日本陸連は10月30日、9月に行われた東京世界選手権の総括会見を開き、強化委員会の山崎一彦・強化委員長が登壇した。
34年ぶりに東京開催となった世界選手権で日本代表は銅メダル2を含め、入賞11を数えた。入賞順位からポイント化した国・地域別のランキングで(プレイシングテーブル)では16位だった。
山崎強化委員長は「近年の世界大会は11~16位で推移しており、安定している」と評価するが、日本陸連では28年ロサンゼルス五輪でのトップ8入りを目指しているだけに「まだまだ」と言う。
継続してメダルを取っている競歩については「国際競技会に出ながら適正なジャッジの中で積極的にレースをしていこうと話をしている」と語る。
また、トラック&フィールドについては、これまで山崎強化委員長が求めてきた「複数年にわたって世界で活躍できる選手」が中心に活躍。男子3000m障害の三浦龍司(SUBARU/8位)、男子110mハードルの村竹ラシッド(JAL/5位)といった「ダイヤモンドリーグなどで活躍している選手があと少しでメダルという本気の勝負をしてくれた」(山崎強化委員長)。
また、海外でトレーニングを積んでいた男子400mの中島佑気ジョセフ(富士通)の日本新&ファイナルもあり、「コンセプトは間違っていなかった。今後も推進していきたい」とした。
世界と戦うために「参加標準記録」を一つの基準としていた。その中で、世界選手権の分析から「トラック種目は自己ベストの97%、シーズンベストの99%が入賞ラインだった」とする。一方で、フィールド種目については「ワールドランキングの上位が入賞している傾向にあった」と話す。
前回の自国開催だった2007年大阪大会にもコーチとして参加していた山崎強化委員長は「日本は戦えなかったというのが正直なところで焦燥感が大きかった、その二の舞になりたくないと取り組んできた」とし、「今までにない活躍で底上げができた」と胸を張った。
ただ、メダル獲得は競歩やリレー、直近では女子やり投の北口榛花(JAL)となり、陸上競技においてメダル獲得の難易度は高い現実もある。今後、メダルを増やすために「メダルに近い選手は増えてきているが、一喜一憂はできない。確率を上げていくサポートをしていき、まずは入賞を増やしていく」とした。
今後は来年のアジア大会はもちろん、27年の北京世界選手権、28年ロサンゼルス五輪に向かっていく。「U23の強化を進めていきたい。選手だけでなく、コーチ・指導者も海外派遣できるような仕組みを整えている」と示した。
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