2025.10.18
◇第19回U18・第56回U16大会(10月17~19日/三重交通Gスポーツの杜伊勢陸上競技場)
10月18日、三重県伊勢市で開催中のU18・U16大会の会場に、東京世界選手権代表のサニブラウン・アブデル・ハキーム(東レ)が来場し、大会の表彰プレゼンターを務めたほか、中高生や保護者、指導者を対象にしたトークイベントを実施した。
雨天にもかかわらず、会場には200人を超える人が集まり、サニブラウンが登場すると大きな歓声が上がった。トークは「夢や目標を持って1日1日を過ごしている人はいますか」という問いかけからスタート。サニブラウンは自身の経験を交えながら、「目標を持ち、それを少しずつクリアしていく積み重ねが自信につながっていく」と語った。
イベントには、日本陸連の山崎一彦強化委員長も登壇。高校時代のサニブラウンについて「ケガをしたこともあったけど、すぐに次の目標に目を向けている姿を見て『すごいやつだな』と思った」と振り返った。これを受けてサニブラウンは、「ケガでインターハイに出られなかった時は悔しかった。でも、いろんな人と話すうちに『チャレンジして失敗したことで大きくなれる』という言葉を掛けられて、乗り越えられた」と、失敗を恐れず挑戦することの大切さを強調した。
さらに、ウサイン・ボルト(ジャマイカ)やノア・ライルズ(米国)ら世界のトップ選手について、「彼らは世界大会でも楽しんでいる選手が多い」と触れ、「楽しんで走っているやつには勝てない。だからみんなも“楽しむこと”を忘れずに陸上を続けてほしい」と語りかけた。
イベント後半では参加者からの質問にも回答。緊張したときの対処法を尋ねられると、「基本的に解決方法はないと思います。世界大会の決勝に出る選手も緊張している。ただ、緊張にも“良い緊張”と“悪い緊張”がある。練習を積み重ねて自信をつけることで、良い緊張に変えることができる」とアドバイスを送った。
サニブラウンは自身が主催する「DAWN GAMES」などでもジュニア選手の育成をサポートする場を設けている。今回のイベントでも、最後に自身のサイン入りポスターカードがプレゼントされ、参加者との写真撮影会も行うなど、陸上競技の裾野を広げる活動を積極的に行っている。
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