子(8.7km)はL.アメバウ(エチオピア) […]
2025.10.20
トロイティチが2時間3分30秒の大会新V チェプテゲイが自己新 女子はデスタが2時間17分37秒/アムステルダムマラソン
アムステルダムマラソンが10月19日、オランダで開催され、男子はG.トロイティチ(ケニア)が2時間3分30秒で、女子はA.デスタ(エチオピア)が2時間17分37秒で優勝した。 男子優勝のトロイティチは今年の東京マラソンで […]
2025.10.20
其田健也が2時間8分33秒で16位 中間点まで先頭集団に食らいつく/アムステルダムマラソン
10月19日、オランダでアムステルダムマラソンが行われ、ブダペスト世界選手権代表の其田健也(JR東日本)が2時間8分33秒で16位に入った。 其田はスタートから1km3分を切るペースを刻む先頭集団につけ、5kmを14分3 […]
Latest Issue
最新号

2025年11月号 (10月14日発売)
東京世界選手権 総特集
箱根駅伝予選会&全日本大学駅伝展望